ドイツ総選挙、社民が第1党 メルケル保守転落 左派主導連立交渉へ
ドイツ連邦議会(下院、基本定数598、任期4年)の総選挙が26日投開票され、選挙管理委員会の暫定集計結果によると、中道左派・社会民主党が得票率25.7%で第1党となった。4期16年務めて引退するアンゲラ・メルケル首相(67)が所属する中道右派のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)は24.1%で第1会派から転落した。今後は社民党首相候補のオラフ・ショルツ財務相(63)を軸に連立交渉が始まるとみられる。
ショルツ氏は27日朝、党本部で「有権者は社民党と緑の党、自民党(の票)を伸ばした」と述べ、自分たちが政権を託されたと主張。「CDU・CSUは下野すべきだ」と16年ぶりの左派主導政権樹立に意欲を示した。一方でCDU・CSUの首相候補のアルミン・ラシェット氏(60)も27日のCDU幹部会で、連立を視野に既に自民党と接触したと述べ、緑の党とも協議する意向を示した。
中ロや北朝鮮の脅威を初明記 政府、サイバー戦略案決定
政府は27日、サイバーセキュリティ戦略本部(本部長・加藤勝信官房長官)の会合を首相官邸で開き、今後3年間の「次期サイバーセキュリティ戦略」案を決定した。サイバー攻撃の脅威として中国、ロシア、北朝鮮を初めて明記。米国やオーストラリア、インドなどとの連携を表明した。28日にも次期戦略として閣議決定する方針だ。
デジタル庁幹部、NTTが接待 2回は平井氏が同席
デジタル庁は27日、次官級幹部の接待問題に関する説明会を開き、幹部を接待したのはNTTだったと明らかにした。接待は計3回あり、うち2回は平井卓也デジタル相が同席していた。会食費は、約半年後の今年6月になって平井氏が事後的に割り勘にしており、実質的に接待に当たると判断したという。デジタル庁によると、平井氏が会食費を割り勘にしたのは、週刊文春からの取材があった日だった。平井氏が同席したのは昨年10月2日と12月4日。この会食は今年6月の週刊文春報道で判明した。
緊急事態宣言、30日で全面解除へ まん延防止も 政府方針
政府は27日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため19都道府県に発令している緊急事態宣言を、30日の期限で全面解除する方針を固めた。8県に適用中のまん延防止等重点措置もすべて解除する。28日に専門家による基本的対処方針分科会を開き、政府案が了承されれば政府対策本部を開いて正式決定する。
専門家 リバウンド「第6波」懸念 緊急事態・まん延防止解除
新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言(19都道府県)と、まん延防止等重点措置(8県)について、政府は30日をもって全面解除する方針を固めた。ワクチン接種が加速し、新規感染者の減少傾向が続いていることを踏まえた。しかし、宣言解除に伴う人流(人の流れ)の拡大とともに、接種を終えた人が感染する「ブレークスルー感染」の増加も懸念され、専門家からはリバウンド(感染再拡大)による「第6波」を警戒する声も出ている。
シンガポールでコロナ感染者急増、過去最多に 3人以上の集まり禁止
新型コロナウイルスワクチンの接種を必要回数終えた人が8割を超えるシンガポールで、感染者が急増している。国内では3人以上の集まりを禁じるなど、再び厳しい措置が始まった。シンガポールは26日、新型コロナの1日の新規感染者数が1939人となり、過去最多を記録した。8月中旬は同100人以下で推移していたため政府は規制緩和に踏み切ったが、その後増加に転じた。陽性反応が出た人の約98%は症状が軽いか、症状がないとされるが、9月のこれまでの死者は23人にのぼり、全体の死者数を78人に押し上げた。
台風16号 10月1日ごろ伊豆諸島接近 東日本など大雨のおそれ
大型で非常に強い台風16号は27日、沖の鳥島近海を北北西に進んだ。次第に進路を北東へ変えて、10月1日ごろには伊豆諸島にかなり接近するおそれがある。気象庁は大雨や暴風、高波への警戒を呼びかけている。
気象庁によると、各地で大しけになるとみられる。28日に予想される波の高さは沖縄で6メートル。29日は沖縄が8メートルで奄美、小笠原諸島は6メートル。西日本から北日本の太平洋側では10月2日ごろにかけ、うねりを伴って大しけとなり、伊豆諸島を中心に大荒れとなるおそれがある。台風の接近で、1日ごろには伊豆諸島で暴風となる見通しだ。進路によっては伊豆諸島以外でも暴風となるとみられる。また東日本と北日本の太平洋側で大雨となるおそれがある。
白鵬、師匠を通じて現役引退の意向を申し出る 横審・矢野委員長が明言
大相撲の第69代横綱・白鵬(36)=宮城野=が27日、師匠の宮城野親方(元幕内・竹葉山)を通じて現役引退の意向を日本相撲協会に伝えた。この日、協会の諮問機関である横綱審議委員会(横審)の定例会合が開かれ、会合後の会見で矢野弘典委員長が明らかにした。