高齢層で「岸田内閣離れ」 支持率16ポイント下落、国葬「評価しない」54%

高齢層で「岸田内閣離れ」 政治・経済

安倍元首相の国葬「評価する」49%、「評価しない」46%…読売世論調査

安倍元首相の国葬「評価する」49%、「評価しない」46%…読売世論調査(読売新聞 2022/08/09 05:00)

読売新聞社は5~7日に全国世論調査を実施し、岸田内閣の支持率は57%となり、参院選直後に行った前回(7月11~12日調査)の65%から8ポイント下落した。不支持率は32%(前回24%)。

岸田内閣の支持率の推移

自民党などの複数の国会議員が、「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)から選挙での支援や寄付を受けていたことに関して、政党や議員が説明責任を果たしていると「思わない」は87%に達した。自民支持層でも「思わない」が82%に上った。

新型コロナを巡る政府の対応を、「評価する」は52%(前回64%)に低下し、「評価しない」は41%(同31%)。物価高への対応を「評価しない」は71%(6月22~23日調査71%)だった。「旧統一教会」「コロナ」「物価高」対応への不満が支持率を押し下げたとみられる。ただ、支持率57%は、与党が大勝した参院選の公示直後の調査(6月22~23日実施)と同じで、高い水準といえる。

また、政府が安倍晋三・元首相の国葬(国葬儀)の実施を決めたことについては、「評価する」49%、「評価しない」46%と、世論が二分していた。

政党支持率は、自民党38%(前回44%)、立憲民主党6%(同6%)などの順で、無党派層は36%(同25%)だった。

先の参院選で政策と無関係な政見放送が相次いだが、政見放送のあり方を見直すべきだと「思う」は74%に上り、「思わない」は17%にとどまった。

高齢層で「岸田内閣離れ」、支持率16ポイント下落…国葬に厳しい見方「評価しない」54%

高齢層で「岸田内閣離れ」、支持率16ポイント下落…国葬に厳しい見方「評価しない」54%(読売新聞 2022/08/09 07:29)

読売新聞社の全国世論調査で、岸田内閣の支持率が8ポイント下落の57%となった要因の一つは、60歳以上の高齢層の支持が離れたことだ。

支持率を年代別で分析すると、60歳以上の高齢層は前回比16ポイント下落の58%となり、下落幅が最も大きかった。18~39歳は同2ポイント減の52%、40~59歳は同4ポイント減の59%だった。

年代別の内閣支持率の変化

世代間で差が大きかったのは、安倍晋三・元首相の国葬への評価だ。60歳以上では「評価しない」が54%と、「評価する」の40%を上回った。一方、18~39歳では、「評価する」65%が「評価しない」28%を大きく引き離した。40~59歳は「評価する」46%、「評価しない」50%で 拮抗した。

物価高への政府対応を巡っては、同じ質問をした6月の調査(22~23日実施)と比べ、60歳以上は「評価しない」が64%から69%へと5ポイント増えた。18~39歳は78%から68%へと下がり、40~59歳は76%から77%と横ばいだった。

世代を問わず新型コロナ対応や、「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)と政治との関係への不満が広がったことに加え、国葬や物価高への対応に厳しい見方をする高齢層が多かったことが、支持率に響いたといえそうだ。