2021年11月3日

長嶋茂雄さん、天皇陛下から文化勲章受け取る 皇居で授与式
文化勲章の授与式が3日、皇居・宮殿であり、元プロ野球選手の長嶋茂雄さん(85)、歌舞伎の尾上菊五郎さん(79)、短歌の岡野弘彦さん(97)、文化人類学の川田順造さん(87)、洋画の絹谷幸二さん(78)、数学の森重文さん(70)の計6人に天皇陛下から勲章が手渡された。長嶋さんは黒縁眼鏡にモーニング姿で車いすに座って出席。陛下から「おめでとうございます」と声を掛けられ、車いすに座ったまま勲章を受け取り深々と頭を下げた。

環境団体、岸田演説に反発「ゼロエミッション火力妄信」 化石賞も
「対策に全力で取り組み、人類の未来に貢献する」。国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)首脳級会合で高らかに宣言した岸田文雄首相だが、環境団体などから早速批判を浴びることになった。世界の環境NGOが参加する「気候行動ネットワーク(CAN)」は2日、気候変動対策に後ろ向きな国などに贈る「本日の化石賞」に日本を選んだと発表した。首相が「ゼロエミッション(排出ゼロ)化」を前提としつつ、未確立の技術に頼って既存の火力発電を活用し続ける方針を表明したことが授賞理由だ。

当選者の44%「森友、さらに調査・説明を」 自民でも17%
衆院選(10月31日投開票)の結果を踏まえ、毎日新聞は、全候補を対象に実施したアンケートのうち当選者分を集計・分析した。

学校法人「森友学園」を巡る財務省の決裁文書改ざん問題については、当選者の44%が「さらに調査や説明をすべきだ」と回答。与党内でも自民の17%、公明の35%がさらなる調査・説明を求めており、長期政権の「負の遺産」とされる森友問題に岸田文雄首相がどう向き合うかは今後の焦点の一つとなる。

消費税率に関しては60%が「当面は10%を維持すべきだ」と答え、「引き下げるべきだ」の36%を上回った。国民の関心が高まっている選択的夫婦別姓制度は導入賛成が58%に上り、反対は21%にとどまった。政党別では自民の慎重姿勢が際立っており、導入に反対した94人中87人を自民が占めた。

今後の新型コロナウイルス対策については「政府の今の方針でよい」が54%で最も多く、「感染拡大防止に重点を置くべきだ」は26%、「社会経済活動に重点を置くべきだ」は15%だった。「ロックダウン(都市封鎖)」の法整備など新型コロナに対応するための私権制限強化については、当選者の48%が賛成する一方、40%は反対した。

世界の3割、最大経済圏RCEP、22年1月発効 日中韓初のEPA
日本や中国、韓国、東南アジア諸国連合(ASEAN)など計15カ国が加盟する地域的な包括的経済連携(RCEP)協定が、来年1月1日に発効する見通しとなったことが3日、明らかになった。オーストラリア政府が発表した。協定は関税削減や統一ルールにより自由貿易を推進する枠組みで、輸出企業に追い風となる。日本にとっては中韓との初めての経済連携協定(EPA)。加盟国の国内総生産(GDP)と人口はそれぞれ合計で世界の約3割を占め、最大級の経済圏が誕生する。

欧州議員団、初の台湾公式訪問 蔡総統、オードリー・タン氏と会談へ
欧州連合(EU)の欧州議会の議員団が3日、台湾を訪問した。フランスやイタリア、ギリシャなど6カ国の7議員で構成される。議会事務局のスタッフも同行しており、台湾外交部(外務省)によると初の公式訪問という。欧州議会は今年7月、来年の北京冬季五輪に政府代表を出席させないようにEU加盟国に求める決議をするなど、各加盟国とは異なる動きをしている。

台湾外交部によると、議員団にはほかに、台湾と友好関係を保つリトアニア(元首相を含む2人)、チェコ、オーストリア(各1人)の議員が加わっている。台湾側は中国の反発を警戒し、直前まで訪問日程を明らかにせず、3日朝に到着した時点で公表した。

米バージニア州知事選、共和党のヤンキン氏が当選確実 民主党に打撃
来年秋の米中間選挙の前哨戦として注目されていた、バージニア州知事選挙が2日に投開票され、共和党候補で元投資ファンド幹部のグレン・ヤンキン氏(54)の当選が確実となった。バイデン大統領の支持率が低下傾向にあることもヤンキン氏に有利に働いたとみられ、敗れた民主党にとっては大きな打撃となる。

かつては共和党と民主党が拮抗していたバージニア州だが、近年では民主党が優勢となり、2020年の大統領選挙では、民主党のバイデン氏が共和党のトランプ氏に10ポイントの差をつけて勝利していた。それだけに今回の結果は、来年11月の中間選挙に向け共和党にとって大きな弾みとなる。一方で民主党にとっては大きな打撃で、今後の選挙戦略の見直しを迫られそうだ。