静岡補選、地元関係者は頭を抱える。誰も『50万円』幹事長を止められないからだ
接戦の参院静岡補選 “不人気”甘利幹事長の地元入りに「逆効果だ」の声(日刊ゲンダイ 公開日:2021/10/19 13:40 更新日:2021/10/19 13:40)より抜粋
24日(日)に投票日を迎える参院静岡の補欠選挙。地元の自民党関係者が「困った」と頭を抱えている。19日、不人気の甘利明幹事長が選挙応援のために静岡入りするからだ。陣営関係者からは「票が減らなきゃいいけど」の声が上がっている。
「静岡補選で野党は統一候補の擁立に失敗し、自民の新人候補と、立憲と国民が推薦する新人と、共産新人の3人が戦っている。野党の自爆パターンです。ところが、大接戦となっている。しかも、投票先を決めていない有権者が4割もいます。最後まで勝負はもつれそう。
もし、自民候補が負けたら“やっぱり岸田総理は選挙の顔にならない”のムードが広がり、1週間後の10.31総選挙にも影響しかねない。大事な時なのに“政治とカネ”の問題を抱える甘利幹事長が静岡入りするとあって、“逆効果ではないか”と懸念する声が上がっているのです」(県政事情通)
総選挙を戦う自民党候補者も、不人気の甘利幹事長が前面に出ることを懸念しているという。テレビに出演するたびに票を減らす恐れがあるからだ。大臣室で50万円を受け取ったことを国民は忘れていない。
「仮に静岡参院補選に敗北し、甘利さんが“自分の露出は控えよう”と謙虚になってくれればいいが、恐らく本人はまったく反省しないはずです。それどころか、テレビ番組に出演してスポットライトを浴びるのがうれしくてしかたない様子。国民の気持ちが分かっていない。
これまで甘利さんは、キングメーカーの安倍晋三氏と麻生太郎氏の2Aに従う“3Aの末席”という扱いだったが、突然、権力を握り有頂天になっているのでしょう。31日の投票日までテレビ出演もやめないはずです」(自民党事情通)
誰も“50万円”幹事長を止められない状況だ。
SNS上で大炎上「甘利 『あまり』にも酷かった」「TVに出さん方がええ」
甘利幹事長、発言すればするほど大炎上…ついに「テレビに出さん方がいい」との声も(FLASH 2021.10.20 06:00)
10月19日、第49回衆院選が公示された。31日の投票日まで、各党がそれぞれの公約を掲げつつ、12日間の選挙戦をたたかうことになる。
今回の選挙では、喫緊の課題である「新型コロナウイルス対策」のほか、消費税問題や再生可能エネルギーの導入、夫婦別姓の是非など、幅広い論点が示されている。岸田首相にとって大事な初陣となるが、それを支えるのが、自民党幹事長である甘利明氏だ。
「幹事長起用について岸田首相は『適材適所』と語っています。たしかに甘利さんは、安倍晋三・元総理や麻生太郎・自民党副総裁と並び、『3A』と呼ばれる党内の重鎮です。しかし、甘利さんは麻生派で、安倍さんの盟友です。安倍さんと麻生さんに総裁選で支援してもらったお礼として入閣したのではないかと囁かれています。
また、都市再生機構への口利き依頼のため、千葉県の建設会社から総額1200万円を受け取ったことが『週刊文春』で報じられており、いまだきちんとした説明はされていません。有権者は甘利さんにクリーンなイメージを抱いているとはいえないでしょう」(政治ジャーナリスト)
選挙を控え、甘利幹事長は率先してメディアに登場し、さまざまな政策を提言している。
「10月17日には、NHKの討論番組『日曜討論』に出演し、30基の原子力発電所を再稼働させるべきと語りました。従来の原発ではなく、出力の小さい『小型モジュール炉』への切り替えを前提としていますが、脱原発の世論が根強いことを考えると、かなり大胆な発言です。
これに対して、SNSでは
《「安全な原発」そんなものはない》
《安全な原発があるんなら屋根の上にソーラーパネル載せなくてもお庭に原子炉置けるよね》
など数多くの批判が寄せられました。
温室効果ガス削減のため、原発が有効なのは確かですが、そもそも甘利氏のパーティー券を電力各社が分担購入してきたことが2014年に報じられるなど、甘利氏と電力会社の深い関係はよく知られた話です。これではまったく説得力がないでしょう」(同)
甘利氏は、10月15日、自身のツイッターで
《立憲民主党はついに共産党と閣外協力を宣言しました。日本に初めて「(自公の)自由民主主義政権」か「共産主義(が参加する)政権」かの選択選挙になります》
と発言。このツイートに対しても、コメント欄には
《政策では野党に勝てないから、共産主義との選択、ですか。それは暴論です》
《「口利きして金もらう=自由民主主義」理論》
などの批判の声があふれた。ほかにも、「世界を席巻しているスマホは日本の発明です」「消費税の使い道は社会保障に限定されている」などの発言が報じられるたび、それに異議を唱えるツイートが大量に投稿され、炎上状態になっているのだ。
実際、SNSには、
《甘利 「あまり」にも酷かった》
《いま、最も自民党の支持率を下げるのに貢献している政治家だと思う》
《甘利さんはあまりTVに出さん方がええんではないやろか…?》
と、甘利氏が頑張って発言すればするほど、自民党の評判を落としているとの声もある。こうした批判に、いったいどのように答えるのか。
自民党関係者「甘利さんがテレビに出演していると100票、200票と票が減っていく」
甘利幹事長がNHK「日曜討論」で上から目線&根拠不明発言連発! 自民議員は「票が減る!」と悲鳴(日刊ゲンダイ 公開日:2021/10/18 11:50 更新日:2021/10/18 11:55)より抜粋
実際、根拠不明のまま一方的に野党を攻撃したり、自民党の体質は変わっていないと指摘されると「自民党のどこが変わらないのか!」逆ギレしていた。ツイッターでは、すかさず<賄賂を受け取るなど不祥事を起こした人間が、説明責任も果たさないまま要職に起用される腐敗体質です>と反論されている。
さらに、なにが根拠なのか、自分のスマホを手にしながら「世界を席巻しているスマホも、3Dプリンターも電子コンピューターも全部、日本の発明です」と発言。ネット上で「え、スマホそうだったの?」「そうだっけ?」と突っ込まれている。
自民党関係者がこう言う。
「このまま甘利さんがテレビに出演していると100票、200票と票が減っていく。困ったことに、本人には国民に嫌われている自覚がなく、しかも人前で政策を披歴したがっている。よほどナルシシストなのでしょう。自分のツイッターで“イケメン自慢”までしているありさまです。やっぱり幹事長は“選挙の顔”になる人にすべきだった。でも、人気者の小泉、石破、河野の“小石河連合”は、冷や飯を食わされている。せめて、甘利さんは余計なことをしないで欲しい」