2021年7月5日

熱海土石流、死者4人に 6日午前で「72時間」、不明64人公表
静岡県熱海市伊豆山地区で3日午前に起きた土石流災害で、県は5日、安否不明者を特定するため、対象地区の住民基本台帳に登録され、所在が確認されていない「所在不明者」64人の名簿を公表した。消防と県警、自衛隊などは1000人超の体制で捜索・救助活動を進め、市は新たに2人の死者を発表した。土石流に関連する死者は4人となった。6日午前には、生死を分けるタイムリミットとされる「72時間」を迎える。

全国で新たに1030人感染 再拡大、歯止めかからず 新型コロナ
新型コロナウイルスの感染者は5日、全国で新たに1030人が確認された。死者は19人増えて計1万4880人。重症者は前日比5人減の491人だった。東京都で342人の新規感染が報告され、前週の月曜日から25人増えた。前週の同じ曜日を上回るのは16日連続。直近7日間を平均した1日当たりの感染者は585.6人で、前週比119.8%と感染再拡大の傾向に歯止めがかかっていない。

オスプレイ佐賀配備計画 地権者「賛否は時期尚早」 説明会終了
陸上自衛隊オスプレイ佐賀空港(佐賀市)配備計画を巡り、防衛省が6月30日から始めた県有明海漁協4支所の地権者向け説明会は4日、予備日を含め全日程を終えた。今後、漁協は計画の賛否や土地売却の意向を問うアンケートを実施する予定だが、地権者から「判断材料がない中、賛否を問うのは時期尚早」と批判が出ている。説明会は非公開で計6回。予備日(4日)の16人を含め、参加者は4支所の地権者557人の約半数297人だった。伊藤哲也・九州防衛局長は「できる限りの説明はした。後は地権者の検討を待ちたい」と総括した。

「原発のゴミ、処分するところない」 小泉元首相が講演
5年5カ月にわたって首相を務めた小泉純一郎氏(79)の講演会が3日、鳥取県倉吉市山根の県立倉吉体育文化会館であった。倉吉青年会議所(伊東英知郎理事長)の創立60周年記念事業。大勢の市民らが訪れ、耳を傾けた。

演題は「日本の歩むべき道」。小泉氏は、自身が挑んだ自民党総裁選にまつわる話などをした後、持論の脱原発に話題を移した。「原発のゴミは処分するところがないんですよ」。福島第一原発の事故後、次々に原発が止まったが、「1日も停電がない。原発なくしてやっていけることが証明された」とし、自然エネルギーの利用を訴えた。

太平洋戦争後、「(日本の人たちは)二度と戦争をしないこと、長生きできる社会をつくることをめざし、実現した」と指摘。「今後は元気で長生きできる社会に」と呼びかけた。