大阪にカジノは、いらんよ! 自民市議団も賛否問う住民投票を検討

大阪にカジノはいらない! 政治・経済

「大阪にカジノは、いらんよ!緊急署名」大石あきこ議員

大阪府と市は、この2・3月の議会で、カジノ(IR)誘致の「同意」決議を行おうとしています。

IRは、収益の8割がカジノの売上であり、カジノそのものです。世論調査でも、大阪市民の過半数がカジノに反対しています。当然です。ばくちが「成長戦略」なわけありません。

このまま進むと、カジノ立地予定の夢洲整備に1240億円も大阪市民が負担することになります(大阪市予算資料から市民団体試算。さらに土壌汚染対策で800億円も増えることが明らかに)。今なら止められます。

カジノの賛否を問う住民投票 自民市議団が検討

IR賛否問う住民投票 自民市議団が検討(朝日新聞 2022年1月19日 10時55分)

大阪府と大阪市が、大阪市此花区の人工島・夢洲(ゆめしま)への誘致を目指しているカジノを含む統合型リゾート(IR)をめぐり、自民党大阪市議団は18日、賛否を問う住民投票を実施する条例案を2月開会の市議会に提出する方向で検討に入った。

北野妙子幹事長は記者団の取材に応じ、市議団としての賛否は決まっていないとしたうえで、「住民投票が実現すれば、その結果を尊重する」と語った。

こうした自民の動きに対し、松井一郎市長は「議員として無責任すぎる。反対なら自分たちで反対するべきだ」と批判した。

関西万博・IR予定地の整備費2300億円上ぶれ 想定の甘さが露呈

関西万博・IR予定地の整備費2300億円上ぶれ 想定の甘さ露呈(朝日新聞 2022年1月23日 21時30分)

2025年大阪・関西万博の会場となる大阪市此花区の人工島・夢洲(ゆめしま)の整備をめぐり、液状化や土壌汚染などの問題が相次いで明らかになっている。

この1年余りで工事費の増加分は少なくとも2300億円を超え、大阪府や大阪市などの見通しの甘さが露呈した。誘致を目指すカジノを含む統合型リゾート(IR)の土地整備には「特別扱い」と批判の声も上がる。

夢洲は大阪湾に浮かぶ埋め立て地で、面積は約390ヘクタール。大阪市による開発計画がバブル崩壊で頓挫するなどし、長らく「負の遺産」と呼ばれてきた。現在、大阪港の物流拠点となるコンテナターミナルや太陽光発電施設があるが、多くが空き地だ。

府と市は昨年12月にカジノを含む統合型リゾート(IR)の整備計画案の骨子を発表した際、市所有地の液状化防止の地盤改良や土壌汚染対策、地中障害物撤去などに約790億円かかると発表。大阪港の埋め立て事業の収益などによる特別会計「港営事業会計」から支出し、財源を起債で確保する方針を示した。

松井一郎市長は、IR事業者からの土地賃貸収入(年25億円)やインフラ整備負担金(203億円)などで返済できるとし、「IRが大失敗するなら、ものすごい自然災害が起き、夢洲が使えなくなる時だ」と主張した。

大阪・関西万博へのアクセス道路として先行利用する予定の阪神高速淀川左岸線の工事費も上ぶれした。現在建設中の4.4キロで、土壌汚染対策などに最大756億円が必要となった。事業費は当初想定の1162億円の1.6倍以上となる見通し。事業費は国が55%、市が45%を負担する。

夢洲への大阪メトロ中央線延伸部の整備費は、軟弱地盤対策や地中障害物の撤去などに96億円の追加費用が必要となり、整備費は250億円から346億円に膨らむ。市が約4分の3、国が残りを負担する。

同中央線の新駅「夢洲駅(仮称)」の増強や周辺通路の拡幅にも新たに33億円が必要となる。市は改札前広場や万博会場への階段を整備する事業者を公募したが応募はゼロで、市が約30億円をかけて進める。

巨額の追加費用が生じていることについて、松井市長は「試算が甘かった」「市の品質管理が非常にずさんだった」と認めつつ、いずれも容認する姿勢だ。「ベイエリアを大阪のにぎわいの拠点としたい」

東京都や国が旗を振った昨夏の東京五輪・パラリンピックでも、大会経費は当初の1兆3500億円から1兆4530億円に膨らむ見通しとなるなど、想定の甘さが問題となった。

IR予定地の液状化対策などの追加経費790億円をめぐっては、公金を投入する妥当性について意見が割れた。

府と市が共同で設置する大阪港湾局は、舞洲(まいしま、大阪市此花区)など他の埋め立て地の売却で、液状化対策費用を市が負担した例はないとする。

市の内部資料によると、港湾局は6月下旬の市幹部の協議でも、夢洲の液状化対策費を市が負担することに慎重論を唱えた。「民間事業者の建設費用の一部を負担するとみなされ、地盤改良せずに売却してきた土地との公平性を保てず、住民訴訟で敗訴の可能性あり」との弁護士の意見を紹介。市が負担する場合は「土地所有者の責任」ではなく、IR実現という「政策的な観点」と整理する必要があると主張した。

一方、IR推進局は「(土地の)処分条件に差異が生じることは当然で、敗訴する可能性があるとは考えられない」とする別の弁護士の意見を示した。

市が負担する場合、どの会計を利用するのかも議論となった。IR推進局は、一義的には港営事業会計としつつ、「(市税などによる)一般会計からの繰り出しも含めて検討する必要がある」と主張。財政局は「一般会計で負担はできない」と訴えた。

松井市長は「大阪市としてIR誘致を決定した以上、その施設が成り立つ土地を提供することが市の責務だ」と強調。「港営会計が破綻しないよう、一般会計で支えるのは当然必要」との判断を示した。

自民党の府・市議団は合同の勉強会を開催し、「この公金投入は大変大きな問題。おかしなことがいっぱいある」と批判。公明党市議団も「2月議会で大きな議論になる。課題や問題点を洗い出す」として検証チームを立ち上げた。