コレを食べてるのは、ほぼ日本人だけ!? 不評な食べ物が意外と多い事実。(投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部 2022年2月12日)
ユネスコ無形文化遺産に登録され、世界でもさらなる注目を集めつつある和食。だが和食で使われている食材の中には、実はあまり他の国では食べられていないものや不評なものが、意外と多くあるということをご存知だろうか。身近なあの食材から、意外過ぎるあの高級食材まで、ざっと紹介する。
食べること自体が珍しい その1 ~海産物編~
タコ
宗教上の戒律やその見た目・動きから、「デビルフィッシュ」として忌み嫌う国もあるほどだ。同じアジア圏でも韓国やタイでは馴染みがあるが中国ではほとんど食べない、ヨーロッパ圏でもイタリアやスペインでは馴染みがあるがイギリスやドイツではほとんど食べない、など細かくバラつきが見られる。そのため、日本でタコ焼きを食べてその美味しさに衝撃を受けたという外国人は少なくない。
ナマコ
アジア圏では漢方や薬膳料理にも使われるほどの食材だが、見た目やぬめり、独特の風味が受け入れられにくい。
フグ
猛毒を持つ魚をわざわざ食べる意味が理解されにくい。
ホヤ
日本国内でも珍しい食材だが、ナマコ同様に見た目や独特の風味が受け入れられにくい。
白子
生でも火を通したものでも、見た目が無理だと言われる。
ウニ
濃厚過ぎる磯の香りや見た目が、受け入れられにくい。
魚卵
イクラやタラコなど、キャビア以外の魚卵は珍しい。
海藻類
寿司が広く認知されるようになり海苔は身近になってきているが、わかめや昆布はまだまだ食べ物として認識されにくい。アジア圏では珍しくないが、欧米圏ではあまり食べられない。
食べること自体が珍しい その2 ~山の幸編~
こんにゃく
もともとは中国から伝わってきた食材だが、食べられているのは南部のみだという。スライムのような食感が独特すぎて、なかなか受け入れられにくい。臭いも気になりがちだ。ここ数年はローカロリー・グルテンフリーを活かしたこんにゃく麺やこんにゃく米が欧米を中心にヘルシー派の注目を浴びているが、玉こんにゃくや角こんにゃくの場合は初めて口にする外国人にとってはやはり不評なことが多い。
もち
アジア圏では割とメジャーな食べ物だが、それぞれの国に個性があり、日本のもちのようにモチモチとよく粘るものは珍しい。喉に詰まらせて搬送される事故が年に数回発生することから「なぜ命の危険に関わるものをわざわざ食べるのか。」と海外ニュースで取り上げられたこともある。
ごぼう
ハーブや漢方として使用する国はあるが、食材としては扱わないことがほとんどだ。個性の強い香りやえぐみ、木の根のような見た目や固さが受け入れられにくい。
松茸
日本では高級食材であるにも関わらず、外国人にとってはあの香りが「革靴にこもった臭気」「軍人の靴下の臭い」のように感じられるらしい。韓国やブータンでは食べられることもあるが、日本ほど貴重には扱わない。
虫
日本で食べられている虫は、いなご・蜂・蜂の子・ざざ虫・蚕のさなぎなど。全国的に食べられているわけではないが、長野県や岐阜県などの山間部ではスーパーなどでも普通に売っている。
食べ方が珍しい~調理・加工法~
刺身
和食・寿司ブームで抵抗は低くなりつつあるが、活造りや姿造りは残酷に見えるようで、理解されにくい。韓国の釜山エリアでは「フェ」と呼ばれる刺身文化がある。
踊り食い
白魚やイカがメジャーの踊り食いだが、生きたまま食べるのが気持ち悪いそうである。韓国では蛸を踊り食いする地域もある。
塩辛
見た目のグロテスクさや独特の味で嫌厭されがちだ。
生肉
ヨーロッパのタルタルステーキ・ドイツのメット・韓国のユッケなど、意外と生肉を食べる国はあるものだが、それでもやはり少数派だろう。日本では馬刺し・鳥わさなど。。
生卵
海外では生の卵=食中毒の原因となるサルモネラ菌の巣窟だと認識されていることが多くあまり食べられない。しかし、日本の店で売られているものは食品衛生法で洗浄・消毒が義務付けられているため、そのリスクはほぼない。
納豆
納豆菌を使って豆を発酵させるのは、日本独自の文化である。見た目や香りを受け入れにくい。
鍋物
アジア圏ではそうでもないが、同じ料理を他人と箸でつついて食べるのが苦手だという意見も。失礼があってはいけない外国人ゲストと鍋料理を食べる際は、取り箸を用意していた方が良いかもしれない。基本的にはヘルシーで旨いことから、人気・需要はある。すき焼きや寄せ鍋は広く好まれるが、モツ鍋やスッポン鍋は好き嫌いが分かれがち。
結論
こんにゃく、ごぼうのようなごく日常的なものから、フグ、松茸のような高級食材まで、ほぼ日本だけで食べられている食べ物は幅広い。中には日本人でも苦手なものや、滅多に食べられないものもある。もしも外国人をもてなす機会がある時は、文化の違いを考慮しつつ、日本ならではの食材も楽しんでもらってはいかがだろう。