2021年12月24日

首相、北京五輪に政府高官派遣せず 事実上の「外交ボイコット」
岸田文雄首相は24日、来年2月の北京冬季五輪・パラリンピックに、閣僚や政府高官ら政府関係者を派遣しない方針を正式に表明した。日本オリンピック委員会の山下泰裕会長と参院議員で東京大会組織委員会の橋本聖子会長は、現地で開かれる国際オリンピック委員会の総会に合わせて出席する。

首相官邸で記者団の取材に答えた。首相は判断の理由について、「国際社会での自由また基本的人権の尊重、法の支配、こうした普遍的価値について中国においても、保障されることが重要である」と説明。「我が国の立場について様々なレベルを通じて中国側に直接働きかけているところだ」と述べた。

朴槿恵前大統領に恩赦、釈放へ 文氏「健康悪化」 大統領選に影響も
韓国の文在寅大統領は24日、国政における職権乱用や収賄罪などに問われて懲役22年が確定して服役中の朴槿恵前大統領(69)に31日付で恩赦を与えて釈放すると発表した。保守系の朴氏をめぐっては、保守陣営の間でも評価が分かれており、来年3月の大統領選の行方にも影響を与える可能性もある。朴氏の健康状態悪化も踏まえた決断だとも強調した。朴氏の側近の弁護士は24日「多くの心配をかけて、国民に申し訳ない。文大統領に深い謝意を表する」との朴氏のコメントを発表した。

全国で新たに302人感染 前週金曜から120人増 新型コロナ
新型コロナウイルスの感染者は24日、全国で新たに302人確認された。300人を超えるのは10月27日以来。前週の金曜(17日)から120人増えた。重症者は前日から6人増え34人。東京都では39人の感染が確認され、4日連続で30人を超えた。

NY州、過去最多の1日3.8万人感染
米東部ニューヨーク州のホークル知事は23日、新型コロナウイルスの新規感染者(22日)が3万8835人だったと発表した。前日の2万8924人から1万人近く増え、過去最多を更新した。陽性率も11.96%と高い水準で推移している。ニューヨーク州などでは、新たな感染者のうち変異株「オミクロン株」が占める割合が92%に上る。

イギリス、イタリアで新規感染最多 ドイツで初のオミクロン株死者
英国とイタリアで23日、新型コロナの新規感染者が過去最多を更新した。ドイツでは新変異株オミクロン株による死者が初めて確認された。家族や友人が集まるクリスマスを間近に控え、欧州ではオミクロン株の猛威が依然として広がっている。英当局の23日の発表によると、新規感染者は11万9789人で、2日連続で10万人を超えた。オミクロン株の新規感染者も1万6817人で最多。首都ロンドンでは、PCR検査での陽性者のうちオミクロン株と疑われる例が90%に達した。イタリア政府は新規感染者が過去最多の4万4595人だったと発表した。

フランス、新規感染者9万人超え過去最多更新 新型コロナ
フランス政府は23日、新型コロナウイルスの1日当たりの新規感染者数が9万1608人だったと発表した。1日当たりの感染者が9万人を超えたのは初めてで、過去最多を更新した。変異株「オミクロン株」の感染拡大によるとみられる。

洋上風力促進3区域、三菱商事・中部電系が落札 東電は敗れる
経済産業省と国土交通省は24日、洋上風力発電の整備を優先的に進める「促進区域」に指定している千葉県銚子沖などの3区域について、いずれも三菱商事と中部電力の子会社などの共同事業体を選んだと発表した。再エネ海域利用法に基づいて事業者が決まるのは長崎県五島市沖に続いて、2~4件目となる。

3区域は、秋田県能代市、三種町、男鹿市沖同県由利本荘市沖千葉県銚子市沖。それぞれ2~5の事業体が応札した。発電所はいずれも海底に固定する「着床式」で、31~65基の風車を並べる。出力は39万~82万キロワットで、2028年9月~30年12月に運転を開始する計画だ。

東京電力ホールディングスは09年から銚子沖で洋上風力の実証や商用運転を進め、銚子沖の落札を再建計画にも位置づけていた。今回落札できなかったことで、再建計画に影響を与える可能性がある。