感染力と致死率の高い「変異ウイルス」が、宣言解除後の日本を支配する

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変異ウイルスの特徴と国内での感染状況

新型コロナウイルスのうち、感染力が高いとされる変異や免疫が働きにくくなるとされる「変異ウイルス」が世界の100を超える国や地域から報告されていて、世界保健機関(WHO)や各国が警戒を強めている。

特に警戒が必要なのは、

イギリスで最初に見つかった変異ウイルス(イギリス株
南アフリカで最初に見つかった変異ウイルス(南アフリカ株
ブラジルで広がった変異ウイルス(ブラジル株

いずれも「N501Y」と呼ばれる変異があり、ウイルスが人などに感染する際の足がかりとなる表面の突起部分が感染しやすいように変化していて感染力が高くなっていると考えられている。

3つの変異ウイルスそれぞれの特徴は下図の通り。

変異ウイルスの特徴

3月16日までに国内で399人の感染が確認されている。

変異株 ヨーロッパでの感染状況 仏独伊で猛威を振るう

フランス 新型コロナ、新たな感染の70%余が変異ウイルスに

フランスでは、イギリスで最初に確認された変異ウイルスが新たな感染の70%余りを占めるなど変異ウイルスの感染が広がっている。現在の感染状況についてカステックス首相は16日、下院にあたる国民議会で「変異ウイルスによる感染の第3波に見舞われているようだ」と述べ、警戒を呼びかけた。

感染拡大に歯止めをかけるため、全国で午後6時以降の夜間の外出を制限している他、南部のニースや北部のダンケルクなど、変異ウイルスの感染拡大が著しい地域については、週末に限って日中も住民の外出を制限するなど感染対策を強化している。

一方、パリと周辺地域では重症化する患者が増え、集中治療室の病床がひっ迫してきたため、政府は、今後1週間で病床に比較的余裕がある西部や南西部の病院に重症患者100人ほどを航空機や高速鉄道を使って移送することにしている。

ドイツ 新型コロナ、新規感染者の72%が変異ウイルスか

ドイツでは、ことし1月に入って新型コロナウイルスの新たな感染者数はいったん減少しましたが、先月からは再び増加傾向にあり、現在は1万人前後の高い水準で推移している。特に警戒を強めているのがイギリスで最初に報告された変異ウイルスの感染拡大で、新たな感染者に占める割合はことし1月終わりには5%程度だったのが、先週の時点ではおよそ72%に上っていると推計されている。

感染症対策にあたる政府の研究機関、ロベルト・コッホ研究所のロタール・ウィーラー所長は今月12日、「第3波が始まっている」と述べた上で、感染の拡大に変異ウイルスが関係している可能性もあるとして、強い懸念を示した。

ドイツは、去年12月から生活必需品を販売する店を除くほとんどの小売店の営業を禁止する措置を取ったが、経済界を中心に措置の緩和を求める声が強まり、メルケル首相は今月3日、段階的な緩和に向けた具体的な計画を示し、地域の感染状況に応じて条件付きで小売店や博物館などの営業再開を認めた。

イタリア 感染者に占める変異ウイルス54%に

イタリアでは変異したウイルスの感染が拡大し、先月中旬の段階で新たな感染者に占めるイギリスで確認された変異ウイルスの割合が54%に上っている他、ブラジルで確認された変異ウイルスの割合は4.3%だとしている。

ドラギ首相は今月12日、「感染の新たな波に直面している」と述べて、15日からは10万人当たりの感染者数が250人を超える地域を感染が最も深刻な「レッドゾーン」に指定し、規制を強化した。

対象となっているのは、全国の20の州のうち首都ローマのあるラツィオ州やミラノのあるロンバルディア州といった10の州。

これらの地域ではすでに導入されている夜間の外出制限に加え、去年の春と同様に日中も外出が制限されている他、飲食店やほとんどの小売店の営業は原則として禁止され、学校もすべて閉鎖されている。

また、キリスト教の復活祭、イースターの休日に合わせて来月3日から5日にかけては、西部のサルデーニャ島を除きすべての地域で同じ厳しい規制を実施するとしている。

英国 ワクチン接種が浸透し、感染は鎮静状態

変異株が仏独伊で猛威を振るう中、英国は例外だ。英国では1日の新規感染者数が5000人程度と、感染状況は落ち着きを見せている。これまでに人口の約35%にあたる2400万人超が1回目のワクチン接種を済ませており、ワクチン接種の拡大が、感染者増加に歯止めをかけていると見られる。

英国は1月5日からイングランド全域で休校を含むロックダウンを実施していたが、今月8日から学校を再開した。

ただ、政府は社会規制の緩和には時間をかける意向で、小売店の再開は4月半ば、飲食店の店内営業の解禁は5月半ばになる見通しだ。

イングランドでは、学校以外を規制する事実上のロックダウンを含めると、既にロックダウンを3回実施しており、規制解除を「慎重かつ不可逆的にやる」(ジョンソン首相)ことで、4回目のロックダウンを回避する方針だ。

【出典・抜粋】

【変異ウイルス】これまでにわかった特徴・感染拡大の現状は(NHK 2021年3月17日 20時00分)

フランス 新型コロナ 新たな感染の70%余が変異ウイルスに(NHK 2021年3月18日 19時29分)
ドイツ 新型コロナ 新規感染者の72%が変異ウイルスか(HNK 2021年3月18日 20時37分)
イタリア 感染者に占める変異ウイルス54%に(NHK 2021年3月18日 20時50分)
変異株猛威 伊独仏は「第3波」 ワクチン浸透の英は鎮静(毎日新聞 2021/3/17 18:48 最終更新 3/17 19:42)