2023年3月30日 今日の出来事

蔡英文・台湾総統が経由地NY到着…中国反発、米高官「攻撃の口実にしてはならない」

中米歴訪を予定している台湾の 蔡英文(ツァイインウェン)総統は29日午後(日本時間30日午前)、経由地の米ニューヨークに到着した。

ニューヨークでは米調査研究機関のイベントで講演するほか、在米台湾人らとの交流も予定している。中米訪問後、米ロサンゼルスでケビン・マッカーシー下院議長(共和党)と会談する見通しだ。軍事的圧力を強める中国を念頭に、米国との連携強化を図る狙いで、中国が反発を強めている。

蔡氏の訪米について、米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー戦略広報調整官は29日の記者会見で「中国はこれを口実に台湾海峡での攻撃的な活動を活発化させてはならない」と述べ、中国の軍事的な反応をけん制した。

29日、米ニューヨークに到着した台湾の蔡英文総統

ロシア当局、米WSJ記者を拘束 スパイ容疑「国家秘密を収集」

ロシア連邦保安庁(FSB)は30日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のモスクワ特派員で米国籍のエバン・ゲルシコビッチ記者をスパイ容疑で逮捕した。ロイター通信によると、ロシア中部エカテリンブルクで拘束した。ゲルシコビッチ記者はモスクワの裁判所で行われた非公開の勾留手続きで容疑を否認し、無実を主張した。だが裁判所は5月29日までの勾留を決定した。

FSBは「記者が米国側の指示に従って行動し、国家秘密とみなされるロシアの軍産複合体の一つの企業の活動について情報収集していた」と主張。「FSBが違法活動を阻止した」とした。ロシア外務省の報道官は、記者のエカテリンブルクでの活動が「ジャーナリズムとは関係なかった」とし、ロシア大統領府も「現行犯逮捕だった」と強調した。これに対しWSJは30日の声明でスパイ容疑を「強く否定する」としたうえで早期の解放を求めた。

原発延長法案、審議入り 60年超運転可能に…岸田首相「脱炭素と安定供給実現」

既存原発の「60年超」運転を事実上可能にする「GX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法案」は30日、衆院本会議で趣旨説明と質疑が行われ、審議入りした。東京電力福島第1原発事故後に「最長60年」と定めた運転期間ルールを見直し、最大限の原子力活用にかじを切る。本会議で岸田文雄首相は「脱炭素とエネルギー安定供給、経済成長の三つをバランスよく実現する」と狙いを説明した。

法案は、電気事業法と原子炉等規制法、原子力基本法など5本の改正案を一本化した「束ね法案」。既存原発は現行ルールを基本としつつ、安全審査などに伴う停止期間を算入しないことで事実上「60年超」運転を可能にする。

運転開始30年以降は、10年以内ごとに原子力規制委員会の審査・認可を受ける仕組みも導入。首相は「規制委が厳格に審査し、適合しなければ運転は一切認めない大前提は変わらない」と理解を求めた。

立民、議員の任期延長議論を容認 緊急集会明確化で憲法審

立憲民主党は30日の衆院憲法審査会で、緊急事態時の国会議員任期延長について、参院の緊急集会では対応できないと明確になれば議論すべきだと表明した。憲法学者の見解を踏まえた検討が必要だとして、参考人質疑を要求。武力攻撃や大災害時に、内閣に権限を集中させる「緊急事態条項」の概念そのものは、不要とも強調した。

自民党や日本維新の会など5党派が任期延長の具体的な内容を中心に討議を展開。立民は拙速に進めることに反対している。

憲法審で立民の奥野総一郎氏は、任期延長の前提となる選挙実施が長期間困難な事態に関し、憲法には対処法が明示されていないと指摘。有識者への意見聴取や参院憲法審との合同議論で、解釈や国会法改正でも緊急集会で対応できないと判断できれば、任期延長の論議に入るべきだとした。

内閣に対して、緊急時に国会の賛成が必要な法律に代わる「緊急政令」制定の権限を付与させる自民案については「憲法に規定する必要はない」と語った。公明党の吉田宣弘氏も不要とした。

全国で新たに7207人感染確認 死者は40人 新型コロナ

厚生労働省は30日、新型コロナウイルスの新規感染者が全国で7207人確認されたと発表した。前週の木曜日より約1300人減った。死者は40人だった。

主な都道府県の新規感染者数は、北海道376人▽東京都956人▽愛知県329人▽大阪府395人▽福岡県206人――など。

<新型コロナ・30日>東京都で新たに956人感染、4人死亡

東京都は30日、新型コロナウイルスの新たな感染者956人と死者4人を確認したと発表した。1週間平均の新規感染者数は、30日時点で819.6人で、前の週に比べて135.5%。

<新型コロナ・30日>東京都で新たに956人感染

【1年前の今日の出来事】 2022年3月30日