コロナワクチン接種、5月以降の注意点は? 申請が必要な場合も

コロナワクチン接種、5月以降の注意点 社会

コロナワクチン接種、5月以降の注意点は? 申請が必要な場合も(毎日新聞 2023/4/16 08:00 最終更新 4/16 11:29)

新型コロナウイルス感染症のワクチン接種のあり方が大きく変わる。これまでは決められた間隔を空ければ、対象者は好きなタイミングを選べた。5月8日以降は接種を受けられる時期が限られる。接種券の配布方法も自治体によってさまざまで、希望する人が機会を逃さないよう、どのタイミングで実施されるのか確認しておきたい。

2021年2月にスタートした新型コロナのワクチン接種で、国は12歳以上の人については、高齢者や基礎疾患がある人を中心に最大で5回の接種機会を提供してきた。

新たな運用は、感染症法に基づく位置づけが季節性インフルエンザや麻疹と同じ5類に変わる5月8日にスタートする。無料で接種を受けられる点は変わらない。ただし、2回以上の接種を終えた人は、今後はいつでも受けられるわけではなくなる。接種時期は春夏(5月8日~8月)と秋冬(9月以降)の2回に設定されている。

2回以上接種を受けていれば、「3回」「4回」といったこれまでの回数に関係なく、通常は秋冬の1回のみだ。春夏を含めた2回の接種を受けられるのは、ワクチンの効果や免疫が続く期間を踏まえ、65歳以上の高齢者と基礎疾患がある人、医療従事者と介護従事者。前回の接種から3カ月経過している必要がある。春夏は「オミクロン株対応ワクチン」を使うことが決まっている。

オミクロン株対応ワクチンが未接種で、今年の秋冬まで待ちたくない人は、5月7日までに接種を受けなければならなくなる。一方で、「初回接種」と呼ばれる1、2回目を終えていない人は、初回接種に限り、23年度中はいつでも受けられる予定だ。

5~11歳の場合も、2回以上受けていれば、秋冬の接種を予定している。オミクロン株対応ワクチンの追加接種が3月に始まったため、12歳以上とは異なり、8月まで受けることができる。基礎疾患がある場合には、前回からの接種間隔が3カ月以上空いていれば、春夏にさらに1回追加が可能だ。

6カ月~4歳の乳幼児は、初回接種(1~3回目)を引き続き受けられる。

申請が必要な場合も

春夏接種の対象者には、どのように接種券が配られるのか。基礎疾患がある人や医療・介護従事者といった対象者について、自治体が把握するのは難しい。このため自治体の対応はさまざまだ。

人口約53万人の兵庫県姫路市では、2回目までの接種が済んだ65歳以上の高齢者と、昨秋に始まったオミクロン株対応ワクチンの接種を終えたすべての人(計約23万人)に接種券を送る。担当者は「春夏の対象ではない人にも接種券が届くことになるが、秋以降の接種まで保管をお願いする」と話す。「希望する人が希望するタイミングで受けられること」を重視した形だ。

「手挙げ方式」をとるのは、東京都足立区だ。「対象者以外に接種券が届くのを避けるため」だという。一斉に送付する高齢者とは別に、基礎疾患がある人たちからの申請を受け付けている。

茨城県古河市では、これまでの接種で自治体に基礎疾患があると申請している人や、勤務する医療機関を通して接種券発行の依頼をした医療従事者らには接種券を送る。それ以外の人からは申請を受け付ける。

神戸市では基礎疾患がある人と医療・介護従事者のうち5回接種を受けていない場合は申請が必要だ。

春夏の対象であっても接種券が届かないケースもあるため、住んでいる自治体の情報を確認したい。