G7外相会合、軽井沢で開幕 ワーキングディナーで結束確認
主要7カ国(G7)外相会合が16日、長野県軽井沢町のホテルで開幕した。議長を務める林芳正外相は同日夜のワーキングディナーで、ウクライナに侵攻するロシアや、東シナ海・南シナ海などで威圧的な行動を続ける中国を念頭に、自由で開かれた国際秩序の重要性や、力による一方的な現状変更を認めない強い意志を示したいと訴えた。会合は18日までの3日間で、共同声明を採択し、5月に広島で開かれるG7首脳会議(サミット)での議論につなげる。
会合には、ブリンケン米国務長官、クレバリー英外相らが出席。ワーキングディナーは約2時間20分にわたった。林外相は、南半球の新興国・途上国を中心とするグローバルサウスへの関与を強化したいと述べた。中国が影響力を強めるインド太平洋地域の情勢や核・ミサイル開発を続ける北朝鮮への対応を議論し、G7の結束が極めて重要との認識で一致した。
日韓安保対話、ソウルで開催、5年ぶり 北朝鮮への対応策など協議
日韓の外務・防衛当局幹部が意見交換する「日韓安全保障対話」が17日、ソウルの韓国外務省で開かれた。2018年12月に起きた韓国軍艦艇による海上自衛隊哨戒機への火器管制レーダー照射問題などで開催できずにいたが、岸田文雄首相と韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領が3月16日の首脳会談で、早期再開で合意。18年3月の東京開催から約5年ぶりに復活した。
日本側からは外務省の船越健裕アジア大洋州局長ら、韓国側からは外務省の徐旻廷(ソミンジョン)アジア太平洋局長らがそれぞれ出席した。
核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮への対応策や、日韓の安全保障協力の基盤となる軍事情報包括保護協定(GSOMIA=ジーソミア)の円滑な運用などが議題となる見通しだ。
ロシア、北方領土周辺でミサイル訓練 18~22日 日本に航行警報
ロシア政府は18~22日の日程で、択捉島周辺の日本の領海を含む水域でミサイル射撃訓練を実施するとの航行警報を海上保安庁に送付した。日本政府は外交ルートを通じ抗議。ロシア側が発表した太平洋艦隊による北方領土への上陸撃退を想定した訓練も含め、受け入れられないとした。松野博一官房長官が17日の記者会見で明らかにした。
松野氏によると、今月15、16日に航海の安全に関する航行警報が送付された。これを受け外務省欧州局参事官が17日、ロシア大使館幹部に対し、ロシアのウクライナ侵攻が続く中、日本周辺での軍事活動の活発化に懸念を表明。「北方領土の軍備強化は日本の立場に反する」と伝達した。
働きながら介護で9兆円損失 30年時点、経産省試算
経済産業省は17日までに、働きながら家族を介護する人「ビジネスケアラー」を巡り、労働生産性の低下などに伴う経済面の損失が、2030年に9兆円超に上るとの試算を公表した。25年に団塊の世代が全て75歳以上となり、介護が必要な高齢者が増える見込み。働きながら介護する家族への支援が社会の課題となっていることを裏付ける形となった。
経産省の試算によると、経済損失の内訳は「仕事との両立困難による労働生産性損失」が約7兆9千億円を占めた。「介護離職による労働損失」は約1兆円だった。
経産省によると、20年に約262万人だったビジネスケアラーが、30年に約318万人へ膨らむ見通し。
「オペラ座の怪人」NYで終演 ブロードウェー最長、35年で幕
米ニューヨークでミュージカル「オペラ座の怪人」が16日、最終公演を迎え、劇場街ブロードウェー史上最長の35年余りの歴史に幕を閉じた。公演に足を運んだ観客は「ほろ苦い気持ちだ」と名作との別れを惜しみ、チケットを入手できなかった多くのファンも劇場前に姿を見せた。
作品はパリ・オペラ座の地下に隠れ住む仮面の男が若い女性ソプラノ歌手に寄せる愛を描き、1986年にロンドンで初演された。ブロードウェーでは88年に始まり、劇場街を代表する演目として人気を集めてきた。
米メディアによると、2006年に「キャッツ」を抜いて最長の公演記録を更新。1万4000回近くに上り、累計観客数は約2000万人、売り上げは約13億ドル(約1740億円)に達した。
全国で新たに3499人感染、前週より約200人増 新型コロナ
厚生労働省は17日、新型コロナウイルスの新規感染者が全国で3499人確認されたと発表した。前週の月曜日より約200人増えた。死者は9人だった。
主な都道府県の新規感染者数は、北海道163人▽東京都474人▽愛知県99人▽大阪府195人▽福岡県59人。
<新型コロナ・17日>東京都で新たに474人感染、1人死亡
東京都は17日、新型コロナウイルスの新たな感染者474人と70代男性の死亡を確認したと発表した。1週間平均の新規感染者数は、17日時点で1111.7人で、前の週に比べて104.1%。
【1年前の今日の出来事】 2022年4月17日