国家公安委員長の「うな丼」発言 SNSでトップの資質に疑問相次ぐ、立憲・安住氏「センスない」

「うな丼」発言 谷国家公安委員長が釈明 政治・経済

国家公安委員長の「うな丼」発言 SNSでトップの資質に疑問相次ぐ

国家公安委員長の「うな丼」発言 SNSでトップの資質に疑問相次ぐ(毎日新聞 2023/4/25 23:13 最終更新 4/25 23:13)

谷公一国家公安委員長が、岸田文雄首相の選挙応援演説会場に爆発物が投げ込まれた事件直後に警察庁から連絡を受けた後も「うな丼をしっかり食べた」とあいさつしたことに対し、SNS(ネット交流サービス)などでトップの資質を疑問視する声が相次いだ。

共同通信によると、谷氏は事件があった4月15日、公務で高知県を訪問。25日に開かれた自民党議員のパーティーで「おいしいうな丼を食べられると楽しみにしていた。これから食べようという時に警察庁から電話があった」と語ったという。

国家公安委員長は警察庁を管理する組織のトップ。インターネット上では「よくこんなこと言えるもんだ。こんな人が警察のトップにいるから、部下の規律が緩むのだろう」「食べるのは自由だが、言ってしまうのはトップとしての意識が低い」などとトップの姿勢を問題視する声が見られた。

また、「政治家のリップサービスなんだろうけど、しらけると思わないのか」「リップサービスだとしても笑えない。危機管理意識が低い」などとリップサービスだとしても許容できないとする投稿も目立った。

事件現場では当時、聴衆の前に現れた岸田首相の近くに筒状のものが投げ込まれ、大きな爆発音とともに白い煙が上がった。「離れろ」「逃げろ」という声が飛び交い、緊張に包まれた。死傷者が多数出てもおかしくない異常事態だ。

こうした事態を踏まえた発言に「パーティーで笑いをとろうとしたのかもしれないが、全然面白くない」「ウケないだけでなく、批判しかされないオヤジギャグ」などと感覚を疑う声もあった。

さらに「うな丼を食べたとしても絶対言ってはダメ。政治家のセンスなし」「うな丼食べることに問題はないが、流れを読めずに発言したことに問題がある」などと空気の読めない政治家との批判もあった。

一方で、「何が問題なのか。容疑者は取り押さえられているし、県警が対応する。公安委員長が食事を放ってまで動かないといけない理由があるのか」などと理解を示す投稿もあった。

国家公安委員長の「うな丼」発言、立憲・安住氏「センスない」

国家公安委員長の「うな丼」発言、立憲・安住氏「センスない」(毎日新聞 2023/4/26 11:41 最終更新 4/26 11:41)

立憲民主党の安住淳国対委員長は26日、谷公一国家公安委員長の「うな丼」発言について国会内で記者団に「コメントするのも恥ずかしい。国家公安委員長として緊張感が足りない」と批判した。

安住氏は「会合でうけを狙った冗談かもしれないが、センスはない」と言及。「首相の身辺や聴衆などに危険が及ぶ事態で、国家公安委員長に何よりも先にと伝えているのに、当の本人は何の反応もせず食べてたというんだから、こういう人の下で警察全体が緊張感を持って(5月のG7広島)サミットなどをやれますか」と指摘した

「こういう人が警備の最高責任者なのかという話になるのは首相にとってマイナスではないか。『うなぎ大臣』って言われちゃうよね、これから」とも語った。

谷氏は25日の自民党議員のパーティーで、15日に首相が衆院和歌山1区補欠選挙の応援演説会場で爆発物を投げ込まれたとの報告を受けた後も「うな丼はしっかり食べさせていただいた」などと語っていた。