塩村あやか議員の質問に対し、杉田水脈総務政務官のデタラメ答弁の連発…参・予算員会、11月30日

塩村あやか議員の質問に対し、杉田水脈総務政務官のデタラメ答弁の連発…参・予算員会、11月30日 政治・経済

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塩村あやか君 おはようございます。立憲民主党・社民の塩村でございます。
総理、私は、総理の掲げる多様性を尊重する社会、これを支持しております。コロナ禍があって、この時代だからこそ非常に大切な考え方だと思っております。だからこそ、最初にお聞きしなくてはいけないのは、杉田水脈総務政務官の資質、そして任命責任についてです。
パネル一を御覧ください。(資料提示)
杉田水脈総務政務官は、ネットの誹謗中傷対策を行う総務省の総務大臣政務官です。その政務官が、自身の行ったネット上での誹謗中傷に関して答弁拒否を繰り返しておりました。
総理にお伺いをいたします。
説明責任があるものに関してはしっかりと答弁をしなくてはいけないのではないでしょうか。また、政務三役含めて人事をどう考えて任命したのか、お伺いをいたします。

内閣総理大臣(岸田文雄君) 委員おっしゃるように、私の内閣においては、老若男女、障害のある方もない方も、全ての人が生きがいを感じられる多様性のある包摂社会の実現に取り組んでおります。こうした多様性を認めるからこそ社会の活力にもつながると信じて、こうした考え方を示させていただいています。
そして、それぞれの政治家、特にこの内閣の一員になった人間の発言ということにつきましては、過去の発言については、これは政治家としてこれ責任を持って説明責任を果たしていくことは大事だと思います。そして、一旦内閣の一員になった以上は、政府の一員になった以上は、この政府の方針に沿って取り組んで職責を果たしてもらわなければならないと思います。
そして、任命責任について御質問もございました。
これは、基本的には、この人事、これは適材適所ということであります。これは、総務大臣政務官であるならば、行政管理ですとか、行政評価ですとか、統計、恩給、こうした仕事に関わってもらう、そうしたこの職務を果たすことができる能力を持っているかどうか、こうした観点から人事を行ったということであります。

塩村あやか君 ありがとうございます。適材適所、その能力があるかどうかで人事を行ったと今お伺いをいたしました。
十月二十日、東京高裁は、社会通念上許される限度を超えた侮辱を行ったとしまして、杉田水脈総務政務官に五十五万円の損害賠償の支払を命じました。上告をされたところですが。
総理、これ御存じだったでしょうか。

内閣総理大臣(岸田文雄君) 報道を通じて承知しております。

塩村あやか君 杉田政務官は、これまで、性暴力被害者であるジャーナリストの伊藤詩織さんを執拗にネットメディアなどで批判をしておりました。
パネル二を御覧ください。資料二でございます。
杉田水脈総務政務官が賠償命令を下された直接的な原因なんですが、性暴力被害者である原告に対して浴びせられていた数々の誹謗中傷、これセカンドレイプに当たるんですが、これをツイッター上でいいねを大量に押したということです。
パネルの一番上なんですが、枕営業の失敗、そして、コネをつくろうとホテルに行ったのに、うまくいかなかったと分かると虚言を吐き始めたのです、こうしたものに政務官はいいねを押しているんです。
一番下、こちらちょっと黒塗りをもうさせて、私たちの方でさせていただいたんですが、これ放送禁止の差別用語なんですよ、四文字の。これに対してもいいねを押しているんです。もう言葉にするのもおぞましい言葉、これにいいねを押している、これが総務政務官の現実です。
性暴力被害者をSNS上でセカンドレイプをする人たちに現職の国会議員が大量のいいねを付けて、ネット番組では被害者をやゆするセカンドレイプにも加担をしています。これは事実でしょうか。
また、高裁判決を不服として上告をされたとのことなんですが、間違いないか、政務官にお伺いをいたします。

大臣政務官(杉田水脈君) 御指摘の東京高等裁判所の判決に対する対応につきましては、十一月二日に最高裁判所に対して上告等の申立てを行ったところでございます。
以上でございます。

塩村あやか君 今、最初の方の質問にはお答えいただけませんでした。
SNSの誹謗中傷を撲滅すべき立場の総務大臣政務官がですよ、どうしてこういう事態に至ったのかということは、やっぱり説明責任があると私は思うんですね。なぜきちんと説明ができないのか、ここは本当に不思議でなりません。
イギリスのBBC放送では、被害者である女性に落ち度があったと、これ伊藤さんの名前出し、伊藤さんのことなんですが、落ち度があったとインタビューで政務官は答えて、二〇二〇年には、性暴力被害者のためのワンストップ支援センターを全国で増設をするという方針に対して、政務官は、女性は幾らでもうそをつけますからと、性暴力被害の虚偽申告があるような発言をされています。
一つ目、まずお聞きしたいんですが、性暴力被害者にどんな落ち度があるんでしょうか。もう一つ、女性は幾らでもうそをつけるんでしょうか。二点、政務官にお伺いをいたします。

大臣政務官(杉田水脈君) まず、御指摘の私の過去の発言につきましては、これは性暴力被害者に対して申し上げたことでは全くございません。
また、この女性は幾らでもうそをつけますからというのに、女性を蔑視する意図も全くございませんでした。
以上でございます。

塩村あやか君 済みません、性暴力被害者にどんな落ち度があるのか、これ一般論で聞かせていただきますね、では。

大臣政務官(杉田水脈君) 女性がうそをつくという発言をしたものの中に性暴力被害者に落ち度があるというような意図は全くございませんし、そのような発言はしておりません。(発言する者あり)

委員長(末松信介君) 質問で、質問を続けてください。お願いします。

塩村あやか君 済みません、私が聞いたことはちょっと違いますよね、その文脈で聞いているわけではありません。全く別の文脈、二つのことを聞いているので、一緒にして、その中で聞いてないというのは違うと思います。
もう一度答えてください。

大臣政務官(杉田水脈君) 申し訳ございませんが、その落ち度があるという発言がよく分かりませんので、申し訳ございません、お答えできません。

塩村あやか君 BBCのインタビューで、被害者である女性、伊藤さんに女性として落ち度があったと答えています。これについてお聞かせください。

大臣政務官(杉田水脈君) BBCのインタビューを受けたのは今から四年前でございまして、当時は刑事裁判におきまして不起訴ということになっております。そしてまた、検察の方も不起訴相当ということになっておりまして、当時は、性暴力というのはございませんで、性被害者というのも存在していないというふうに思っております。
以上です。

塩村あやか君 済みません、聞いたことに答えていただいてない。その答弁について、私はもう、意味ができない、理解ができない状況になっているんですね。
政務官は、女性として落ち度があったというふうにインタビューで答えているんですね。その様子を自分で写真に撮って、ブログとかにも載せてますよね。女性に落ち度があったというふうに言っているので、性被害を受けた女性に落ち度があるという考え方、それ、いいんですかということを聞かせていただいています。

大臣政務官(杉田水脈君) 一般論として申し上げますと、それぞれのケースによって、どちらに落ち度があるということは申し上げられないというふうに思っております。

塩村あやか君 済みません、政務官は落ち度があるとおっしゃっているんですね、インタビューで。
そこで、じゃ、ちょっともう次に行きます。次といいますか、小倉大臣に、じゃ、お伺いをしたいと思います。
内閣府では性暴力を受けた方に対してどのような対応を推奨しているのか、教えてください。

国務大臣(小倉將信君) お答えいたします。
内閣府では、性犯罪、性暴力について、悪いのは加害者である、被害者は悪くないというメッセージを発信をし、被害者を、ちゅうちょせずに被害を訴え、相談をし、支援を受けられるよう、広報啓発に取り組んできたところであります。
また、支援現場におきましても、被害者に寄り添った支援が提供されるよう、相談員等への様々な研修を実施をしております。
引き続き、内閣府、政府といたしましては、こうした姿勢で被害者への丁寧な支援を行ってまいりたいと思っております。

塩村あやか君 小倉大臣に続けてお伺いをいたします。
ホームページではどのように具体的に例示をしているか、教えてください。

国務大臣(小倉將信君) 幾つかホームページで例示をいたしております。例えば、被害者は悪くない、悪いのは加害者ですといった、そういったものに対して、あくまでもそれは、悪いのは加害者であって、どなたでも相談に乗っていただければしっかりと政府として対応いたしますと、そういった形でホームページには掲載をしてございます。

塩村あやか君 ありがとうございます。
内閣府にはこのようにホームページに載せているんですね。性被害に遭った方に対して身近な人ができることというのは、あなたは悪くないと繰り返し伝えてください、このようにホームページに載せている。これをきちんと小倉大臣には答えていただきたかったんですね。
もう一点、被害者の落ち度を責めない、これも明確に書いてあるんです。これが政府の方針だと私は理解しておりますが、小倉大臣、よろしいでしょうか。

国務大臣(小倉將信君) 委員御指摘のとおり、悪いのは加害者であって、被害者であるあなたは悪くありませんということは繰り返し政府としては広報させていただいております。

塩村あやか君 総理も同じ考え方でよろしいでしょうか。

内閣総理大臣(岸田文雄君) 政府として同じ考えであります。

塩村あやか君 となると、政務官のやっていることは全くもって、政府の方針と全く違う、真逆の方向に進んでいるということなんですね。ここはしっかりと踏まえていただきたいというふうに思っているんです。
そして、女性は幾らでもうそをつけると、ワンストップ支援センターを増設するというときにこうしたことをおっしゃっているんですね。つまり、性被害を受けた方がどう思うかなんですよ。相談したとしても、幾らでも女性はうそをつける、このように取られてしまう可能性がある、そうなってしまうわけなんですよ。これ、やっぱり私、問題人事だというふうに思っています。
二〇一四年十月十五日、内閣委員会では、女性差別というものは存在しないと発言しておられますが、これは間違いないでしょうか。

大臣政務官(杉田水脈君) その言葉の趣旨でございますが、私も国連などの女子差別撤廃委員会などいろいろ経験をしております。その中で私が申し上げたかったのは、日本には命に関わるひどい女性差別は存在しないという、そういう趣旨でございます。

塩村あやか君 後ろから声聞こえていますよ、DVだってあるじゃないかと。おかしいですね。日本にそのような女性差別がないとするのであれば、なぜ私たちはこういった事業を一生懸命頑張って、小倉大臣も頑張ってくださっているんでしょうか。非常におかしいというふうに思います。
十月三十一日の本会議ではこのようなこともおっしゃっています、二〇一四年なんですが。女性が輝けなくなったのは、冷戦後、男女共同参画の名の下、伝統や慣習を破壊するナンセンスな男女平等を目指してきたことに起因します、男女平等は絶対に実現しない、反道徳の妄想なのだと。そのようなことをおっしゃっていますよね。

大臣政務官(杉田水脈君) 御指摘の発言につきましては、当時、現在とは異なる政党に所属をしておりまして、私がその党を代表して内閣提出の法案について質問した際に発言したものでございます。
現在は、政府の一員として、内閣の方針に従って、性別を問わず、暮らしやすい社会の実現のために尽力してまいりたいと思っております。

塩村あやか君 考えが変わっているとおっしゃっていただけませんでした。
続けてこうおっしゃっているんですね。男女共同参画基本法という悪法を廃止し、それに係る役職、部署を全廃することが、女性が輝く日本を取り戻す第一歩だと政務官は力説されていました。
政務官が男女平等や男女共同参画に反対する理由をお伺いいたします。

大臣政務官(杉田水脈君) 繰り返しになりますが、御指摘の発言につきましては、現在と異なる政党に所属をしておりまして、その党を代表して内閣提出の法律案について質問した際の発言でございます。
現在は、政府の一員として、内閣の方針に従って、性別問わず、暮らしやすい社会の実現のために努力してまいりたいと思っております。

塩村あやか君 私が聞いているのは、どのような考えなのかということをお伺いさせていただいております。それは政府の一員なんだからそうおっしゃるのは当然なんですが、考えを聞いている。なぜかというと、最初の総理の答弁に尽きるわけですよ。そこに本当に沿っているのか、資質があるのか、そこを問うています。

大臣政務官(杉田水脈君) 内閣の一員として、政府の方針に従ってしっかり頑張ってまいりたいと思っております。

委員長(末松信介君) それでは、答弁続けてください。

大臣政務官(杉田水脈君) 当時は違う政党に所属をしておりましたので、そのときにどのような思いで私が発言したかにつきましては答弁は差し控えさせていただきたいと思います。
現在は、しっかりと内閣の方針に従って、暮らしやすい社会の実現、男女平等を目指してまいりたいと思っております。

塩村あやか君 済みません、これ、どこが適材適所なんでしょうか、総理。これだったら誰がやってもいいんじゃないかってなってしまいますので、全然沿わない方針に従って、ちょっとおかしいと思うんですよ。
小倉大臣にお伺いいたします。
男女共同参画基本法は悪法なんでしょうか、廃止すべきなんでしょうか。そして、男女平等は絶対に実現しない反道徳の妄想なのか、お伺いいたします。

委員長(末松信介君) お静かに。

国務大臣(小倉將信君) お答えをいたします。
男女共同参画は我が国の重要かつ確固たる方針でありまして、また、全ての人が生きがいを感じられる多様性のある社会を実現をするために極めて重要だと思っております。
男女共同参画社会基本法を所管をする担当大臣といたしまして、引き続き男女共同参画社会の実現にしっかりと取り組んでまいります。

塩村あやか君 そのとおりだというふうに思います。だからこそ、政務官の考えとか、その辺りおかしいとやっぱり思うんですよね。何でこんな考えの方を任命したのか非常に疑問なんです。
待機児童問題があった二〇一六年には、政務官は、産経新聞社のニュースサイトの自身のコラムでこう主張しています。子供を家庭から切り離し、保育所などの施設で洗脳教育をする、旧ソ連が共産体制の中で取り組み、失敗をしたモデルを二十一世紀の日本で実践しようとしているわけです、コミンテルンが、ちょっとここは中略するんですが、日本の一番コアな部分の家族を崩壊させようと仕掛けてきたと。
国家公安委員長にお伺いをいたします。
政務官、コミンテルンが日本の一番コアな部分である家族を崩壊させようと、洗脳教育を保育所でしようと仕掛けてきた事実、確認できているんでしょうか、お伺いをいたします。

国務大臣(谷公一君) お答えします。
警察においては、御指摘のようなコミンテルンの活動について把握していないものと承知しております。

塩村あやか君 安心いたしました。
つまり、陰謀論なわけですよね。健全なネットを推進どころか、陰謀論をネットサイトを使って垂れ流しているわけです。
ネットコラムの撤回、訂正、するべきではないでしょうか、お伺いいたします。

大臣政務官(杉田水脈君) 御指摘の寄稿につきましては、一般論として、保育園の数には限りがあり、受け入れられる子供の数にも限りがあるので、そのために各地方公共団体に入所選考基準があるということを述べたものの中で、その一環でございます。
また、この寄稿の中において日本の保育事業とコミンテルンを結び付けて言及したことにつきましては、事実として確認できることではなく、不用意な発言だったというふうに考えております。
また、拙い表現によって関係者の方に不快な思いをさせてしまい、大変反省をしております。
以上です。

委員長(末松信介君) 杉田総務大臣政務官、今御答弁いただきましたけれども、もう一度、塩村あやかさんの一番大事なところについて御答弁をいただきたいと思います。

大臣政務官(杉田水脈君) 日本の保育事業とコミンテルンを結び付けて言及したことにつきましては、事実として確認できることではないと思いますので、撤回をさせていただきたいと思います。

塩村あやか君 そして、撤回するというのであれば、そのニュースサイトに連絡をして記事を落とすということでよろしいですか。

委員長(末松信介君) 静粛に願います。

大臣政務官(杉田水脈君) 今後の対応につきましては、検討させていただきたいと思います。

塩村あやか君 総理、撤回させるべきだと思いますが、記事を落とさせるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほども申し上げました、この内閣の一員になる前のこの言動につきましては、政治家としてこの説明責任を尽くし、適切に対応することが求められると思います。そして、就任後は、間違いなく内閣の一員として内閣の方針に従って職責を果たしてもらいたいと思っています。

塩村あやか君 済みません、陰謀論が、政府の一員が今垂れ流している状況なので、それを止めなきゃいけないのでないかと私は聞いています。

内閣総理大臣(岸田文雄君) そうした誤解がないように、ただいま本人も発言を撤回したと承知を、ということを聞きました。そして、適切に対応していただきたいと思います。

塩村あやか君 適切に対応していただきますようにお願いを申し上げます。きちんと削除してください。その理由もちゃんと説明してください。こうしたことは世界に飛んでいくとまずいんじゃないですか。これ問題だというふうに思います。
二〇一六年、新潮45十一月号で、LGBT支援なんか要らないというコラム書かれておりますが、これ事実でしょうか。
その中で、国や自治体が少子化対策や子育て支援に予算を付けるのは生産性を重視しているからと、で、生産性のあるものとないものを同列に扱うには無理があると述べているんですね。で、このままいくと日本は被害者、弱者ビジネスに骨の髄までしゃぶられてしまいますと書いています。
今もこの認識でしょうか。

大臣政務官(杉田水脈君) 御指摘の寄稿におきまして、拙い表現によって、結果として不快と感じたり傷つかれた方がいることは重く受け止めております。
この指摘の雑誌の寄稿におきましては、既に、多様性を尊重することは当然のことだと認識しているということ、当事者の方々の人権を否定するつもりも偏見を持って差別する意図もないこと、LGBTの方々への理解増進はもとより、差別やいじめのない社会に向けて努力してまいることなどの見解を当時から表明をしておるところでおりまして、現在も今申し上げたとおりの認識でございます。

塩村あやか君 済みません、非常に今、御自身が何をされているかという差別意識とかが全くもってないということを露呈されたというふうに思うんですよね。
小倉大臣にお伺いいたします。
少子化対策や子育て支援に予算を付けるのは生産性を重視してのことなのか、お伺いいたします。

国務大臣(小倉將信君) お答えいたします。
政府の少子化対策については、その人が子供を産む人だから支援するという考え方ではありません。あくまでも個々人が結婚や子供についての希望を実現できる社会をつくることを少子化対策における基本的な目標として掲げておりまして、こうした希望をかなえるために、少子化対策、済みません、少子化社会対策大綱等に基づいて、ライフステージに応じた総合的な少子化対策の取組を進めてまいりたいというふうに考えております。

塩村あやか君 ということなんですよ。書いていることと全く違うわけです。そういう認識の人が政府の一員で、この人が適材適所である、資質があると言えますか、総理。駄目だと思うんですよ。
政務官にお伺いいたします。
話をコラムに戻しますが、弱者ビジネス、被害者ビジネスに骨の髄までしゃぶられるというのはどういう意味か、説明をしてください。

大臣政務官(杉田水脈君) そういったようなことがないよう補助金などについてはしっかりと精査をしたい、していただきたいという、そういう思いで書きました。

塩村あやか君 きちんと意味を答えてください。

大臣政務官(杉田水脈君) 先ほども申し上げましたとおり、補助金などを執行するときにはそういったことがないようにしたいという思いで書かせていただきましたが……

委員長(末松信介君) 静粛に。

大臣政務官(杉田水脈君) 今は内閣の方針に従って、先ほどからも申し上げておりますけれども、全ての方が暮らしやすい社会の実現のためにしっかりと力を尽くしてまいりたいというふうに思っております。

塩村あやか君 きちんと答えていただいていないんですよ。こうしたことに時間を費やすことが本当にそれこそ生産性があるのかということになってくるというふうに思うんですね。
これ、私、原稿手元にあるんですよ。うまくいかないことがあれば、これ、LGBTとかそうしたことについての寄稿をしているんですけれども、国や行政に何とかしてもらおうとそういう事例が噴出してくると、このままいくと、だから被害者ビジネスに骨の髄までしゃぶられるんだというふうに書いているわけですね。おっしゃっていることと真逆なんじゃないですか。

大臣政務官(杉田水脈君) 物事の順序に自助、共助、公助というような形でしっかりとやっていきたいということも、そういう思いも確かに書いたときにはあったかと思います。その上で、先ほどから答弁しておりますとおり、私どものそういった補助金とかは有効に活用していただきたいというような意味で書かせていただいたものです。
いずれにしろ、現在はしっかりと政府の方針に従って、頑張って皆様が暮らしやすい社会の実現に力を尽くしてまいりたいというふうに思っております。

塩村あやか君 タイトルは、LGBT支援なんか要らないということなんですよ。で、このほぼ結論の最後の方ですよね、そこで被害者ビジネスに骨の髄までしゃぶられてしまうというふうに書いているわけです。おっしゃっていることと、書いている内容と、今説明してもらっていることが全然違うわけですよね。これ、ひどい状況だというふうに思うんですよ。
きちんとまず謝罪をするべきではないですか。

大臣政務官(杉田水脈君) 四年前の寄稿でございます。拙い表現によって、結果、不快と感じたり傷つかれた方がいらっしゃることは重く受け止めておりますが、この四年間しっかりと反省をしまして、そういったことも勉強してまいりました。そして今は、全ての方が暮らしやすい日本の実現のために政府の一員として尽力しているところでございます。
以上でございます。

塩村あやか君 考えは変わったということですか。

大臣政務官(杉田水脈君) 拙い表現によって不快に思われた方々に対する反省の思いは当時から、当時から伝えておりまして、当時からそういうことを反省しておりますから、この四年間、一生懸命人権などについても勉強してきたところでございます。そして、今は内閣の一員として、しっかりと皆様が暮らしやすい社会の実現のために頑張ってまいりたいというふうに思っております。
以上です。

塩村あやか君 考えは変わったのかと聞いています。

委員長(末松信介君) 的確に答弁をお願いいたします。

大臣政務官(杉田水脈君) 当時から拙い表現を使ったことは反省しております。ただ、差別する意図は全くなかったこととかも当時から申し上げておるとおりでございます。
以上でございます。

塩村あやか君 それが差別意識って言うんですよ。その認識が全くないということを、今総理、お分かりになったんじゃないでしょうか。本当に問題だというふうに思っています。
つまり、謝罪はしない、撤回はしないということでよろしいですか。改めてお伺いいたします。

大臣政務官(杉田水脈君) 繰り返しになりますが、拙い表現を使ったことはしっかりと反省し、これからも努力をもって皆様に示してまいりたいというふうに思っております。

塩村あやか君 考えは変わっていない、謝罪もしない、撤回もしないということがお分かりになったというふうに思います。
総務省にお伺いいたします。
総務省はノー・ハート・ノー・SNSという取組をしていますが、それどのような取組か、教えてください。

政府参考人(竹村晃一君) お答えいたします。
ノー・ハート・ノー・SNSとは、二〇二〇年七月以降、総務省、法務省、民間の事業者団体が連携して行っているSNSのより良い利用環境実現に向けた取組のスローガンでございます。
具体的には、このスローガンの下に、SNS上のやり取りに悩んでおられる方々に役立てていただくため、ルール違反の投稿の削除依頼の手順や、困ったときの相談先などの実践的な内容をまとめた特設サイトの開設をしております。また、人気キャラクターとコラボした動画による周知啓発といった取組も進めております。
こうした取組によって、利用者に対してSNSの適正な利用方法などについて理解を深めていただきたいと考えております。

塩村あやか君 大変にいい取組だと思っておりますので、応援をしております。
一般論でお答えください。
誹謗中傷や、性暴力被害者をツイッターで追い込むようなセカンドレイプ、これヘイトスピーチとか、そしてLGBTの方に、こうした表現も含むか、お伺いをいたします。

政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。
ヘイトスピーチは様々な場面で多義的に用いられる概念ではございますけれども、いわゆるヘイトスピーチ解消法第二条におきましては、本邦外出身者に対する不当な差別的言動についての定義が定められております。あっ、ではなくて、失礼しました。

委員長(末松信介君) 挙手して質問いただきまして、答弁が進んでしまっていたらそこはそこで訂正してください。

塩村あやか君 続けて総務省に聞いています。
そのノー・ハート・ノー・SNSに、誹謗中傷や、もちろん性暴力被害者をツイッターで追い込むようなセカンドレイプ、ヘイトスピーチもやっぱりこうした取組の中で取り組まなきゃいけないということでよろしいですか。

政府参考人(竹村晃一君) SNS上で人を傷つけるような発信はしてはいけないということと認識しております。

塩村あやか君 最初の質問思い出していただきたいんですが、政務官はそうしたことにいいねを付けているんですよ。政務官、今何十万人とフォロワーさんがいて、いいねを押すといろんなところにそれが流れていってしまうわけですよね。
で、ノー・ハート・ノー・SNSの取組なんですが、この対策を存じ上げませんと、政務官、先月の衆議院の倫選特で答弁していることは間違いないか、お伺いをいたします。

大臣政務官(杉田水脈君) 総務省の業務が多岐にわたっておりまして、そのときはそのことを存じ上げませんというふうに答弁をさせていただきましたが、その後、しっかりと、概念を含め、勉強させていただきました。そして、私もインターネットにおいての誹謗中傷や人をおとしめるようなことはあってはならないというふうに思っておりますし、その思いを実現するために総務省でしっかりと政務官として頑張ってまいりたいというふうに思っております。

塩村あやか君 いや、あの、ちょっともう絶句をしてしまうような状況だというふうに私は思っています。私が聞いたのは、存じ上げませんって答えたこと、それは事実かと聞いたんですね。まあ事実ということだというふうに思います。何が言いたいかというと、御自身の職務の範囲、数か月たっても把握していなかったということになるわけです。
ちょっと済みません、重なりますが、改めて聞きます。ノー・ハート・ノー・SNSの主催はどこか、お伺いいたします、政務官。

大臣政務官(杉田水脈君) 私の所管は、行政管理、行政評価、そして統計でございます。ただ、今の御質問にお答えいたしますと、ノー・ハート・ノー・SNSとは、二〇二〇年七月以降、総務省、法務省及び民間の団体が提携して行っているSNSをより良い利用環境に、の実現に向けた取組のスローガンであるというふうに認識しております。

塩村あやか君 質問もきちんと聞いてないし、その後に隣に座っている方に教えていただかないと分からないわけですね。私、主催はどこかと聞いたんですよ。答えは総務省と法務省の人権擁護局なわけです。人権擁護局ですよ。人権感覚が非常に重要な仕事のポジションということになってくるはずです。
それを踏まえて、次なんですが、資料三。これ、余りにもひどい内容なのでパネルにできなくて、手持ちの資料として皆様にお配りさせていただきました。
ジュネーブで開催された国連女性差別撤廃条約に参加をしたアイヌ民族や在日コリアンの女性たちについて、政務官はブログでこう投稿してツイッターで拡散させているんです。
会議室では小汚い格好に加え、チマチョゴリやアイヌの、アイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなるぐらい気持ちが悪く、国連を出る頃には身体に変調を来すほどでした。とにかく、左翼の気持ち悪さ、恐ろしさを再確認した今回のジュネーブでした。はっきり言います。彼らは、存在だけで日本国の恥さらしですと。
このブログを書き、ツイッターで拡散したのは事実ですか。(発言する者あり)

委員長(末松信介君) 御静粛に願います。

大臣政務官(杉田水脈君) はい、事実ではございます。ただ、このときは私はまだ国会議員ではなく、一般人でございました。そして、先ほど委員が読み上げなかった部分にですね、約、こういった方が百人ぐらいいらっしゃいました。この百人ぐらいの方々がずらっと私の周りを取り囲んで、至近距離で罵声を浴びせたわけです。ですので、当時一般人だった私がこのような感想を持つのは仕方がなかったことだというふうに思っております。が、現在は総務大臣政務官としてしっかりと職責を果たしてまいりたいというふうに思っております。
以上でございます。

塩村あやか君 皆さん、ちゃんとこれ読んでくださいね。みんな寄ってきて大変だったって書いてあるけど、その方々はですね、あっ、これは、杉田さんですよね、こっちに来ないでくださいって書いてあるんですよ。こっちに来ないでくださいって言われているんだから、自分から近づいていったんじゃないですか。さっき言っていたこと、真逆ですよね。
いずれにしても、コスプレのおばさんとか、そして気持ちが悪いとか、これちょっと私、あり得ないというふうに思うんですよ。人権感覚は本当に大丈夫なのか。当時は国会議員ではなかった、そのようにおっしゃいましたが、国会議員の後の落選中ですよね。その辺りもちょっと印象操作があるのではないかというふうに思っています。
ここで法務省にお伺いをいたします。ヘイトスピーチとはどのようなものでしょうか。

政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。
ヘイトスピーチは様々な場面で多義的に用いられる概念ではございますが、いわゆるヘイトスピーチ解消法第二条においては、本邦外出身者に対する不当な差別的言動についての定義が定められております。
どのような言動がそれに該当するのかについては、発言の背景や前後の文脈などの諸事情を総合考慮して判断されるものではありますが、例えば、地域社会から排除することを扇動するものとして何々人は日本から出ていけなどとする言動、あるいは、本邦外出身者の生命、身体、自由、名誉、財産に危害を加える旨を告知するものとして何々人は殺せなどとする言動、あるいは、本邦外出身者を著しく侮蔑するものとして本邦外出身者について差別的な意味合いで昆虫や動物や物に例える言動などはこれに当たり得ると考えられます。

塩村あやか君 続けて法務省にお伺いいたします。
一般論でお答えください。
特定の国や地域の出身の人と同じ空気を吸うだけで気持ち悪い、特定の国や地域の出身者を存在だけで恥さらしと著しく見下す行為はヘイトスピーチに当たる可能性があるかどうか、お伺いいたします。

政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。
特定の言動がヘイトスピーチ解消法に規定する本邦外出身者に対する不当な差別的言動に該当するかの判断につきましては、先ほど申し上げましたとおり、対象となる言動の文言のみならず、言動の背景、前後の文脈、趣旨などの諸事情を総合考慮して判断されることとなりますが、お尋ねの個別具体の言動が同法の不当な差別的言動に当たるかどうかについては、個別な具体的な諸事情が明らかでないため、お答えすることは困難でございます。
いずれにいたしましても、本邦外出身者に対する不当な差別的言動はあってはならないと認識しておりまして、引き続きしっかりと啓発活動等に取り組んでまいりたいと考えております。

委員長(末松信介君) 質問の妨げになりますから、質疑者以外の方は御静粛に願います。

塩村あやか君 余りにもひどいから声が上がっているんだと思いますよ、これ。

委員長(末松信介君) 余分なことはおっしゃらないでください。

塩村あやか君 はい。
ちょっと、これ何で問題かということを改めてもう一度言いたいと思います。
総務政務官がここにいらっしゃるから、法務省の答弁が少し曲がってきているんじゃないですか。そもそも、私は一般論として聞いています。一般論が判断できないのはおかしいですよねというのがまず一点。そして、個別具体じゃないと、前後の文脈まで読んでみないと分からないというのであれば、全部こちらに資料でお示ししてあります。こうしたことできちんと答えられなくなってくるというのは、非常に私は問題だと思っています。
総理、「ヘイトスピーチ、許さない。」、こちら御存じでしょうか。

内閣総理大臣(岸田文雄君) はい、ヘイトスピーチに対しての政府のこれ方針、これは十分承知しております。ヘイトスピーチを許さない、これは政府として当然の対応だと認識しております。

塩村あやか君 総理がその認識で本当によかったです。一般的なことも今、法務省が答えられなくなってしまっているような状況なわけですよね。
ヘイトスピーチに当たる可能性があるような発言とか、ネットでとか、あとコラムとか、たくさんあるわけですよね。少なくとも人を傷つけるような、ノー・ハート・ノー・SNS、こちらに必要な人権感覚があるのかどうか、これが疑わしいような状況が今露呈されたというふうに思っております。
ヘイトスピーチは許さないということでした。こうしたこと、総理、許していいんでしょうか。

内閣総理大臣(岸田文雄君) ヘイトスピーチを始め、政府のこの方針、これは、この今のやり取りの中でも申し上げたとおりであります。岸田内閣としての方針、これは、内閣の一員になった以上は全員にしっかり徹底してもらわなければならないと思います。
そして、その一員になる以前のこの言動については、政治家として責任を持って説明することによって、政治家の責任、信頼をしっかりと、を確保するために、適切に対応して説明をし、対応していくべきであると考えます。

塩村あやか君 パネル五を御覧ください。
総理の地元の広島の新聞社の社説です。杉田政務官の起用に強い疑義を呈しています。こう書いてあるんですね。社会人としての資質さえ疑われる人をなぜ、内閣の一員にする必要があったのか、総理の掲げる多様性を尊重する社会にも逆行している、誰もが人間として尊重されなくてはいけない、それを否定するのは、ヘイトスピーチと変わらない。また、さらに問題なのは、本人に差別意識や反省が乏しいことだ。私もそう思います。見ている皆さん、今そう思ったというふうに思います。考え変えない、反省しない、問題ですよね。ネットでの誹謗中傷やヘイト、これを防止すべき立場の総務政務官が本当に務まるのかと、私疑問でなりません。
最後の締めくくりはこうです。もはや、差別容認をした議員個人の問題ではない、問われているのは、岸田首相の見識や任命責任だ、今すぐ辞めさせるべきである。私も同感です。総理にお伺いいたします。

内閣総理大臣(岸田文雄君) 内閣の方針については、申し上げたとおりであります。多様性を認め、包摂性のある社会を目指さなければならない、この方針はこれからも変わりません。そして、内閣の一員である以上、この方針に従ってもらわなければならない。
内閣の一員になる以前の言動については、政治家自身が責任を持って政治の信頼のためにしっかりと説明責任を果たし、そして適切に対応してもらわなければならないと思っております。

委員長(末松信介君) 静粛に願います。総理答弁中。静粛に願います。

塩村あやか君 本当にやっぱり私ひどいと思うんですよ。
パネル一に戻ります。暴言次々、人権感覚に問題だというふうに書いてあるわけですね、新聞にも。そもそも国会議員が不適格、総務政務官、健全なSNS推進側なのにということです。
私もそう思うんです。総理、決断と実行だというふうに思います。これ非常に悪影響を与えているというのは先ほどの法務省の答弁見ても分かったと思いますから、絶対にきちんと考えていただきたいというふうに思っています。
最後に、次の話題に移ります。
次なんですが、マイナポータルについてです。政府が国民に対して取得促進を行っているマイナンバーなんですが、最近話題になったニュースがマイナポータルに関することでした。
まず、マイナンバーとマイナポータルの違いを分かりやすく教えてください。

政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
マイナンバーは、法に基づき、社会保障、税、災害分野といった事務の手続に利用する目的で全住民に通知されている十二桁の番号でございます。
他方、マイナポータルは、マイナンバーカードが持つ、特にマイナンバーそのものというよりも、本人確認機能、こちらを活用いたしまして、電子申請であったり、自己情報の取得であったり、行政からのお知らせを受け取るなどの行政サービスを総合的に提供するインターネット上のサイトのことでございます。

塩村あやか君 分かりやすい御説明ありがとうございます。
本来の大変な便利なもので、マイナンバーカード、私も何年も前に作って持っているので、いい形で安全に普及をしていってほしいなというふうに思っています。
しかし、パネル六なんですが、マイナポータルの利用規約の免責条項に疑問の声が上がっています。その内容をお伺いいたします。

政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
マイナポータルの利用契約では、本システムの利用及び利用ができないことにより利用者又は他の第三者が被った損害についてデジタル庁は責任を負わない旨を第二十三条等に規定してございます。
本条文は、民間のインターネットサービスや他の行政サービスの利用規約と比較をいたしましても一般的なものであると考えてございますが、これは、デジタル庁に重大な過失等がなければデジタル庁は免責されるという通常のルールに則したことを規定したものでございます。

塩村あやか君 しかしながら、普通は、故意、過失とか、その辺りちゃんと書いてあるわけなんですね。ただ、これ書いてないので、安心して作れないという声が上がっているんです。
安心して使っていただけるように規約を変更していくべきではないかと思いますが、大臣にお伺いいたします。

国務大臣(河野太郎君) おっしゃるとおりだと思います。
デジタル庁に故意又は重過失がない場合には免責されるということで、これは一般的な免責規定ですが、そうしたことを知らない方が……

委員長(末松信介君) 河野大臣、マスクをしてください。

国務大臣(河野太郎君) 失礼しました。失礼しました。申し訳ありません。
そうしたことを知らない方が読めば全部免責されるように読めてしまうわけでございますので、これはもう修正するように指示をして、文言は上がってきておりますが、もう少し分かりやすくしたいと思っております。十二月にはマイナポータルを使いやすくするために改変を予定をしておりますので、何とかそれまでに間に合うように努力はしていきたい。
ただ、これ、法律的な手続、法律的なチェックその他の手続がございますので、今の時期ではちょっと確約はできませんが、なるべく頑張って年内にやりたいと思っております。

塩村あやか君 ありがとうございます。安心して利用できる環境をつくることが様々な懸念の払拭につながってくるというふうに思いますので、早急に対応をお願いいたします。
次なんですが、新しい控除の税制についてお伺いをしたいというふうに思います。
今は非常に大変な時代で、格差が開いたりとか、コロナ禍を経て皆さんが不安を感じている時代で、負担が様々に重たいというふうに感じている、そうした時代だというふうに思っています。
そこで、例えばなんですが、災害を受けた方に対して災害損失控除や、奨学金返還している方に対して奨学金の返済控除、又は、大人になって大学に行く、私もその一人なんですが、リカレントの、リカレント控除など、必要な人が助かると思える控除をしっかりと拡大していくことが、国民とか納税者の納得感を得られて、そして必要な人に届いていく支援じゃないかなというふうに思うんです。
こうしたことが、信頼を得られる政治、納得感を得られる政治につながっていくと思うんですが、こうした検討をお願いできないでしょうか。財務大臣にお伺いをいたします。

国務大臣(鈴木俊一君) まず、御指摘の点でありますけれども、税は行政サービスの費用を賄うために重要なものでありまして、御指摘のとおり、国民一人一人に税金を納める際の納得感、これを持っていただくこと、これは大切な視点であると、そういうふうに思っております。
一般論として申し上げますと、御指摘のような個別の政策目的に応じて控除を設けることにつきましては、所得の少ない人ほど軽減される税額が少なくなるといった課題があることなどを踏まえれば慎重に検討する必要があると考えますが、各種控除の在り方等につきましては、納税者の、先ほど御指摘のありました納得感との視点を持ちつつ、公平、中立、簡素といった観点、効果の面、これも踏まえまして、今後も、経済社会の構造変化への対応や所得再分配機能の回復等の観点から、税制全体の議論の中で引き続き検討してまいりたいと考えております。

塩村あやか君 高所得者ほど控除が大きくなるわけではなくて、災害損失控除ですから、災害を受けた方にピンポイントに効いてくるんですね。奨学金というのも、氷河期の私なんかは受けられなかったわけです。
そうしたことをしっかりと検討していただきますようにお願いを申し上げまして、質問を終わります。
ありがとうございました。

委員長(末松信介君) 以上で塩村あやかさんの質疑は終了いたしました。