【緊迫するウクライナ情勢】
米露首脳は会談実施に原則合意
ロイター通信などによると、フランス大統領府は20日、マクロン大統領がバイデン米大統領およびロシアのプーチン大統領とそれぞれ電話で会談し、米露首脳による会談を提案したと発表した。米露首脳は会談実施で原則合意したとしている。
米ホワイトハウスの声明によると、米露会談はロシアがウクライナ侵攻に踏み切らないという前提条件で行われる。ブリンケン米国務長官とラブロフ露外相が24日に予定している協議で内容などの詳細を詰めるとしている。
ウクライナ周辺に露軍が「通常戦力の75%集結」と米報道
CBSニュースなど複数の米メディアは20日、プーチン氏が先週、露軍部隊に対し、ウクライナへの侵攻準備を進めるよう指示したとの米情報当局の情報を伝えた。20日のCNNによると、露軍は通常戦力の約75%をウクライナ周辺に集結させているという。
ウクライナ東部の親露派武装集団が実効支配する地域では、武装集団側が政府軍から攻撃を受けているとの主張を強めており、露非常事態省は21日、ロシアに避難した住民は6万1000人を超えたことを明らかにした。ロシア側は、ウクライナへの侵攻ではないと主張するため、親露派地域に人道上の理由で「軍事介入」する準備を進めている可能性がある。
ウクライナ邦人退避で政府がチャーター機 24日にはG7首脳会談
緊迫するウクライナ情勢を受け、日本政府は在留邦人保護のため、近隣国にチャーター機を手配した。松野博一官房長官が21日午前の記者会見で明らかにした。松野氏によると、現地には、19日時点で約120人が残っている。政府は、11日にウクライナ全土の危険情報を4段階のうち最も高い「レベル4(退避勧告)」に引き上げ、在留邦人に退避を呼びかけ続けている。
東証、一時500円超下落 ウクライナ情勢緊迫化に懸念増す
週明け21日午前の東京株式市場の日経平均株価は続落した。ロシア軍が隣国ベラルーシと実施する合同演習を延長する見通しとなり、ウクライナ情勢が緊迫の度合いを増しかねないと懸念された。リスクを回避する売り注文が先行し、下げ幅は朝方に一時500円を超えた。
ウクライナ情勢不透明 「円買い」続き、115円台前半
週明け21日午前の東京外国為替市場の円相場は1ドル=115円台前半で取引された。午前10時現在は前週末比04銭円高ドル安の1ドル=115円07~08銭。ユーロは49銭円高ユーロ安の1ユーロ=130円39~44銭。ウクライナ情勢の先行き不透明感から、相対的に安全な通貨とされる円を買ってドルを売る取引が先行。一方、フランスとロシアの首脳が外交解決の必要性で一致したとの報道を材料に、円が伸び悩む場面もあった。
西郷輝彦さん死去 75歳 「御三家」の一人、70年代に大きな影響
「星のフラメンコ」などのヒット曲や「江戸を斬る」などテレビドラマへの出演で知られる歌手で俳優の西郷輝彦(本名・今川盛揮)さんが20日、前立腺がんのため亡くなった。75歳。鹿児島県出身。芸名は、地元の英雄、西郷隆盛にちなんだ。高校中退後、大阪でバンドボーイをしていたところをスカウトされ、1964年に「君だけを」でデビュー。日本レコード大賞新人賞を受賞した。同世代の橋幸夫さん、舟木一夫さんとともに「御三家」の一翼を担った。
北海道 ホワイトアウトで多重事故相次ぐ 北斗市で「十数台」絡む事故、当別町で7台玉突き事故
暴風雪によるホワイトアウトが原因で、北海道南部の北斗市や、石狩の当別町など各地で多重事故が起きた。午前9時30分過ぎ、北斗市の国道で約10台の車が絡む事故があり、4人がケガをし病院に搬送された。当時現場は見通しのきかない猛吹雪だった。午前7時すぎには市内の函館・江差自動車道で車十数台が絡む事故があった。地吹雪が原因とみられ、複数のケガ人が出ている。
一方、石狩の当別町の札幌大橋では、タンクローリーやトラックなど計7台が絡む玉突き事故があり、30代と50代の男性が脚や胸の痛みを訴え病院に搬送された。当時、ホワイトアウト状態だった。
日本海側で大雪、交通乱れ 続く冬型、22日以降も注意 気象庁
低気圧や上空に流入した寒気の影響で、北日本から西日本では21日にかけて日本海側を中心に大雪となった。北海道などでは鉄道や空の便の運休や欠航が相次いだ。気象庁によると、大雪のピークは過ぎたとみられるが、冬型の気圧配置が続き、22日以降も降雪が見込まれる。積雪が増えた地域では交通障害や着雪に注意が必要としている。
全国で新たに5万1988人感染 東京で1カ月ぶりに1万人下回る
新型コロナウイルスの感染者は21日、全国で新たに5万1988人確認された。前週の月曜日から約8000人減少した。重症者は前日から18人増えて1495人、死者は173人だった。東京都の新規感染者は8805人で、1月24日(8503人)以来、約1カ月ぶりに1万人を下回った。
台湾、日本産食品を解禁 福島第1原発事故後、5県対象に規制
台湾政府は21日、2011年の東京電力福島第1原発事故後から続けてきた福島、茨城、栃木、群馬、千葉の5県産食品の輸入停止措置について、一部を除き撤廃した。台湾は今月8日、輸入停止措置を撤廃する方針を表明していた。野生鳥獣肉やキノコ類などの輸入停止は継続する。
台湾の撤廃の背景には、日本など11カ国が加盟する環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への加入問題もある。TPPを巡っては中国と台湾が21年9月、加入申請をした。台湾としては中国より先に食品問題を解決し、TPP加入に向けて日本の支持を得る狙いがある。
中国、韓国、香港、マカオは輸入停止措置を続けている。日本の海外への食品輸出額(21年)のうちこの4カ国・地域だけで4割超を占める。
【1年前の今日の出来事】 2021年2月21日