東京五輪の開会式、950人出席へ 1万人から大幅減
23日午後8時に始まる東京オリンピックの開会式(東京・国立競技場)に出席する国際オリンピック委員会(IOC)委員などの大会関係者について、大会組織委員会は21日、約950人になるとの見通しを発表した。当初は1万人規模を想定していたが、大幅に削り込んだ。
組織委によると、950人の内訳は、IOC委員、各国の来賓や各国・地域のオリンピック委員会の役員ら海外の関係者が800人。菅義偉首相や小池百合子都知事ら国内関係者が150人という。
開会式は無観客で実施されることが決まっていて、「別枠」となる関係者の扱いが注目されていた。スポンサー企業や財界首脳の間では、開催反対の世論や消費者の反発への警戒も出て、開会式を欠席する動きが広がっていた。
菅首相、東京五輪「最高の機会に」 パラリンピックの有観客目指す
菅義偉首相は21日、新型コロナウイルス感染拡大が続く中で23日に開幕する東京五輪について、「世界の選手の皆さまの活躍によって若者や子どもたちに夢や感動を与えられる最高の機会になることを期待している」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。
一方、東京パラリンピックについて「感染状況が変わってきたら、ぜひ有(観)客の中でと思っている」と述べ、感染状況が改善すれば有観客を目指す考えを示した。
全国で新たに4943人感染確認 2か月ぶりに4000人超
新型コロナウイルスの感染者は21日、全国で新たに4943人確認された。1日あたりの感染者が4000人を超えるのは5月27日以来、約2か月ぶり。死者は20人だった。
東京半年ぶり1800人超―新型コロナ
東京都は21日、新たに1832人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。新規感染者が1800人を超えたのは1月16日(1839人)以来半年ぶりで、水曜日では過去最多。前週水曜日より683人多い。直近1週間平均は1277.6人で前週から55.2%増えた。新規感染者は10歳未満から100歳以上までの全ての年代で確認され、20代が577人で最多。30代410人、40代294人、50代233人と続いた。65歳以上は67人。
「第5波が進行、爆発的増加を懸念」 日本医師会長
日本医師会の中川俊男会長は21日の定例会見で、首都圏を中心に新型コロナウイルスの感染再拡大が急激に進んでいることについて「第5波が進行している」と述べた。感染力の強い変異株は「病態がまだわからないことも多い」として、若い人も重症化する可能性があることを強調した。中川会長は、1日あたりの新規感染者数が東京で2000人を超えた今年1月の「第3波」を超える可能性がある、とも指摘した。
接種済み、感染10分の1以下 高齢者のワクチン効果示唆 連休前「一層の危機感」
新型コロナウイルス対策を助言する厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」の会合が21日開かれ、ワクチン接種を済ませた65歳以上の感染者数が、未接種の10分の1以下に減少したとのデータが示された。ワクチン接種と感染の有無に関し、全国規模のデータが会合で明らかにされたのは初めて。
厚労省によると、5~15日に確認された新規感染者を分析したところ、65歳以上で未接種の人は人口10万人当たり13.0人だったのに対し、2回の接種を受けた人は0.9人だった。東京都内の新規感染者に占める65歳以上の割合も減少傾向が見られた。ワクチン接種が始まる直前の3月下旬は全体の21.9%を占めたが、今月13~19日は3.7%にまで低下していた。専門家組織の座長脇田隆字・感染研所長は記者会見で、「ワクチンには発症や重症予防の効果はあるが、人に感染させるリスクは残る」と指摘した。
政府のワクチンパスポート、7か国で使用可に 26日から受け付け
政府は21日、新型コロナウイルスワクチンの接種歴を公的に証明する「ワクチンパスポート」について、当面はイタリアなど7か国で使用できると発表した。パスポートを提示すれば入国時に防疫措置の緩和などを受けられる。26日から市区町村で申請受け付けを開始する。7か国は、イタリア、オーストリア、トルコ、ブルガリア、ポーランド、韓国、エストニア。ただし、韓国入国時に隔離免除を受けるには他の書類も必要になる。エストニアは隔離措置を実施しておらず、将来的に措置を導入した際にパスポートを活用できる。
パスポートの取得には、申請書や接種済み証などの書類を用意し、接種券を発行した市区町村に提出(郵送可)する。発行手数料は国の負担とする。政府は一方で国内イベントの入場措置などへのパスポート活用には慎重姿勢を崩していない。
白物家電、30年ぶり高水準 21年上半期国内出荷9.7%増 コロナ「巣ごもり需要」反映
日本電機工業会が20日発表した2021年上半期(1~6月)のルームエアコンなど白物家電の国内出荷額は、前年同期比9.7%増の1兆3281億円で、上半期として30年ぶりの高水準だった。新型コロナウイルス流行による「巣ごもり需要」を反映した。
電子情報技術産業協会(JEITA)が同日発表した薄型テレビの21年上半期の出荷台数も20.9%増の279万2000台で、9年ぶりの高水準となった。東京オリンピック・パラリンピックの効果も一定程度あったとみられる。児童生徒にデジタル端末を配備する政府の構想が追い風のパソコンは36.4%増の540万1000台で、7年ぶりの高水準だった。
中国・河南省で豪雨被害、25人死亡 20万人以上が避難
中国内陸部・河南省鄭州市で20日、大規模な豪雨被害が発生し、中国メディアによると、少なくとも25人の死亡が確認された。21日までに約20万人が避難し、各地に連絡のつかない行方不明者が出ているという。鄭州市内の地下鉄に水が流れ込み、車両内に閉じ込められた乗客が胸まで水につかる様子も報じられている。報道によると、20日午後6時ごろ、運行中の地下鉄の線路に大量の雨水が流れ込み、緊急停車した地下鉄の車両内もあっという間に川のような状態になった。地元紙によると、閉じ込められた乗客はその日の夜までに消防などによって助け出されたという。
鄭州市内では20日午後4~5時の間に、中国の陸地部分で観測史上最多となる1時間あたり201.9ミリの雨が降った。
ドイツなど洪水死者200人 4億ユーロの緊急支援閣議決定へ
ドイツとベルギーを襲った洪水で、20日夕時点で少なくとも200人の死亡が確認された。独メディアによると、連邦政府は21日にも、西部ラインラント・プファルツ州とノルトライン・ウェストファーレン州に対する4億ユーロ(約518億円)規模の緊急支援策を閣議決定する。