コーヒーを飲む時間帯を変えたら、高い集中力を持続できるようになった

コーヒーを飲む時間帯 文化・歴史

コーヒーを飲む時間帯を変えたら、高い集中力を持続できるようになった(ライフハッカー編集部 2022.07.28)

著者 北野啓太郎

朝は集中力が高く、難しい作業がサクサク進む。しかし、午後以降はその速度が一気に落ちて、仕事が全くはかどらない。

切羽詰まって夜にパソコンを開くも、ほとんど何も成果を出すことができず、結局睡魔に負けてしまった……。

そんなことがよくあるという人は少なくないでしょう。まさに筆者はその典型で、午後になると集中力が急落し、仕事のパフォーマンスがガクンと落ちるのが悩みの種でした。

しかし、コーヒーを飲む時間帯を変えただけで、集中力が高い時間をより長く保てるようになったのです。コーヒー好きな人なら誰でもすぐ実践できる方法ですので、ぜひお試しください。

今回は、コーヒーの効果的な摂取タイミングについてご紹介します。

朝イチコーヒーはやめた! 仕事開始2時間後に、最初の一杯を味わう

筆者は、1日に5〜6杯のコーヒーを飲んでいました。

朝、手動のミルでガリガリとコーヒー豆を挽き、ハンドドリップで最初のコーヒーを淹れます。トーストやサラダと一緒に味わうのが至福のひととき。身体の目覚めを感じます。

2杯目は仕事開始時。コーヒーカップを持ってデスクに座ります。そして、3杯目以降は惰性で飲みたいときに好きなだけ飲んでいました。

この飲み方を変えてみました。まず、1杯目を朝の10時半頃に飲むことにしたのです。

実のところ、朝イチの頭はすっきりとしていて、コーヒーを飲まなくても高い集中力が得られています。ですので、そのまま勢いで90分間ほど脇目も振らず仕事に打ち込みます。

原稿を書いたり、企画書を作ったり、アイデア出しをしたり。特に脳を使う仕事に費やします。

そこで、いよいよコーヒーです。1杯目のコーヒーは、脳科学的に特に良い影響を与えると言われています。こちらの記事によると、コーヒーを飲むときに辿る5段階は以下の順番になっているようです。

①コーヒーを飲もうと考える
②コーヒーを淹れる準備をする(買いに行く)
③コーヒーの香りをかぐ
④コーヒーを飲む
⑤余韻を味わう

1の段階から、予測的快楽ホルモン「ドーパミン」が分泌され、気分が良くなりはじめます。そして4〜5の段階で、コーヒーに含まれる「カフェイン」が脳に到達。神経が覚醒し、目が覚めてイキイキとした気分になるようです。

これは1杯目が特に顕著で、2杯目以降は効果が減少します。

つまり、朝食時にコーヒーを飲むのはもったいないと言えるのです。朝の集中力が低下しそうになる10時半頃に最初のコーヒーを飲むことで、高い集中力を維持したまま午前中を過ごせるようになりました。

午後の眠気を吹き飛ばす「カフェイン・ナップ」

朝から集中して仕事を続けていると、午後にはさすがに脳が疲れてきます。

そこでランチ後に、可能なら短い昼寝を挟むことにしました。時間は15〜20分程度。深い眠りに入ってしまわない程度の仮眠をとることで、朝のようなすっきりとした気分が再び得られるようになるのです。

ここで、2杯目のコーヒーを活用します。

ランチの後に2杯目のコーヒーを飲んでから、仮眠をします。およそ20分後にカフェインが効いてくるので、元気よく仮眠から目覚めることができるのです。

夜、寝る前のコーヒーは睡眠に害を及ぼすおそれがありますが、昼寝前のコーヒーは目覚めを良くしてくれるのでおすすめです。

コーヒー以外の水分補給を忘れない

仕事中の水分補給は、コーヒーだけではまかなえません。

コーヒーには利尿作用がありますし、コーヒーだけでは十分な水分量をまかなうことができないからです。しかも、水分不足は仕事のパフォーマンスにおいても悪影響を及ぼします。

水分補給を怠ると、集中力が低下し、記憶力が損なわれます。さらに、気分が悪くなったり、頭痛が引き起こされたりすることも。

筆者はかつて、デスクワーク中の水分補給はほぼコーヒーだけでまかなっていました。途中で執筆が進まなくなったり、アイデアがひらめかなくなったりし、「頭の中が煮詰まっているな」と感じることがありました。

現在は、ミネラルウォーターか炭酸水を常備しています。喉が乾く前に、一日に何度も口にすることで水分不足を防いでいます。

眠気・だるさが激減し、集中力の持続時間が伸びた

筆者はこれまで、朝起きてから無制限にコーヒーを飲んでいました。しかし飲むタイミングを変えたことで、集中力の持続時間を伸ばすことができたのです。

集中力を意識してアップさせることはなかなか難しいですが、急激に低下するのをとどめたり、維持させたりするのであれば、ある程度コントロールすることは可能です。午前中の集中力の高い時間帯を伸ばしたり、昼食後の眠気やだるさが改善できたりしたのは大きなメリットでした。

また、コーヒーを好きなだけ飲むのではなく、1杯1杯を大切に飲むことで、「これを飲んで仕事を頑張るぞ!」という気持ちのスイッチも入ります。惰性で何杯も飲んでいた頃とは大違いです。