カズワン船体、海面までつり上げ 落下した182メートル海底から
北海道・知床半島沖で観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」が沈没した事故で、第1管区海上保安本部は26日、えい航中に落下した船体を引き揚げる作業を再開した。船体は海面上まで浮上し、同日午後7時過ぎに作業船への横付けが完了した。網走港(北海道網走市)に陸揚げ後、1管が原因究明に向けて船体を本格的に調べる。
第1管区海上保安本部などによると、24日のえい航中に船体が落下したのは、ウトロ漁港(北海道斜里町)から西へ約11キロ離れた海域。この現場で26日午後3時ごろ、船体のつり上げが始まった。海進の乗組員らが時折海面をのぞき込む中、水深182メートルの海底からゆっくりとウインチで引き揚げられた。
訪日観光客 6月10日から受け入れ 岸田首相「段階的に」
岸田文雄首相は26日、東京都内で講演し、6月10日から訪日外国人観光客の受け入れを再開すると表明した。当面は添乗員付きのパッケージツアー客を受け入れる方針で、首相は「今後も感染状況を見ながら、段階的に平時同様の受け入れを目指していく」と述べた。
政府は水際対策で停止していた外国人観光客の受け入れに向けて、5月24日から少人数ツアー客の実証実験を開始。結果を踏まえてガイドラインを策定し、再開に踏み切る。6月1日から1日当たりの入国者数の上限を現行の1万人から2万人に引き上げることも決めており、当面外国人観光客もこの枠内で受け入れる。
相手国・地域の流行状況や日本への流入リスクを3段階に分けたうえで、一部の入国時検査を免除するなど手続きの緩和も図る。入国者ベースで8割程度の国・地域が免除対象となる見通しで、首相は「入国時検査実績で陽性率が低い国については、入国時検査を行わずに入国を認める」と述べた。
長崎平和祈念式典 ロシアとベラルーシの駐日大使を招待せず
長崎市の田上富久市長は26日、長崎原爆の日(8月9日)に開く平和祈念式典にロシア、ベラルーシの各駐日大使を招待しないと明らかにした。田上市長は、ウクライナ侵攻を続けるロシアのプーチン大統領が核兵器使用を示唆していることも念頭に「本当は被爆の実相に触れてほしいが、大使席に近づく人が出るなど不測の事態が起きる恐れがある」と説明した。
市は例年、駐日大使がいる157カ国を招待している。市幹部はロシアと、ウクライナ侵攻を支援したベラルーシの大使を招待することで「他国の出席に影響する可能性がある」との懸念も示した。日本政府からの要請はなく、式典を主催する市独自の判断という。
大阪IR誘致巡る住民投票 請求に必要な署名数上回る
カジノを含む統合型リゾート(IR)の大阪府と大阪市による誘致を巡り、賛否を問う住民投票の実現を目指す市民団体は26日、賛同する署名が15万7716筆集まり、住民投票条例の制定を府に直接請求するために必要な法定数(約14万6000筆)を上回ったと明らかにした。今後、未回収分を合算した上で、署名者が有権者登録している各選挙管理委員会に提出する。
地方自治法の規定では、住民投票条例の制定を知事に請求するには、府内有権者(約732万人)の50分の1の署名を集める必要がある。選管が署名を有効と判断すれば、知事は条例案を府議会に提出する。さらに府議会が可決すれば住民投票が実現するが、府議会ではIRに賛成する大阪維新の会が過半数を占める。大阪市議会では2月、IR誘致の賛否を問う住民投票条例案が維新と公明の反対で否決されており、府議会でも否決される可能性が高いとみられる。
「夕張メロン」初競り 2玉300万円で落札 昨年上回る
北海道夕張市特産の初夏の味覚「夕張メロン」の初競りが26日、札幌市中央卸売市場であり、昨年よりも30万円高い2玉300万円で落札された。初競りは景気を占う意味もあり、「ご祝儀相場」になるのが慣例。通常の相場は2玉7000~8000円程度のところ、2019年は過去最高の500万円で落札されていた。
夕張市農協によると、今年のメロンは天候に恵まれ、甘みが強く出来栄えは上々。26日は2720玉が初出荷された。9月中旬までに3438トンの出荷を目標としている。
国内新たに3万1008人感染 前週比8600人減―新型コロナ
国内では26日、新たに3万1008人の新型コロナウイルス感染が確認された。新規感染者は前週木曜日と比べ約8600人減少。死者は42人で、重症者は前日比8人減の95人だった。
東京で新たに3391人感染 前週から781人減 新型コロナ
東京都は26日、都内で新型コロナウイルスの感染者が新たに3391人確認されたと発表した。前週の木曜日(4172人)から781人減少した。新たに10人の死亡も確認された。
【1年前の今日の出来事】 2021年5月26日