皇室へ養子入り、旧宮家とは? 天皇陛下と共通祖先は室町時代―典範改正案・ニュースQ&A 時事通信 編集局2026年07月11日04時31分配信
皇室典範改正案は、1947年に皇籍を離脱した旧11宮家の男系男子を養子として皇室に迎える制度を盛り込んだ。養子に男子が生まれた場合、皇位継承資格を持つことになる。どのような人たちが対象となるのか。

―養子制度がなぜ必要か。
皇族数の減少が続いているからだ。旧11宮家が皇籍離脱して以降、ピークは94年の26人で、現在は男性5人、女性11人の計16人。皇位継承資格を持つのは、天皇陛下の弟で皇嗣の秋篠宮さま(60)、その長男の悠仁さま(19)、陛下の叔父の常陸宮さま(90)の3人にとどまる。今の天皇陛下の次世代の継承者は悠仁さまだけだ。
―養子はどこから迎えるのか。
山階、賀陽、久邇、梨本、朝香、東久邇、竹田、北白川、伏見、閑院、東伏見の旧11宮家の男系男子が対象だ。このうち、旧4宮家には未婚の男系男子がいるとされる。

―現在の天皇家とのつながりは。
共通の男系祖先は約600年前の室町時代、伏見宮貞成親王までさかのぼる。宮内庁は、皇籍離脱時の旧11宮家の男系男子と、今の天皇陛下には「36~38親等の隔たりがある」と説明している。
―なぜ旧宮家なのか。
皇位継承を巡っては「万世一系」という考え方がある。初代の神武天皇以来、今の天皇陛下まで126代にわたって父方が天皇につながる男系男子によって、皇位が引き継がれてきたことを重視している。現行憲法は天皇の地位を「国民の総意」に基づくと規定するが、男系継承を伝統として重んじる意見は根強い。ただ、旧宮家側が養子入りを受けるかどうかは不透明で、関係者からは「現実味に乏しい」との指摘も出ている。
―皇室入りした養子は天皇になれるのか。
養子本人は「王」の称号を得るが、皇位継承資格は付与されない。一方、その子が男子だった場合は資格を有する。戦後、一般国民として暮らしてきた旧宮家の男系男子が皇族となり、その子が天皇に即位した場合、国民が現在の皇室と同様に親しみを持てるのか、懸念する声は多い。
―養親には誰がなるのか。
上皇ご夫妻と天皇、皇后両陛下、秋篠宮ご夫妻以外の皇族だ。これには、自民党の麻生太郎副総裁の妹で、三笠宮寛仁親王妃家の当主、信子さまも含まれる。中道改革連合の野田佳彦元首相は、養子制度を強く推した麻生氏を、平安時代に天皇家とつながりを持って権勢を振るった藤原道長と重ね合わせ、懸念を示している。


