【スクープ全文公開】中条きよし参院議員が“闇金顔負け”の年利60%の高利貸し、出資法違反の重大疑惑 直撃には「貸しましたよ。もちろん」

中条議員に1万円札を差し出す参加者(右) 政治・経済

【スクープ全文公開】中条きよし参院議員が“闇金顔負け”の年利60%の高利貸し、出資法違反の重大疑惑 直撃には「貸しましたよ。もちろん」(NEWS ポストセブン 2024.05.07 07:00)

国会質問での“新曲PR”や年金保険料の未納などで資質が疑問視されてきた日本維新の会の中条きよし・参院議員。本誌・週刊ポスト前号(2024年4月22日発売号)で報じた、「中条きよしと共に歩むカラオケ大会」での“おひねり営業”も波紋を広げているが、その中条氏が、支援者に1000万円を60%もの高利で貸し付けいたことがわかった。

国会議員は資産の公開が義務付けられており、中条氏の報告書によると貸付金は「0円」とされていた。この問題で本誌が中条氏を直撃すると、その直後となる5月1日に中条氏は資産報告書を訂正、貸付金を「1000万円」に改めた。

裁判資料で明かされた「1000万円」の貸し付け

芸能関係者が語る。

「中条さんと、親しい芸能事務所の経営者が同じ人物にお金を貸して、返済されないと話している」

この芸能事務所の経営者とは、前述の中条氏のカラオケ大会を主催した会社の社長X氏だ。X氏は中条氏の支援者で、投資家のA氏に貸し付けた投資金などが返済されないとして昨年7月、損害賠償請求訴訟を起こした。裁判資料によると、裁判の過程でA氏が提出した負債リストに、〈下村清(注・中条氏の本名) 1千万〉という文言があった。

A氏の知人は中条氏とA氏の関係をこう話す。

「中条さんとAさんは20数年来の付き合いです。昔、中条さんが通販会社に貸していたカネの取り立てにAさんが関わったのがきっかけで親しくなり、中条さんの選挙ではポスター貼りなどの支援をしていました」

本誌がそのA氏を直撃すると、「中条さんにお金を借りたのは事実です。利息が高く、返済できていない」と認め、困った様子で語り始めた。

「私はいまFX投資などをしていますが、ある経済事件で逮捕されたことがあって金融機関から融資を受けられない。中条さんは以前からそういう人たちや不動産関係者、投資家などの大金が必要な人物に高い金利で金を貸していて、私も2021年に中条さんに投資資金として1000万円を借り、借用書を交わしました」

利息だけで年600万円

A氏の関係者から本誌が確認した1000万円の「金銭消費貸借契約書」によると、契約は〈令和3年1月〉に結ばれ、貸主として中条氏の本名での署名と捺印、借主にはA氏の名前が記載されている。

その契約書には、〈利息配当は年60パーセントとする〉とあった。利息は2か月に1度の支払いで、年間で600万円を返済する内容になっている。A氏が続ける。

「最初の何回かは利息分として50万円を中条さんに現金で支払いましたが、利息が高いので半分にしてほしいとお願いし、途中から25万円になった。そこで知人から、『上場すれば半年で10倍になる未公開株がある』という話を聞き、中条さんに言うと、『月25万円では少ないからそっちのほうがいい』と言われて、1000万円の借金を未公開株に付け替え、株が売れたらその儲けの半分ほどを中条さんに渡すことで了承してもらいました。でも、その未公開株が結局上場せず、資金が焦げ付いて返済できなくなってしまったんです」

それにしても「利息年60%」とは闇金顔負けの“高利貸しビジネス”ではないか。

中条氏の別の知人はこう話す。

「同様に過去に罪を犯して一般の金融業者から借りられない人物が、中条氏から年60%の金利で1000万円を借りていた。返済に苦しみながら、金利を含め2000万円を返していた」

そもそも金利60%という貸し付けは法律上、可能なのか。「過払い金返還」などの実績のあるアディーレ法律事務所の長井健一・弁護士の指摘。

「日本の金利規制は利息制限法と出資法で上限が定められています。中条氏がもし複数人に対してお金を貸していた場合、『貸金業者』とみなされ、金利が年20%を超える契約を結んでいた場合は出資法違反となり、法刑は5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金又はこれらの併科となる。

複数人に貸すなど反復継続の意思をもって貸し付けを行なっている場合は、貸金業の登録が必要で、無登録で貸金業を営んだ場合、10年以下の懲役もしくは3000万円以下の罰金、またはこれらの併科となります」

「貸しましたよ。もちろん」

さらに国会議員の資産公開の問題も浮上する。

国会議員資産公開法では、所有する不動産や預貯金、貸付金、借入金等を記載した資産等報告書を提出しなければならない。

A氏の証言によると、中条氏個人から1000万円を借り入れたのは中条氏が参院議員に当選する前年の2021年で、現在も元本の返済は全く行なわれていない。

ところが、中条氏の資産等報告書では、貸付金は「0円」とされていた。

A氏は、「中条さんからは返済を催促されていたが、(X氏との)裁判で今年はじめに中条さんからの借入金も含めた負債リストを提出してからは、一切、中条さんから連絡が来なくなりました」と語る。

中条氏を自宅で直撃した。

──A氏との金銭トラブルについて。
「刑務所に入っていた人間の話ですからね」

──A氏にお金を貸したのか。
「貸しましたよ。もちろん」

──返済されていない?
「そうです。弁護士に話をしています」

──金利は60%だった。
「弁護士に話していますので」

──資産等報告書に貸付金が載っていない。
「だから弁護士に話をしてください」

中条氏の弁護士に聞いたが、「当事務所は、(中条氏から)『知人に貸し付けを行ったものの、これまで一切の返済がなされていないため、法的申立てをお願いしたい』との依頼を受任し、申立ての代理をいたしました。それ以外の事実関係を凡そ承知しておりません」との趣旨の書面回答だった。

そのため、金利や複数人への貸し付けなどの事実関係、出資法違反にあたる疑いなどについて中条事務所に質問したが、締め切りまでに回答がなかった。

本誌直撃後、中条氏は5月1日、報告書を訂正、貸付金を「1000万円」に改めた。

また、X氏に話を聞くと、「貸したお金が返済されないから訴訟を起こしたのは事実です。A氏は、複数人に対して合計1億円以上の投資を持ちかけており、現在被害者が増えています」と語った。

複雑な金銭トラブルに発展していることがうかがえる。中条氏にすれば、貸した金が返済されていないのだから、“自分は被害者”と言いたいのかもしれないが、問題は貸し付けそのものが国会議員にあるまじき行為ではないかという点である。説明責任を果たすべきだ。

※週刊ポスト2024年5月17・24日号