今日の出来事(2022年5月31日) 22年度補正予算が成立、物価高対策で2.7兆円 公債依存度35.9%に

22年度補正予算が成立、物価高対策で2.7兆円 公債依存度35.9%に

2022年度一般会計補正予算は31日、参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立した。歳出総額は2兆7009億円で、赤字国債の増発に伴う公債依存度は35.9%に悪化する。参院選後に追加策が編成されれば、さらなる悪化も視野に入る。

補正予算では、原油価格高騰に対処するため1兆1739億円を計上し、今後の備えとして新たに原油・物価高騰対策予備費1兆1200億円を追加した。一般予備費も4000億円積み増し、22年度予算総額は110兆2973億円となる。財源は全額赤字国債としたため、公債依存度は当初予算(34.3%)から1.6%ポイント悪化する。

補正予算案_物価高対策など総額2兆7千億円

泊原発、運転差し止め命令 「津波の安全性基準満たさず」 札幌地裁

北海道電力泊原発(北海道泊村、運転停止中)は安全性に問題があるなどとして、道内の住民ら約1200人が北海道電に廃炉や運転差し止めなどを求めた訴訟の判決が31日、札幌地裁であった。谷口哲也裁判長は「津波に対する安全性の基準を満たしていない」と述べ、北電に1~3号機の運転差し止めを命じた。

原告側弁護団によると、東京電力福島第1原発事故後、原発の運転差し止めを命じた判決は3件目で、津波対策が不十分であることを理由にしたのは初めて。北海道電は控訴する方針を示した。

泊原発廃炉訴訟 原告の訴えを認め、北電に運転差し止め命じる判決

感染症対策の司令塔「健康危機管理庁」創設へ…厚労省と内閣官房の部署統合も検討

政府が6月に発表する感染症対策の抜本的強化策に、関係省庁の司令塔となる「健康危機管理庁(仮称)」創設を盛り込む方向で検討していることがわかった。新型コロナウイルス禍の経験を踏まえ、新たな感染症への対応を一元化する狙いがある。

複数の政府関係者が明らかにした。設置のための法案は来年の通常国会への提出を目指す。

新設する管理庁には、内閣官房の「新型コロナ感染症対策推進室」と厚生労働省の「対策推進本部」などを統合する方針だ。現在の新型コロナ対応で、推進室は緊急事態宣言の発令や政府の基本的対処方針の策定などを担っている。厚労省の推進本部は具体的な感染防止策や医療提供体制などを扱う。

月の鉱工業生産、3カ月ぶり低下 基調判断「足踏みをしている」

経済産業省が31日発表した4月の鉱工業生産指数速報(2015年=100、季節調整済み)は前月比1.3%低下の95.2となり、3カ月ぶりに低下した。基調判断は「持ち直しの動きがみられる」から「足踏みをしている」に8カ月ぶりに下方修正した。

4月の鉱工業生産指数1.3%低下

ユーロ圏の5月物価8.1%上昇 エネルギー高騰で過去最高

欧州連合(EU)統計局が31日発表したユーロ圏19カ国の5月の消費者物価指数(速報値)は、前年同月から8.1%上昇した。上昇率は4月の7.4%から拡大、集計データのある1997年以降で過去最高を記録した。ロシアによるウクライナ侵攻の影響で、エネルギー価格が上昇していることが背景にある。

バイデン氏「ロシア領を攻撃する兵器は送らない」 ウクライナ軍事支援で

バイデン米大統領は30日、ロシアの侵攻を受けるウクライナへの軍事支援に関連し、「ロシア(領)を攻撃できるロケット(砲)システムは送らない」と述べた。米メディアは、米政府が追加支援の一環として最大射程300キロに及ぶ高機動ロケット砲システム(HIMARS)の供与を検討していると報じており、バイデン氏は支援が「防衛用」だと予防線を張った形だ。

バイデン政権はウクライナに米軍地上部隊を派遣しない方針を明確にしているが、戦争の長期化に伴ってウクライナへの武器供与を拡充している。当初は侵攻するロシア軍に対処するための対戦車砲や対空砲が中心だったが、主戦場が平原が多いウクライナ東部に移ったことを受けて、遠方から敵部隊を狙うりゅう弾砲や戦術無人機の供与に重点を置いていた。

国で新たに2万2022人感染 17日連続で前週下回る 新型コロナ

新型コロナウイルスの感染者は31日、全国で新たに2万2022人確認された。1週間前より約1万人少なく、17日連続で前週の同じ曜日から減少した。死者は39人、重症者は前日比3人増の93人だった。

東京で新たに2362人感染 前週を900人下回る 新型コロナ
東京都は31日、新型コロナウイルスの感染者が新たに2362人確認されたと発表した。前週の火曜日(3271人)を約900人下回った。新たに6人の死亡も確認された。

【1年前の今日の出来事】 2021年5月31日