細田衆院議長、“セクハラ疑惑” で辞任秒読み…説明責任をはたしてもアウト、はたさなくてもアウトで「詰んだ!」

細田博之“セクハラ衆院議長” 政治・経済

細田衆院議長、“セクハラ疑惑” で辞任秒読み…説明責任をはたしてもアウト、はたさなくてもアウトで「詰んだ!」(FLASH編集部 投稿日:2022.05.29 11:00)

「セクハラ疑惑」が週刊文春によって報じられた細田博之衆議院議長(78)。

5月24日には、公明党の山口那津男代表が「ていねいに説明責任を尽くしてほしい」と発言。与党からも、セクハラを問題視する声が出始め、いよいよ尻に火がついてきた。

政治ジャーナリストの角谷浩一氏がこう語る。

「衆議院議長がセクハラ疑惑を説明するなんて、国会の権威に関わる問題です。議長は『上がりポスト』とも言われますが、この国の民主主義の根幹である三権分立の1つである国会のトップなわけです。

『家に来て』とか『添い寝したら教えてあげる』なんて発言は、言ったほうと言われたほうでニュアンスに差があったとしても、言い訳が通用するような立場ではありません。それだけ、『三権の長』というのは重い肩書なのです。

要は、セクハラ疑惑を説明したら、国権の最高機関の恥として後世に記録されてしまうからアウト。説明しないと説明責任をはたしていないからアウト。どのみち詰んでいるんです」

5月26日には、議長公邸で各党の国対委員長を招いて夕食会を開催したが、立憲民主党、共産党、有志の会が参加を拒否。議会の運営を握る国対委員長がハッキリと拒否の態度を示したのは大きい。

とはいえ、誰が議長をやめさせるのかは難しいところだ。

「衆議院議長の問題は、議員運営委員会が扱う問題です。議員運営委員長である山口俊一氏は細田氏と当選同期で、なんでも話せる仲だと言われます。仮に細田氏に辞任を迫ったとしても、あまりやりすぎると、『自分が議長になりたいからだろ』と言われかねません」(同)

後任人事も悩ましい。

「後任となる衆議院議長にも “格” が必要です。細田議長は11回生。それを上回る候補者として、安倍派の衛藤征士郎氏、麻生派の甘利明氏、茂木派の額賀福志郎氏の3人がいます。いずれも13回生です。

とはいえ、衛藤氏は過去に副議長をやっているし、経験した閣僚ポストは防衛庁長官だけ。甘利氏は金銭スキャンダルがまだまだ尾を引いている。ということは、額賀氏が適任といえるでしょう」(同)

細田氏が執心していた衆議院小選挙区の「10増10減」問題では、「選挙区画定審議会(区割り審)」が、6月25日までに具体的な線引きを決めて岸田文雄首相に勧告する予定だ。

「この区割り案提出をもって、細田氏辞任の花道とする声もありますが、6月25日までもたないでしょう。議長をズルズル続けたら、野党は選挙の材料に使い続ける。なにより、改選を迎える参議院議員が黙っているはずがありません。

来週、補正予算が成立したら、辞任に向けて急に動きだすと思いますよ。心労で入院あたりから始まるのでは」(同)

凪と言われた国会が、急転直下、動きだしそうだ。

( SmartFLASH )