ロシア軍のウクライナ攻撃「戦争犯罪にあたる」 OSCE報告書
欧州の安全保障に関する国際機関である全欧安保協力機構(OSCE)の専門家グループは13日、ロシア軍によるウクライナへの攻撃が「戦争犯罪にあたる」と認定する暫定報告書を発表した。報告書の対象は、侵攻が始まった2月24日から4月1日までの事案。
「ロシアが国際人道法の義務を尊重していれば、これほど多くの民間人死傷者が出ることはなかった」と指摘し、「調査した事案の多くで露軍による違法行為が確認された」と断定した。
ブチャ訪問のICC主任検察官、捜査に意欲
国際刑事裁判所(ICC、オランダ・ハーグ)のカーン主任検察官は13日、ロシア軍の攻撃による民間人被害が次々と明らかになったウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊ブチャを訪問し「ウクライナは犯罪現場だ」と訴えた。
「われわれがウクライナにいるのは犯罪が行われていると信じるに足る合理的な根拠があるからだ。戦争の霧を突き抜けて真実にたどり着かなければならない」と述べ、捜査に意欲を示した。
NATO加盟申請、数週間で結論 フィンランド、中立転換か
フィンランドのマリン首相は13日、訪問先のスウェーデンの首都ストックホルムで記者会見し、北大西洋条約機構(NATO)への加盟を申請するかどうかを数週間以内に決めると明らかにした。ロシアと国境を接するフィンランドはこれまで軍事的中立を維持してきた経緯がある。
英紙タイムズは、ロシアによるウクライナ侵攻を踏まえ、フィンランドとスウェーデンの北欧2カ国が今夏にもNATOに加盟する見通しだと報じていた。フィンランドの加盟は、欧州の安全保障体制の大きな転換となる。
NATO拡大を警戒するロシアの反発は必至だ。
ロシア軍、日本海で巡航ミサイル試射 日米けん制か
ロシア国防省は14日、海軍太平洋艦隊の潜水艦2隻が巡航ミサイル「カリブル」の発射演習を行い、日本海上の標的に命中したと発表した。タス通信はミサイルは日本海海域から発射されたと報じた。カリブルはロシア軍のウクライナ侵攻でも使用されている。
米海軍第7艦隊は13日、米原子力空母「エーブラハム・リンカーン」を中心とする空母打撃群が、日本海で自衛隊と合同訓練を実施していると明らかにしており、ミサイル発射は日米をけん制した可能性もある。
ロシアはウクライナ侵攻をめぐって制裁を強化する日本への反発も強めている。
李家超氏、香港トップ就任へ 「警察一筋」の強硬派、習氏の狙い
香港政府トップを決める行政長官選は14日夕、届け出の受け付けが終了した。民主派は選挙から完全に排除され、候補者は元警察幹部の李家超(りかちょう)氏(64)以外に届け出はなく、次期行政長官に就任するのが確実となった。民主派は選挙から排除された。
李氏は2019年に大規模化した抗議デモの取り締まりを治安機関トップとして主導した強硬派。中国の習近平指導部が事実上、李氏を長官に指名した形だ。
東北新幹線全面再開 新函館北斗駅に1カ月ぶりの東京からの乗客
宮城、福島両県で3月16日に最大震度6強を観測した地震で脱線事故が起き、福島―仙台間で運転見合わせが続いていた東北新幹線が14日、全線での運転を再開した。北海道新幹線の新函館北斗―東京間も約1カ月ぶりに直通運転が再開し、駅にはビジネス客や観光客らが降り立った。
台風1号、15日朝に小笠原へ最接近 暴風や土砂災害に警戒
気象庁は14日、東京・小笠原諸島では15日朝から昼過ぎにかけて、台風1号が強い勢力で最接近するとして、暴風や高波、土砂災害、低地の浸水、河川の増水に厳重な警戒を呼びかけた。猛烈な風で電柱が倒壊したり、建物の一部が飛散したりする恐れもある。
グロリオサの球根で食中毒、60代男性死亡 ヤマイモに似る
宮崎県は14日、ヤマイモに似た「グロリオサ」の球根を食べたとみられる同県延岡市の60代男性が死亡したと発表した。全国で、グロリオサによる食中毒による死亡は2012年以降、2例目。
グロリオサはユリ科の植物で、球根はヤマイモと間違いやすく、下痢や嘔吐などの症状が出て、臓器の機能不全などで死亡に至ることもある。厚労省食品監視安全課によると、20年には鹿児島県の80代男性が死亡。21年3月には高知県の70代男性が食中毒になった。
東京都、BA.2疑い事例が全体の76%超 専門家「流行の主体」
東京都は14日、新型コロナウイルスのオミクロン株の派生型で、主流型より感染力が強いとされる「BA.2」について、直近の疑い事例は全体の76.7%に達したとの分析結果を公表した。感染状況を分析するモニタリング会議の専門家は「流行の主体がBA.2系統に置き換わった」とコメントしている。
3月の1カ月間のゲノム解析では、BA.2の確認例は都内全体の45.1%だった。専門家は、置き換わりによる感染再拡大への警戒感を示した。
金価格、1グラム8806円 3日連続で過去最高額を更新
地金大手の田中貴金属工業(東京)は14日、ウクライナ有事や世界的なインフレ懸念などを背景に、金の販売価格を1グラム当たり税込みで前日より33円値上げし8806円と決めた。国内小売価格の指標として3日連続で過去最高額を更新した。
【1年前の今日の出来事】 2021年4月14日