2020年12月15日

洋上風力発電、40年までに最大4500万キロワット導入 コスト欧州並み
政府は15日、洋上風力発電の産業競争力強化に向けた官民協議会を開き、普及への目標を定めた「洋上風力産業ビジョン」をまとめた。2030年までに原発10基分に相当する10ギガワットの発電能力を確保した上で、40年には30~45ギガワットに増強。風車を海底に固定する「着床式」の発電コストを30~35年に1キロワット時当たり8~9円と普及が進む欧州並みにする。

水害備え「高台まちづくり」 東京7区をモデル地区に
国土交通省と東京都は15日、激甚化する水害に備え、空中通路などを通って住民らが避難できる「高台まちづくり」の推進に関するビジョンを取りまとめた。空中通路や建物の上層階への避難スペース整備のほか、堤防の拡幅、公園などのかさ上げといった対策を盛り込んだ。まず、満潮時の水面より低い海抜ゼロメートル地帯が多い都内7区(江戸川、葛飾、足立、墨田、江東、板橋、北)をモデル地区にして取り組む。

陸自と米海兵隊が実動訓練 島嶼防衛強化
陸上自衛隊と米海兵隊は15日、陸自の相馬原駐屯地(群馬県榛東村)で島嶼防衛を想定した実動訓練「フォレスト・ライト」を実施した。訓練は南西方面での中国による軍事的脅威の拡大を踏まえて行われ、今回は新型コロナ対策を徹底した。訓練では、米海兵隊の輸送機MV22オスプレイに陸自隊員が、陸自のCH47輸送ヘリコプターに海兵隊員がそれぞれ乗り込み、相互運用性の向上を図った。

東大名誉教授、文化庁の座長を辞任 学術会議問題に抗議
文化庁の登録美術品に関する協力者会議の座長を務めていた佐藤康宏東京大名誉教授(65)が、菅義偉首相による日本学術会議の会員候補任命拒否に抗議し、座長を辞任していたことが15日、分かった。辞任は10月7日付。佐藤氏は同月3日、「専門家を専門家として尊重しない政府のために働くつもりはない」とのメールを文化庁の担当者に送り、辞意を伝えたという。

はやぶさ2「大粒試料どっさり、言葉失った」 小箱開封で黒い石を確認
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は15日、地球へ帰還した小惑星探査機「はやぶさ2」のカプセル内の小箱を開封し、直径数ミリ程度の黒い石が多数、存在しているのを確認した。最初に目視で確認したJAXAの澤田弘崇・主任研究開発員は15日の記者会見で「数ミリサイズの試料がごろごろ、どっさり入っていて言葉を失うくらいだった。期待をはるかに上回る量を採取できた」と声を弾ませた。

河井案里議員裁判 検察は「前代未聞の悪質さ」として懲役1年6か月を求刑
公職選挙法違反の罪に問われている河井案里議員の裁判で、検察は「前代未聞の悪質な犯行だ」として、懲役1年6か月を求刑した。