「憲法は権力者を縛るもので、私たちを守ってくれるもの」「日本の軍事費はすでに世界第9位。年金や教育がさらに削られる」 街頭で投票呼びかけ

憲法を変えて戦争へ行こう 政治・経済

「憲法は権力者を縛るもの」 参院選前に「カフェ」 街頭で投票呼びかけ(東京新聞 2022年7月6日 07時26分)

参院選を前に争点の一つにもなっている憲法について考えようと「憲法カフェ」が4日、川崎市中原区のコミュニティーカフェ「メサ・グランデ」で開かれた。市民ら15人が集まり、武井由起子弁護士を講師に憲法をとりまく情勢について学んだ後、有志で街行く人に投票も呼び掛けた。

平和や政治を考えている市民グループ「まったくの会」の代表廣川紀子さん(80)=多摩区=が個人で主催。SNSなどでも呼び掛けて開かれた。

自民党憲法改正草案 13条 個人の権利よりも社会の秩序を優先

自民党憲法改正草案_第13条

武井弁護士は、憲法99条で大臣や国会議員は、憲法を尊重し擁護する義務を負っていることを説明。13条にある「すべての国民は個人として尊重される」との条文を紹介し「一番大事な中核の部分だ。政府の都合や他人の迷惑では制圧されない」と指摘した。

「個人主義の反対は全体主義」とした上で「正しい生き方を誰かが決め、それに合わない人を排除していく(のが全体主義の)社会だ」と述べた。

軍事費はすでに世界第9位 倍増のため、年金や教育予算が削られる

また、憲法で平和主義が掲げられていながら、日本の防衛予算は増加し続け、軍事化が進んでいると現状を説明。「日本の軍事費はすでに世界第9位。日本は税収が足りずに国債を発行し続けている。つけは子どもたちにいく」として、年金や教育など公的なものからさらに削られる可能性がある、と指摘した。

憲法は、権力者を縛り国民を守るもの。自民党案は、逆に、国民を縛る。

参加した人からは「子どもにも教えたい」「憲法が権力者を縛るもので、私たちを守ってくれるものだということを知らなかった」という声が上がった。

カフェの後、有志でJR南武線武蔵新城駅前に立ち、期日前投票を呼び掛ける看板を持って「参議院選挙があります」などと通行人に呼び掛けた。