2021年4月23日

菅首相、東京、大阪、京都、兵庫への緊急事態宣言を決定
菅義偉首相は23日に首相官邸で政府対策本部を開き、新型コロナウイルスの感染再拡大が続く東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に対し、特別措置法に基づく緊急事態宣言を出すことを決めた。酒類やカラオケを提供する飲食店、大型商業施設などに休業を要請する。大規模イベントやスポーツは原則無観客での開催を求める。テレワークなどにより出勤者の7割減を目指す。

今回の期間はいずれも25日から5月11日までの17日間。影響を受ける大きな影響が出た飲食店、宿泊業者、小売り店、文化関係の事業者に返済猶予や新規融資を積極的に行い、休業する飲食店や大規模施設、売り上げが減少した事業者に協力金や一時金を支給する。

重点措置を適用中の宮城、沖縄両県についても、期限を5月5日から11日へと延長することも合わせて決めた。また愛媛県には、宣言に準じた「まん延防止等重点措置」を適用することも決めた。

「まん延防止」7市追加 千葉県
千葉県の熊谷俊人知事は23日、新型コロナウイルス対策の「まん延防止等重点措置」の対象区域に千葉、野田、習志野、流山、八千代、我孫子、鎌ケ谷の7市を追加する考えを明らかにした。現在は松戸や柏など5市を指定しているが、隣接する東京都に緊急事態宣言が発令されることを受け、区域を拡大する。12市内の飲食店などに対し、28日ごろから酒類提供の終日取りやめを要請する方針。県庁内で記者団の取材に応じた熊谷知事は「(千葉は)東京と隣接するので、東京の措置に呼応した対策を行う必要がある」と強調した。

ファイザー製ワクチン 193万回接種で死亡10例 因果関係は不明
厚生労働省は23日、米ファイザー社製の新型コロナウイルスワクチンの接種後の副反応について検討する専門部会を開いた。これまでに約193万回接種され、計10例の死亡が報告された。専門部会は「いずれも因果関係は評価できないが、ワクチンとの直接的な関連性を示す事実はない」と評価した。

副反応疑いの報告には、先行して始まった医療従事者に加え、12日に始まった高齢者向け接種分も今回から反映された。2月17日~4月18日の接種は計193万111回。医療機関から重いアレルギー反応の「アナフィラキシー」の疑い例として492例が報告され、うち88例が国際的な基準に該当した。