2022年3月22日 今日の出来事

【ウクライナ情勢 ロシア軍、生物・化学兵器使用の兆候 HRW「戦争犯罪}】

バイデン氏「窮地のロシア、深刻な戦術」 生物・化学兵器の兆候指摘

ロシア軍、生物・化学兵器使用の兆候

バイデン米大統領は21日、米欧を中心とした各国の結束によってロシアのウクライナ侵攻が思惑通りに進まず「窮地に陥っている」との見方を示した。そのうえでロシアについて「追い詰められるほど、深刻な戦術を用いる可能性がある」と指摘。米国が欧州で生物・化学兵器を保有しているとの「偽旗作戦」を仕掛けていることが、ロシア自身が同兵器を用いる「明確な兆候」だと警告した。

ウクライナ「病院135カ所に砲撃」 ロシア軍の民間施設攻撃続く

ロシア軍 学校や病院、商業施設などが無差別に攻撃

ロシアによる侵攻が続くウクライナ南東部マリウポリ市で、人道状況が深刻化の一途をたどっている。国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」(HRW)は21日、同市幹部の話として、攻撃開始から3000人以上の民間人が死亡した可能性があると報告した。露軍侵攻前の同市の人口の半分にあたる20万人近くが市内にとどまっているという。住民の多くが水や食料、医療、電気、通信などにアクセスできない状況が続いている模様だ。

HRWは、同市を脱出した複数の市民の証言として、学校や病院、商業施設などが無差別に攻撃を受け、道路には遺体が放置されているなどの惨状を伝えた。市当局は、露軍の攻撃で居住用建物の8割が損傷または破壊されたと主張しているという。HRWは、民間人への意図的かつ無差別な攻撃は「戦争犯罪」だと指摘。「生存に不可欠なサービスを確保する必要がある」と訴えている。

マリウポリ市民6万人超が露に ウクライナ側「強制連行」と反発
ロシア軍の包囲攻撃が続くウクライナ南東部マリウポリ市の幹部は22日までに、攻撃開始後に3千人以上が死亡した可能性があると国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)に述べた。ロシアは21日、市民6万2千人以上をロシア側に誘導して避難させたと発表。ウクライナ側は「強制連行」だと反発している。

ウクライナ侵攻 平和条約交渉、中断 露、日本の制裁に対抗
ロシア外務省は21日、ウクライナ侵攻を受けてロシアに経済制裁を科した日本への対抗措置として「現在の状況で日本と平和条約交渉を続けるつもりはない」と、事実上交渉を拒否する方針を発表した。北方領土の共同経済活動に関する交渉や元島民らによるビザなし交流などの活動も中断する。北方領土を巡る日露間の交渉は暗礁に乗り上げることになる。

ゼレンスキー氏の国会演説23日午後6時から 衆院サイトでも公開
衆参両院の議院運営委員会は22日の理事会で、ウクライナのゼレンスキー大統領の国会演説を23日午後6時から、オンライン中継で行うことを正式決定した。演説は衆院のホームページでも公開する。演説は10~15分間を予定する。演説の前後に細田博之衆院議長と山東昭子参院議長がそれぞれあいさつする。衆院第1議員会館の国際会議室を主会場とし、岸田文雄首相や林芳正外相らが出席する。海外首脳の演説をオンライン形式で行うのは初めて。演説はウクライナ側が在日ウクライナ大使館を通じて打診していた。

【2022年度予算成立 過去最大】

2022年度予算成立 一般会計最大107兆円 参院でも国民賛成
2022年度予算案が22日、参院本会議で採決され、与党の自民、公明両党と野党の国民民主党などの賛成多数で可決、成立した。一般会計の総額は107兆5964億円。当初予算としては4年連続で100兆円を超え、10年連続で過去最大を更新した。

国民民主は2月の衆院本会議でも予算案に賛成しており、主要な野党が賛成するのは異例。立憲民主、日本維新の会、共産の各党は、新型コロナウイルス対策や経済対策などに不十分な点があるとして反対した。

【まん延防止 全面解除】

まん延防止が全面解除 感染対策・経済の両立課題―新型コロナ
新型コロナウイルスの感染「第6波」に対して講じられた「まん延防止等重点措置」が22日、約2カ月半ぶりに全面解除された。感染再拡大の可能性も懸念される中、コロナ対策は社会経済活動との両立を目指す新たな段階に入った。解除は北海道、青森、東京、石川、静岡、愛知、大阪、兵庫、香川、熊本など18都道府県。営業時間短縮や酒類提供制限の措置が解かれる。

一方、新規感染者の減少スピードは緩やかで、歓送迎会や花見など人の集まる機会が多いこの時期は感染再拡大のリスクをはらむ。岸田文雄首相は「今後しばらくは平時への移行期間」として最大限の警戒を続けるよう呼び掛けている。

全国で新たに2万231人の感染確認 前週から3万人減 新型コロナ
新型コロナウイルスの感染者は22日、全国で新たに2万231人確認された。前日の21日が祝日だったこともあり、前週の火曜日から約3万人減少した。死者は71人で、重症者は前日から14人減って937人となった。新規感染者数は東京都3533人、大阪府998人だった。

節電、見込みに達せず 22日は停電回避 東電・東北電管内
東京電力ホールディングスと東北電力の管内は22日、電力の需給が極めて厳しい状態に陥った。政府は21日夜に需給逼迫警報を東電管内に出したのに続き、22日には東北電力管内にも出した。警報は東日本大震災を受けて2012年にできた制度で、発令は初めて。16日夜の福島県沖の地震による一部発電所の停止や、気温低下による暖房需要の増加などが重なったため。一時は広範囲の停電も懸念されたが、経済産業省は22日夜、「今晩の停電は回避できるめどが立った」と明らかにした。

東京都内で雪やみぞれ 夕方にかけて山沿いで大雪の可能性

東京都内で雪やみぞれ 夕方にかけて山沿いで大雪の可能性

強い寒気の影響で22日、東京都心は午後3時までの最低気温が1.8度となり、雪やみぞれが降る寒さとなった。気象庁によると、東京都心では朝から続いた雨が正午前にみぞれに変わり、午後3時現在も降り続いている。

円、一時121円台に下落 6年2カ月ぶり―ロンドン外為
22日午前のロンドン外国為替市場の円相場は、円売り・ドル買いの動きが加速し、一時1ドル=121円台に下落した。2016年2月上旬以来、約6年2カ月ぶりの円安水準となる。正午現在は120円75~85銭と、前日午後4時比1円65銭の大幅な円安・ドル高。

【山中伸弥・京大iPS研所長が退任】 

「世界的研究者、何人も育った」 山中伸弥・京大iPS研所長が退任
3月末で京都大iPS細胞研究所長を退任する山中伸弥・京大教授(59)が22日、報道各社の合同取材をオンラインで受けた。同研究所の設立時から12年間所長を務めた山中氏は「(研究所から)世界を代表する研究者が何人も育ってくれた。予想を超える喜びだ」と語り、今後については「50%は(実用化のための)これまでの活動を、50%は研究者をしていきたい」と述べた。後任には高橋淳・京大教授が就任する。所長退任後も同研究所には教授として在籍し続ける。

約25年前に米国の留学先で見つけ、後にiPS細胞(人工多能性幹細胞)発見にもつながった遺伝子について「まだ全てが解明されていない」とし、自らの研究テーマを深める意欲を見せた。一方、所長業務が多忙を極めたことから、再び一線の研究ができるように「今、一生懸命リハビリをしています」とユーモアも交えて抱負を語った。

維新・前川衆院議員を在宅起訴 公選法違反罪、辞職否定―奈良地検
昨年10月投開票の衆院選で、公示前に自身への投票を呼び掛ける文書を有権者に送ったとして、奈良地検は22日、公選法違反(法定外文書頒布、事前運動)の罪で、日本維新の会の前川清成衆院議員(59)を在宅起訴した。地検は認否を明らかにしていない。

起訴状によると、前川議員は公示前の昨年10月14日、奈良市内で、自らが当選する目的で「選挙区は『前川きよしげ』、比例区は『維新』とお書き下さい」と書かれたはがきや、「前川さんへぜひ一票をお願いします」と記された文書などが入った封書計35通を送ったとされる。

【1年前の今日の出来事】 2021年3月22日