2023年5月15日 今日の出来事

沖縄復帰51年 辺野古で200人が抗議 「基地建設をやめろ」

沖縄の日本復帰(1972年)から51年となった15日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設計画が進む名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前に約200人が集まり、「沖縄に基地はいらない」「基地建設をやめろ」などと埋め立て工事に反対を訴えた。午前9時半ごろに土砂などを積んだトラックがゲート前に並び、搬入を阻止しようとする参加者と県警警備隊とがもみ合った。

移設を巡っては、埋め立て予定海域に軟弱地盤が見つかり大規模な改良工事が必要になっている。移設に反対する県は設計変更を不承認とし、国と県による法廷闘争が続いている。

平和行進の参加者ら約1400人が出席し、宜野湾市で14日にあった集会では、沖縄県の玉城デニー知事が登壇し、「沖縄の先人たちが積み上げてきた平和に対する努力の成果を次の子や孫たちに伝えていくため、全身全霊で取り組む。一緒に頑張りましょう」と呼びかけた。集会では、南西諸島への自衛隊配備などを踏まえ、「沖縄を戦場にさせない努力を続ける」との宣言を採択した。

米軍キャンプ・シュワブのゲート前で、普天間飛行場の移設に伴う埋め立て工事反対を訴える人たち=沖縄県名護市で2023年5月15日午前

上皇ご夫妻、京都・大聖寺を訪問 修復されたドレス「大礼服」見学

京都市を訪問中の上皇ご夫妻は15日、皇室にゆかりがある大聖寺(上京区)を訪ね、保存・修復作業が終わった昭憲(しょうけん)皇太后(明治天皇の皇后)の正装のドレス「大礼服」を見学された。

大聖寺はかつて天皇の娘らが住職を務めた尼門跡(あまもんぜき)寺院の一つ。大礼服は1909(明治42)年、昭憲皇太后から同寺に贈られたという。経年変化による傷みが進み、中世日本研究所(上京区)などが2018年から約5年かけて保存・修復した。

宮内庁などによると、上皇后美智子さまは同研究所の名誉所長を務めるバーバラ・ルーシュさんが、尼門跡寺院の文化財保護に取り組んでいることに心を動かされ、日本画家の平山郁夫さん(故人)に保護の方策を相談。平山さんが理事長を務めた文化財保護・芸術研究助成財団は00年から尼門跡寺院の文化財保護への助成事業を始め、大礼服の保存・修復も支援した。大礼服を見た美智子さまは「大変なお仕事をなさいましたね」とねぎらったという。

上皇ご夫妻は16日午前には、京都三大祭りの一つ「葵祭(あおいまつり)」を見学し、午後に奈良県に移動する。17日に中宮寺(斑鳩町)などを訪れ、18日に帰京する。

大聖寺に到着された上皇ご夫妻=京都市上京区で2023年5月15日午後

葵祭の行列、16日に順延 天候の悪化見込まれ

15日に予定されていた京都三大祭りの一つ、葵祭の行列は天候の悪化が見込まれるとして16日に順延されることになった。葵祭行列保存会によると、最近では2012年にも雨で順延した。

行列は、十二単姿のヒロイン「斎王代」ら約500人が新緑の都大路を歩くが、新型コロナウイルスの影響で中止が続いていた。開催されれば2019年以来4年ぶり。

葵祭は上賀茂神社と下鴨神社の例祭で、7月の祇園祭、10月の時代祭と並ぶ京都三大祭りの一つ。6世紀、欽明天皇の時代に、大凶作が続いたため、五穀豊穣を祈ったことが始まりとされる。

順延が決まりがらんとした葵祭の観覧席(京都市上京区・京都御苑)

現職エルドアン氏がリード トルコ大統領選、決選投票も視野…議会は与党連合過半数

トルコで14日、5年の任期満了に伴う大統領選挙が行われ、即日開票された。過去20年以上にわたって政界に君臨するエルドアン大統領の強権的な政治手法の是非が最大の焦点。高等選挙委員会は15日未明、開票率約92%の段階で、続投を目指すエルドアン氏が得票率49%超となり、野党統一候補のクルチダルオール氏(同約45%)をリードしていると発表した。

エルドアン氏は15日未明、首都アンカラで演説し、同時に行われた議会選(定数600)で、自身が率いるイスラム系の公正発展党(AKP)などの与党連合が「過半数を獲得した」と宣言した。大統領選については「市民が望むなら、決選投票も歓迎する」と述べた。

大統領選では得票率で50%を超える候補者がいなければ、決着は28日の決選投票に持ち越される。野党側はエルドアン氏の得票率が50%に届かないことを期待しており、クルチダルオール氏は「決選投票で必ず勝つ」と強調した。

トルコ大統領選 現職と野党統一候補が接戦

タイ下院選、野党で過半数の見通し 王室改革掲げる前進党大躍進

タイ下院(定数500)の総選挙は14日に投開票され、反軍政や王室改革を掲げる野党「前進党」が大きく躍進し、最大野党「タイ貢献党」と合わせて過半数の議席を獲得する見通しとなった。地元メディアが伝えた。ただし、首相指名投票は軍が任命した上院(定数250)との合同で実施されるため、親軍派の与党に有利とされる。2014年のクーデターから続くプラユット首相の親軍政権が交代するかは連立交渉次第となる。

今回の選挙では、プラユット氏が親軍の与党「国民国家の力党」を離れ、新党「タイ団結国家建設党」から首相続投を目指すなど、与党が分裂。これに貢献党や前進党などが挑む形となった。

前進党のピタ党首(42)は、開票が進んでいた14日夜の記者会見で「野党上位2党とその同盟で一緒に問題を解決し、この国を変えられる」と述べ、貢献党との連立を視野に入れていることを示唆した。ただ、両党の間には、王室改革などに対する姿勢の違いを埋められるかといった課題がある。貢献党の首相候補の一人でタクシン元首相の次女、ペートンタン氏(36)は同日夜の会見で、前進党の躍進について「彼らにとって喜ばしいことだ」と語ったが、連立については言及しなかった。

タイ総選挙 野党・前進党が第一党の見通し

電気代、6月値上げへ 政府、16日に了承

政府は「物価問題に関する関係閣僚会議」を16日に開き、東京電力など電力大手7社による家庭向け規制料金の値上げを了承する。これを受け、経済産業省は各社が改めて申請する引き上げ幅を認可する。値上げは6月1日からの見通し。

北海道、東北、東京、北陸、中国、四国、沖縄の7電力は平均17.6~46.9%の値上げを申請中。関係閣僚会議では、値上げの妥当性を厳しく検証するよう求めた経産省の査定方針を決定した上で、最終的な値上げ幅を固める。各社はこの査定方針に基づき再申請するため、値上げ幅は申請済みの割合から圧縮される公算が大きい。

【1年前の今日の出来事】 2022年5月15日