風力と太陽光発電に蓄電池を加えて、再生可能エネルギーの弱点克服に挑む「Wheatridge」

風力と太陽光発電に蓄電池を加えて、再生可能エネルギーの弱点克服に挑む 科学・技術

風力と太陽光発電に蓄電池を加えて、再生可能エネルギーの弱点克服に挑む「Wheatridge」(fabcross MEITEC 2022-11-7)

発電事業者の米NextEra Energy Resourcesと電力会社の米Portland General Electric(PGE)は2022年9月28日、風力/太陽光発電設備に加えて蓄電池の併設を特徴とした、再生可能エネルギー発電施設の試運転を発表した。

オレゴン州は、発電によって発生する温室効果ガスの排出量削減に取り組んでいる。その削減目標は、2030年までに少なくとも80%、2035年までに90%、2040年までに100%に達する。

オレゴン州レキシントン近郊にある「Wheatridge」は、北米初となる実用規模の再生可能エネルギーによる発電施設だ。施設の構成は、300メガワットの風力発電装置、50メガワットの太陽光発電装置に加えて、30メガワットの蓄電池を備える。

再生可能エネルギーの弱点は、季節や天候、時間帯によって発電量が変動する点にある。Wheatridgeは、発電可能な時間帯が互いに逆である太陽光発電と風力発電を組み合わせて、1日を通した発電能力の変動を平準化する。さらに併設した蓄電池が、主力電源が切り替わる際の発電量の低下を補完して、送電網への電力供給を安定させる。

PGEの社長兼CEOであるMaria Pope氏は、「すべてのオレゴン州民がクリーンエネルギーを利用するための、技術的なマイルストーンだ」述べている。

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