コロナで地方を再評価(2) エネルギーの地産地消を考える

再生可能エネルギー 科学・技術

先の「コロナで地方を再評価(1) 農産物の地産地消を考える」に続き、次は、「エネルギーの地産地消」を考えることにする。

【参考】コロナで地方を再評価(1) 農産物の地産地消を考える

エネルギーの地産地消で、地域を元気に、CO2を削減、エネルギーの自給率を高める。

2011年3月の東日本大震災や2018年9月の北海道胆振東部地震で大型発電所が停止し、昨年9月の台風15号で千葉県房総半島の送電網が破壊され、いずれも広範囲にわたって長期間停電が続いた。

自然災害による大規模集中型の電力システムの脆弱性が明らかになり、代わって、地域分散型のエネルギーシステムの有効性が高く評価されるようになった。また、CO2排出削減の世界的な要請を受け、地域の特性を活かした多様な再生可能エネルギーの活用が推し進められている。エネルギーの地産地消である。

代表的なものとして、太陽光、風力、地熱、小型水力、バイオマスなどがある。

【メリット】

地元で発電した電力を地元で消費するため、送電の距離が短く、電送ロスが大幅に軽減できる。日本の送電ロス率は5%程度で、年間で458億kWh=100万kwの原発5基相当がロスとして消えている。

地域で雇用を創出し、地域経済の活性化に貢献する。

ゴミ処理施設では廃棄物を処理した際に発生するエネルギーを利用してバイオマス発電が可能となる。

日本は原油、石炭、天然ガス(LNG)などの一次エネルギーは約9割を輸入に依存している。その反面、太陽光、風力、地熱、水力などの再可能エネルギーには非常に恵まれている。恵まれた再生可能エネルギーの普及は、エネルギーの海外依存度を下げることになる。

そして何よりも、再生可能エネルギーの普及は、人類史的課題であるCO2削減に大きく貢献する。

また、再生可能エネルギーは基本的に地域分散型なので、災害時の危機を分散し、広範囲の停電を防止することが出来る。

一次エネルギーとは、自然界から得られた変換加工しないエネルギーのこと。石油、石炭、天然ガス、ウランのような採掘資源から、太陽光、水力、風力といった再生可能エネルギーさらには薪や木炭なども含む。

【問題点とその克服】

再生可能エネルギーや地域分散型の最大の問題は、太陽光や風力は天候の影響を受けるため、電力の安定供給や需給管理という課題だ。

電力の安定供給と需給管理に必要なことは、一つは、大容量・高効率の蓄電池や余剰電力を水素に転換する装置の開発。二つには、複数の発電・蓄電設備をネットワークで接続し、供給しあうことで需給バランスをとることである。

そのため、現在、大容量の全個体電池や水素変換装置の開発が進められており、また、ITとAIを活用したマイクログリッドスマートグリッドも研究されている。

バイオマスやごみ焼却、ガスによる発電の熱効率は現在約50%で、半分は熱として捨てている。発電時の排熱を利用したコージェネレ―ションにより、地域に熱や温水を供給すれば、地域の省エネ効果を高めることになる。

マイクログリッドとは、既存の大規模発電所からの送電電力にほとんど依存せずに、エネルギー供給源と消費施設をもつ小規模なエネルギー・ネットワーク。エネルギー供給源としての分散型電源と、住宅、オフィス、学校などの消費施設を適合させるよう、情報通信技術を利用してネットワーク全体を管理運転することが特徴。

スマートグリッドとは、電力の流れを供給側・需要側の両方から制御し、最適化できる送電網。専用の機器やソフトウェアが、送電網の一部に組み込まれている。

最大の課題は、大手電力会社が政府や政治家に働きかけ、マスコミに圧力(CM協力)をかけ、再生可能エネルギーの普及を妨害していることである。菅内閣が規制緩和を進めるというなら、電力会社が牛耳る既得権益にメスを入れて頂きたい。発送電の完全な分離と運営である。

コメント

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