2022年4月7日 今日の出来事

「露の大虐殺」非難 G7外相声明 避難民支援を拡大

ロシアによるウクライナ侵攻をめぐり、先進7カ国(G7)の外相会合が7日、ベルギーのブリュッセルで開かれた。ロシア軍による残虐行為を「大虐殺」と位置付けて最も強い言葉で非難するとともに、戦争犯罪の責任追及に向け、国際刑事裁判所(ICC)などによる捜査や証拠収集を支援するとの共同声明をまとめた。制裁による経済的な圧力を強化し、今後も追加的な措置を取っていく方針も示した。

共同声明では、これまで確認された市民の殺害や拷問、性暴力などに言及し「国際人道法を含む国際法および人権の深刻な侵害のリストに刻まれることになる」と指弾した。

ウクライナ侵攻を巡り、対ロ制裁強化に向けたG7外相会合に臨む林外相(左から4人目)ら=7日、ブリュッセル

ロシア軍、ウクライナ南・東部で攻撃強化 北部からは撤収―キーウ州で大量の爆発物

ロシア軍は6日から7日にかけ、ウクライナの南部や東部で激しい空爆や砲撃を続けた。地上部隊による制圧作戦を本格化させる準備とみられ、民間人が多数犠牲になった首都キーウ(キエフ)近郊のような事態が繰り返される恐れがある。

米国防総省高官は6日、ロシア軍がキーウと北部チェルニヒウの周辺から完全に撤収したとの分析結果を明らかにした。ロシア軍はキーウ制圧に失敗したことを受け、ウクライナ軍に対して優勢な地域に戦力を集め、「戦果」獲得を急ぐ姿勢を鮮明にしている。

「第7波」突入間近 行動制限すべきか否か、割れる専門家の意見

新型コロナウイルスの感染が再び拡大し、新たな流行「第7波」の入り口に差し掛かっている。感染力が強いとされる「オミクロン株」の派生型BA・2への置き換わりが進んでいるためだ。新潟県では1日の新規感染者数が過去最多を更新しており、政府は感染の中心となっている若者にワクチン接種を呼びかけ、全国的なリバウンドを抑えたい考えだ。

新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長(右)、国立感染症研究所の脇田隆字所長(中央)

東京で新たに8753人の感染確認 4日ぶり前週を上回る
東京都は7日、都内で新型コロナウイルスの感染者が新たに8753人確認されたと発表した。前週木曜日(8226人)から527人増え、4日ぶりに前週を上回った。新たに6人の死亡も確認された。

オミクロン「XE系統」「国内では確認されていない」松野官房長官
イギリスなどで確認されている、オミクロン株の異なる系統が組み合わさった「XE系統」は、感染力が強く、国内で感染が広がっている「BA.2」より10%程度感染力が強いとされている。松野官房長官は7日の記者会見で、「XE系統」は国内で確認されていないと述べた。

藤子不二雄Aさん死去 人間の暗部にじませる作風、大人向け漫画も

人気漫画「怪物くん」やブラックな笑いの「笑ゥせぇるすまん」などで知られる漫画家、藤子不二雄A(ふじこ・ふじお・えー、本名・安孫子素雄=あびこ・もとお)さんが亡くなった。88歳だった。

富山県氷見市出身。同高岡市に転居した小学校5年の時に藤本弘さん(藤子・F・不二雄、1996年死去)に出会って以来二人で漫画の合作を始め、「藤子不二雄」名で雑誌などへの投稿を続けた。51年「毎日小学生新聞」に連載された「天使の玉ちゃん」でデビュー。高校卒業後、富山新聞に勤務したが退社し、藤本さんと二人で上京した。石森章太郎(当時)、赤塚不二夫らも住んだ漫画界の梁山泊といわれる「トキワ荘」で本格的な執筆活動を始める。

64年「週刊少年サンデー」で連載が始まった「オバケのQ太郎」がテレビアニメになり、大ヒット。「忍者ハットリくん」「怪物くん」など次々とアニメ化された。明るい藤本作品(「ドラえもん」「パーマン」など)に比べ、根暗ないじめられっ子が恨みを晴らす「魔太郎がくる‼」「プロゴルファー猿」など人間の心の暗部をにじませる作風だった。徐々に「笑ゥせぇるすまん」「劇画毛沢東伝」や自伝的作品「まんが道」など大人向け漫画を手がけるようになっていった。

2005年日本漫画家協会賞文部科学大臣賞、08年旭日小綬章、14年「まんが道」「愛…しりそめし頃に…」で手塚治虫文化賞特別賞。

藤子不二雄Aさん死去 人間の暗部にじませる作風

【1年前の今日の出来事】 2021年4月7日