2025年5月14日 今日の出来事

4月の企業物価、4.0%上昇 コメ値上がりで高止まり続く

4月の企業物価、4.0%上昇 コメ値上がりで高止まり続く

日銀が14日発表した4月の国内企業物価指数(2020年平均=100、速報)は126・3となり、前年同月比4・0%上昇した。コメの値上がりを受け、農林水産物が大幅に伸びたことが指数を押し上げた。伸び率は化学製品や鉄鋼などの市況下落で3月改定値の4・3%から0・3ポイント縮小した。ただ昨年12月以降、4%台での高止まりが続いている。

コメや包装資材などのコスト増を受け、飲食料品は3・6%上がった。電力・都市ガス・水道は、再生可能エネルギー普及に向けて電気料金に上乗せする賦課金の引き上げや、政府による電気・ガス代の負担軽減策の縮小を受け、10・1%の上昇だった。

ガソリン、3週連続値下がり 183円、原油安で…経産省

ガソリン、3週連続値下がり 183円、原油安で―経産省

経済産業省が14日発表したレギュラーガソリン1リットル当たりの店頭小売価格(12日時点)は、全国平均で183円ちょうどと、4月28日の前回調査時と比べ1円50銭値下がりした。大型連休を除くと3週連続の低下で、原油安が影響した。

サイバー人材、5万人に倍増 経産省が30年目標

サイバー人材、5万人に倍増 経産省が30年目標

経済産業省は14日、サイバーセキュリティー人材を2030年までに5万人に増やす目標を盛り込んだ有識者会議の報告書を公表した。国家資格を更新する際の費用負担を軽減することで登録者数を現在の2倍に増やし、企業を標的としたサイバー攻撃の対策強化につなげる。

倍増を目指すのは、16年に創設した国家資格「情報処理安全確保支援士」。サイバーセキュリティーの知見を持つ専門人材として、企業のサイバー攻撃対策や攻撃後の対処などに当たる。4月時点の登録者数約2万4000人に対し、国内の人材不足は11万人程度に達するとの民間調査もあり、育成が喫緊の課題となっている。

日本14位、欧州が上位独占 子どもの幸福度…ユニセフ調査

日本14位、欧州が上位独占 子どもの幸福度―ユニセフ調査

国連児童基金(ユニセフ)の研究機関、イノチェンティ研究所は14日、経済協力開発機構(OECD)加盟国などを対象にした「子どもの幸福度」ランキングを発表した。日本は36カ国中14位と前回の20位から順位を上げた。上位はオランダやデンマークなど欧州諸国が独占した。

ランキングは2022年時点のデータに基づき、「精神的幸福度」「身体的健康」「スキル(学力と社会技能)」の3分野について総合的に評価。米国やオーストラリアはデータ不足のためランク付けできなかった。

日本は「身体的健康」で20年発表の前回ランキングと同じ1位。「精神的幸福度」は32位(前回37位)、「スキル」は12位(同27位)で、いずれも上昇した。

トランプ氏、米国製兵器21兆円分をサウジに売却へ 経済協力協定

トランプ氏、米国製兵器21兆円分をサウジに売却へ 経済協力協定

サウジアラビアを訪問中のトランプ米大統領は13日、首都リヤドで事実上の最高権力者ムハンマド皇太子と会談し、サウジが米国に総額6000億ドル(約89兆円)規模の投資をすることを柱とする「戦略的経済パートナーシップ協定」に署名した。総額1420億ドル(約21兆円)規模の米国製兵器をサウジに売却することも含まれており、安全保障面での協力も強化する。

コロンビア、「一帯一路」正式参加 対米巻き返し図る…中国

コロンビア、「一帯一路」正式参加 対米巻き返し図る―中国

中国の習近平国家主席は14日、南米コロンビアのペトロ大統領と北京の人民大会堂で会談した。習氏は中国企業による投資促進やコロンビアからの輸入拡大を表明。会談後、中国主導の巨大経済圏構想「一帯一路」にコロンビアが正式参加するための協力文書が調印された。

習政権は近年、一帯一路を通じたインフラ支援などによって中南米での影響力を拡大させてきた。しかし、トランプ米政権の圧力を受け、パナマが2月に一帯一路から離脱する方針を発表した。中国は今回、コロンビアを取り込むことで巻き返しを図った形だ。

軍特殊部隊が訓練、正恩氏視察 ロシアでの戦闘経験反映か…北朝鮮

軍特殊部隊が訓練、正恩氏視察 ロシアでの戦闘経験反映か―北朝鮮

北朝鮮の朝鮮中央通信は14日、軍の特殊作戦部隊などの訓練が13日に行われ、金正恩朝鮮労働党総書記が視察したと伝えた。正恩氏は「現代戦」に対応した訓練が「多様な領域で革新的に進められている」と評価。ウクライナ侵攻を続けるロシアに派遣した北朝鮮部隊の戦闘経験を訓練に反映させたとの見方が出ている。

正恩氏は「(軍の)最も死活的な任務は戦争準備の完成だ」と強調。「現代戦は軍事人材(兵士)の大決戦であり指揮官の頭脳戦だ」と述べ、一層の訓練強化を求めた。

ウルグアイのムヒカ元大統領死去 物欲戒め「世界一貧しい」、89歳

ウルグアイのムヒカ元大統領死去 物欲戒め「世界一貧しい」、89歳

在任中も清貧を貫き、「世界一貧しい大統領」と呼ばれた南米ウルグアイのホセ・ムヒカ元大統領が13日死去した。89歳。昨年5月に食道がんを公表していた。大統領府によると、首都モンテビデオ郊外の自宅で妻に見守られて息を引き取った。

モンテビデオの貧しい農家に生まれた。早くから政治活動に目覚め、1960年代には極左ゲリラ組織に加入。73~85年の軍政時代を通じて獄中生活を送った。出所後に政治活動を再開し、94年に下院議員に初当選。閣僚を経て、2009年の大統領選で当選し、10年から15年まで中道左派政権を率いた。

「ペペ」の愛称で親しまれた。大統領公邸に住まず、給与のほとんどを寄付。国際会議で大量消費社会にはびこる物欲を戒めた。「貧乏な人とは少ししか持たない人ではなく、無限の欲があり満足しない人だ」と唱え、世界から称賛を浴びた。