NHKは、11月11日から3日間、全国の18歳以上を対象にコンピューターで無作為に発生させた固定電話と携帯電話の番号に電話をかける「RDD」という方法で世論調査を行いました。調査の対象となったのは、2417人で、51%にあたる1236人から回答を得ました。
岸田内閣支持率
岸田内閣を「支持する」と答えた人は、先月の調査より5ポイント下がって33%だったのに対し、「支持しない」と答えた人は3ポイント上がって46%でした。「支持する」と答えた人の割合は、4か月連続で最低を更新しました。
支持する理由では、「他の内閣より良さそうだから」が40%、「支持する政党の内閣だから」が33%、「人柄が信頼できるから」が18%などとなりました。
支持しない理由では、「実行力がないから」が43%、「政策に期待が持てないから」が34%、「人柄が信頼できないから」が8%などとなりました。
■詳しい分析
岸田内閣の支持率は33%で、内閣として最も高かった参院選後の7月の59%から4か月で26ポイント下がりました。
支持政党別で見ますと、与党支持層では7月の86%から59%へと27ポイント下落しています。また、野党支持層では33ポイント下がって14%、無党派層では20ポイント下がって17%となり、どちらも20%を下回りました。
年代別で見ますと、50代以上の内閣支持率は、7月の60%台から30%台に落ち込み、特に、70歳以上では69%から34%へと35ポイント下がりました。
また、男女別では、男性が61%から32%へと大きく低下しています。
新型コロナ 政府の対応の評価
新型コロナウイルスをめぐる政府のこれまでの対応について、「大いに評価する」が7%、「ある程度評価する」が55%、「あまり評価しない」が26%、「まったく評価しない」が7%でした。
旧統一教会問題 岸田首相の対応評価
旧統一教会をめぐる問題への岸田総理大臣の対応に対しては、「大いに評価する」が2%、「ある程度評価する」が23%、「あまり評価しない」が37%、「まったく評価しない」が28%でした。
悪質献金を規制する新たな法律
旧統一教会の被害者を救済するため、悪質商法への対策となる消費者契約法の改正に加えて、悪質な献金を規制する新たな法律を今の国会で成立させるべきか聞いたところ、「今の国会で成立させるべき」が55%、「必ずしも今の国会にこだわる必要はない」が32%、「新たな法律は必要ない」が5%でした。
総合経済対策の評価
家庭向けの電気料金をおよそ2割抑制する負担軽減策などが盛り込まれた政府の総合経済対策については、「大いに評価する」が12%、「ある程度評価する」が49%、「あまり評価しない」が24%、「まったく評価しない」が8%でした。
補正予算案で国債発行の評価
一般会計の総額でおよそ29兆円にのぼる補正予算案に関し、政府は、その大半を借金にあたる国債でまかなう方針です。これをどう思うか質問したところ、「今の経済状況では財政悪化もやむを得ない」が47%、「増税や歳出削減で財政再建を優先すべきだ」が36%でした。
マイナンバーカードと保険証一体化の賛否
2年後に健康保険証を廃止し、マイナンバーカードと一体化する政府の方針への賛否を聞いたところ、「賛成」が44%、「反対」が42%でした。
■詳しい分析
健康保険証を廃止し、マイナンバーカードと一体化させる方針に対する賛否を支持政党別に見ると、与党支持層では「賛成」が56%で「反対」の35%を上回っています。これに対し、野党支持層と無党派層では「賛成」が40%程度で「反対」が50%前後を占めました。
一方、年代別では高年層ほど「反対」が多くなり、30代以下では「賛成」が61%で「反対」の31%を上回っているのに対し、70歳以上では「賛成」は37%で、「反対」の51%のほうが多くなっています。
各党の支持率
各党の支持率です。
「自民党」が37.1%、「立憲民主党」が7.0%、「日本維新の会」が4.4%、「公明党」が2.3%、「共産党」が3.2%、「国民民主党」が1.2%、「れいわ新選組」が0.6%、「社民党」が0.5%、「NHK党」が0.3%、「参政党」が0.4%、「特に支持している政党はない」が35.7%でした。
【出典元記事】
岸田内閣 「支持」33% 内閣発足後最低に 「不支持」は46%(NHK 2022年11月14日 19時00分)
内閣支持率 2022年11月(NHK 2022年11月14日更新)