旧統一教会の名称変更 下村博文元文科相「関与を否定 今となったら責任を感じる」、杉村太蔵氏「下村氏への忖度」

下村博文元文科相「今となったら責任感じる」 政治・経済

自民・下村氏、旧統一教会の名称変更「今となったら責任を感じる」

自民・下村氏、旧統一教会の名称変更「今となったら責任を感じる」(朝日新聞 2022年8月4日 19時15分)

「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」の名称が変更された当時に文部科学相だった自民党の下村博文衆院議員は4日、「今となったら責任を感じる」と語った。名称の変更後に新たな高額献金などの被害が生じる可能性を踏まえ、「大臣だったので、(状況を)踏まえながら考えていく必要があった」とした。

自民党本部で記者団に語った。下村氏はこの日の安倍派の会合で、教団が2015年に名称変更を申請した経緯について説明したという。会合後、記者団から名称変更の責任について問われ、「変更によって新たに信者、国民に迷惑をかけることは想像できない。ただ、結果論として今のような問題が出てきたとしたら」と述べつつ、自らの責任に言及した。

名称が変更された15年以前に、実務を担う文化庁の事務方から相談を受けたことがあるかどうかを問われると、「記憶にないがなかったと思う」と語った。

教団との関係については、過去に教団友好団体の「世界日報社」の取材を受けたことなどを挙げ、「今後は関係団体含めて、一切関係は断つと明言したい」と語った。

旧統一教会の名称変更 下村博文元文科相、改めて関与否定

旧統一教会の名称変更 下村博文元文科相、改めて関与否定(毎日新聞 2022/8/3 19:46 最終更新 8/4 16:06)

宗教団体・世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の名称変更申請を文化庁が認めた2015年当時に文部科学相を務めていた自民党の下村博文・前政調会長は3日、国会内で報道陣の取材に応じ、「『申請を受理しろ』と担当者に申し上げたことはない」と改めて自身の関与を否定した。

文化庁によると、旧統一教会からは1997年ごろに名称変更の相談があったが、書類の不備で申請には至らなかった。だが15年になって申請を受理し、名称変更を認めた。変更を認める前には下村氏にも報告していた。文化庁の現在の担当者は「通常はしないが、社会的な影響があると考えた」と「異例」の対応の理由を説明している。

下村氏は事前報告の経緯について、「『18年間にわたって名称変更の要望があったが、書類が上がってこなかった。今回、上がってきたので事務的に対応することにした』という報告だった。大切な案件だと現場が判断して、私のところにきた」と説明した。文化庁が従来の方針を一転させたことについては「文化庁に聞いてほしい。(担当者から)申請に対応しなければ、行政上の不作為になる可能性があるという説明があったと思う」と話した。

下村氏が代表を務める自民党東京都第11選挙区支部は16年、旧統一教会と関係が深いとされる世界日報社から6万円の寄付を受けていた。下村氏は「6万円を受けたということはあるが、名称問題とは全く関係ないと思う」とし、変更に関して教会から働きかけを受けたことは「全くない」と語った。

杉村太蔵、旧統一教会名称変更「森友学園にそっくり」下村氏への忖度、黒塗り文書

杉村太蔵、旧統一教会名称変更「森友学園にそっくり」下村氏への忖度、黒塗り文書(デイリー 2022.08.04)

元衆院議員のタレント・杉村太蔵が4日、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」に出演し、旧「統一教会」が「世界平和統一家庭連合」に名称を変更したことについて、「森友学園にそっくり」と持論を展開した。

旧統一教会は1997年に文化庁に名称変更を相談したものの、受理されなかった。18年間同じ状態が続いたが、2015年になって突然、受理・認証されていた。当時の管轄の文部科学大臣は下村博文氏だったが、名称変更については「書類が上がってきたので、(対応しなければ)行政上の不作為になる可能性がある」などと発言していた。

杉村は「今回の件は森友学園にそっくりですよ」と安倍晋三元首相の名前が取りざたされた、国有地売却をめぐる問題になぞらえた。「何があったか、一言で言うと『忖度』」と断言した。名称変更の経緯を求めた開示請求や、教団が文化庁に提出した文書では「黒塗り」でほぼ内容が把握できない状態だったが、杉村は「本当に開示しても『下村元大臣から指示があった』なんてことは書いてないと思います」と分析した。

杉村は、官僚が大臣から「気に入ってもらう」「評価してもらう」ために忖度が起こると説明した。安倍氏の功罪の中で「ちょっと違うんじゃないかと思う」“罪”の部分として、安倍氏が官僚の人事権を内閣が握るようにしたと説明。「官僚がついつい政治家、大臣のご機嫌を取ろうという発想になってしまう。そこが行政のゆがみを生んでしまってるんではないか」と分析した。

プレスリリース「法人の名称変更について」 世界平和統一家庭連合

「法人の名称変更について」(世界平和統一家庭連合 プレスリリース 2022.07.27)

昨今、一部のメディア報道では、当法人が「世界基督教統一神霊協会」から「世界平和統一家庭連合」に名称変更したのは、統一教会のイメージが悪くなっており、そのような世間の批判をかわすために、いわば〝正体隠し〟のような手段として、名称を変えたかのように報じています。

しかしながら、当法人が名称変更したのは、そのような理由からではありません。

2015年8月31日付で「法人の名称変更告知」の公文を出しましたが、「世界基督教統一神霊協会」から「世界平和統一家庭連合」への名称変更は、創始者・文鮮明師がかねてから願っていたことです。特に、文鮮明師は1997年4月10日付をもって「世界平和統一家庭連合」の名称を使用するように語っておられます。

文鮮明師は名称変更の意義について、次のように語っておられます。

「統一するためのキリスト教時代は、既に過ぎました。長子権復帰、父母権復帰を完成したので、キリスト教統一だけでなく、世界統一時代へと越えていくのです。それできょうから名称が統一教会の名を替えて、世界平和統一家庭連合を1997 年4 月10 日付で使用しなければなりません」(文鮮明師み言集『成約人への道』光言社、307ページ)

「今、統一教会は40年の峠を越えて『世界平和統一家庭連合』になったのです。これは、完全に復帰された家庭です。復帰された家庭は、個人の心身が統一され、夫婦が統一され、子女が統一された家庭とならなければなりません。このような家庭が暗唱しなければならないものが『家庭盟誓』です」(文鮮明師み言集『真の家庭と家庭盟誓』光言社、11ページ「今は個人ではなく家庭時代」から)

「家庭が定着しなければなりません。今までの宗教は、個人圏を目標としたのであって、家庭圏を目標とした宗教はありませんでした。すべて家庭を捨てて、出家していったのです。今は、時代が違います。いかなる宗教も個人救援を唱えていたのであって、そこには家庭救援や氏族救援、また国家救援という言葉はありませんでした。私たち統一教会は、家庭を中心として国家救援、世界救援を主張しているのです。

家庭が定着し、世界と通じることができる家庭となってこそ、エデンで願われた神様の創造理想の結実が現れるのです。息子、娘を中心として横的に拡大し、それが神様の願われた氏族となり、それがまた自動的に民族に連結しなければなりません。ゆえに、家庭が重要です。すべてのものは、『世界平和統一家庭連合』で終わるのです。さあ、『世界平和統一家庭連合』と、一度言ってみてください。(「世界平和統一家庭連合」)。その中心は何かというと、家庭です」(同、25~26ページ、「『世界平和家庭連合』の創立、世界家庭化時代へ」から)

以上のように、文鮮明師は、〝個人の救援時代〟から〝家庭の救援時代〟ひいては国家、世界救援時代へと移行する時を迎えたため、名称を「世界平和統一家庭連合」にしなければならないと語っておられます。

「世界基督教統一神霊協会」は1954年5月1日、韓国のソウルにおいて創立されました。その時の創立について、文鮮明師は次のように語っておられます。

「1954年に、私は韓国のソウルにおいて正式に統一教会を創設しました。1954年の5月1日に、劉(孝元)協会長を中心として、幾人かの食口が、(ソウルの)北鶴洞の小さな家で看板を掲げて出発したのです。私は教派をつくろうとしませんでした。名前は『世界基督教統一神霊協会(Holy Spirit Association for the Unification of World Christianity)』なのですが、それをつくろうとしたのではありません。教派を超越した超教派的な面において運動をしようとしたのですが、(当時のキリスト教が)受け入れなかったのです。それで仕方なく、統一教会をつくったのです」(『真の御父母様の生涯路程③』光言社、26ページ)

「統一教会も教会ですが、私は教会という言葉が好きではありません。仕方がなく教会という看板を付けたのです。私は統一教会をつくって、『ああ、神様! 統一教会をつくったので、私は誇らしく思います』と、そのようには思いません。統一教会という看板を掲げてはいますが、この看板をいつになったら取り外すことができるか、という考えをもっています。この看板は、国のための看板です。国を取り戻すためには、看板も取り外してしまうというのです。国を生かすためには、看板も取り外してしまうのです」(同、29~30ページ)

文鮮明師は、統一教会の創立当時から「世界基督教統一神霊協会」の名前のままで活動するつもりはありませんでした。時が来たならば、〝家庭救援〟〝氏族救援〟以上を目指す宗教として、かねてより「世界平和統一家庭連合」という名称を使用することを考えておられました。

特に統一教会が創立されて40年が経った1994年に「家庭盟誓」が発表されました。そして、1997年の「世界平和統一家庭連合」に名称を変更するとの文鮮明師のメッセージを受け、世界各国の統一教会は「世界平和統一家庭連合」に名称を変更するようになりました。日本の統一教会においても、文化庁に名称変更の相談を重ね、2015年になって名称変更に係る規則変更の認証申請を行い、2015年8月26日に認証を受け名称を変更するに至りました。なお、文化庁には事前相談の段階で、名称を変更しても一年間は「世界平和統一家庭連合」の名称と共に「旧世界基督教統一神霊協会」と併記し、社会に広く周知する予定であることを示し、実際にこれを実行しています。

したがって、一部のメディアが報じる〝世間の批判をかわすため〟に名称を変えたかのような批判は、事実無根の的外れな憶測、決めつけにすぎません。

以上