皇居で「歌会始の儀」 天皇・皇后両陛下ら「友」の題で詠む
天皇、皇后両陛下は18日、皇居・宮殿「松の間」で行われた新春恒例の皇室行事「歌会始の儀」に臨まれた。今年の題は「友」。両陛下や皇族方の歌とともに、応募作から選ばれた10人の入選者らの歌が伝統的な発声と節回しで披露された。両陛下の長女愛子さまは学業の都合で出席を見送った。
儀式には、両陛下のほか秋篠宮さまら皇族方が出席した。
天皇陛下は、2021年に和歌山県で開催された国民文化祭にオンラインで出席した際の高校生との交流を詠んだ。コロナ禍でも友達と楽器を演奏する喜びを語る姿をうれしく思うとともに、日常の生活が戻ることを願う気持ちを込めた。
皇后雅子さまは、皇室で過ごしたこれまでの日々を温かく見守ってくれた友人たちへの感謝の気持ちを詠んだ。両陛下は今年6月で結婚30年を迎える。愛子さまは昨年の秋、モミジの葉に覆われた道を散策した際、かつてモミジを踏みしめながら一緒に歩いた友人との帰り道を思い出し、なつかしく思う気持ちを歌にした。
天皇陛下
コロナ禍に友と楽器を奏でうる喜び語る生徒らの笑み
皇后雅子さま
皇室に君と歩みし半生を見守りくれし親しき友ら
秋篠宮さま
彼方此方(をちこち)を友らと共に行巡(ゆきめぐ)り聞き初(そ)めしことに喜びありぬ
秋篠宮妃紀子さま
春楡(はるにれ)の卓の木目を囲みつつ友らと語る旅の思ひ出
天皇、皇后両陛下の長女愛子さま
もみぢ葉の散り敷く道を歩みきて浮かぶ横顔友との家路
秋篠宮家の次女佳子さま
卒業式に友と撮りたる記念写真裏に書かれし想ひは今に
菅氏、消費増税「理解されない」 ラジオ番組で岸田首相に注文
自民党の菅義偉前首相は18日のラジオ日本の番組で、政府の少子化対策について「何をやるかメニューをきちっと出して進めることが大事。そこがまだ見えていない」とした上で、財源を賄うために消費増税は「理解されない。これだけの物価高の中で、何をやるかメニューが出ていない中で、消費税の議論はあり得ない」と述べた。
防衛費増額の財源の一部を増税で賄う政府方針に関しても「(岸田文雄首相の増税方針の表明が)突然だったんじゃないか。これは行革でいくらとか示した上で、できない部分は増税させてくださいとか、そういう議論がなさ過ぎたんじゃないか」と指摘。「特に増税については丁寧な説明が必要だ」と述べた。
日銀、市場圧力に動かず「現状維持」 続く政策変更への警戒
日銀が選んだのは金融政策の「現状維持」だった。18日に開いた金融政策決定会合で、長期金利の変動幅の上限を「0.5%程度」に維持し、2022年12月の前回会合に続く引き上げは見送った。
金融市場では、日銀が上限引き上げに追い込まれるとの観測が強く、金利に上昇圧力がかかっていたが、日銀は大規模な金融緩和を続ける意思を示した。ただ、黒田東彦総裁の任期満了が4月に迫る中、市場では総裁交代に伴う政策変更への警戒はくすぶり続けそうだ。
22年の訪日客383万人 水際緩和で回復、コロナ前の1割
日本政府観光局が18日発表した2022年の訪日外国人数(推計値)は、前年比約15.6倍の383万1900人となった。新型コロナウイルスの水際対策が段階的に緩和され、訪日客が激減した前年から回復に転じた。ただ、過去最多だったコロナ禍前の19年(約3188万人)との比較では88.0%減と1割強の水準にとどまり、回復は道半ばだ。
同時に発表した22年12月単月の訪日外国人数は前月比約1.5倍の137万人。円安も追い風に6カ月連続で増加し、コロナ禍前の19年12月の5割強の水準まで持ち直した。入国者数の上限が撤廃され、外国人の個人旅行やビザなし渡航も再開された昨年10月の大幅な水際緩和以降、回復ペースが加速してきた。]
公選法違反に問われた維新・前川議員に罰金30万円 奈良地裁判決
2021年10月の衆院選で公示前に自身への投票を呼び掛ける文書を不特定多数の有権者に送ったとして、公職選挙法違反(事前運動、法定外文書頒布)の罪に問われた日本維新の会の衆院議員、前川清成被告(60)=比例近畿=に対し、奈良地裁(澤田正彦裁判長)は18日、求刑通り罰金30万円を言い渡した。澤田裁判長は「選挙制度の公正を害し悪質」と前川議員の行為を批判した。前川議員は議員辞職せず、判決を不服として控訴する方針。
前川議員側が公示前に依頼した選挙はがきへの宛名書きに関し、違法な事前運動か、合法な準備行為なのかが問われた裁判。澤田裁判長は「依頼先と(議員側)の関係によっては依頼は名目に過ぎず、実質的に選挙運動になる時もある」との判断基準を示した。準備行為と事前運動との線引きが示された司法判断は珍しく、ほかの議員らの選挙実務にも影響を与えそうだ。
前川議員は罰金刑以上の罪が確定した場合、原則5年間の公民権停止となり失職する。公民権停止期間について澤田裁判長は事件の計画性なども認め「短縮する事情は認められない」と述べた。
露民間軍事会社「ワグネル」元指揮官が逃亡、ノルウェーに亡命求める
ウクライナ侵攻に部隊を派遣するロシアの民間軍事会社「ワグネル」の元指揮官を名乗る男性がノルウェーに逃れて亡命を求めていることが明らかになった。英メディアが16日伝えた。2月の侵攻開始以降、ワグネルのメンバーが西側の国へ逃亡したことが発覚したのは初めてとみられる。
男性はアンドレイ・メドベージェフ氏(26)。ウクライナで4カ月ほど戦闘に参加した後、昨年11月に前線を離れてロシア国内に潜伏、隣接するノルウェー北部の国境から入国したとされる。ノルウェー当局が13日、不法入国の疑いで身柄を拘束した。
代理人などによると、ロシア軍の元兵士で、2017~18年に刑務所で服役した後、ワグネルに参加。本人は、脱走兵らが処刑されるなど、ウクライナで多数の戦争犯罪や人権侵害を目撃し、逃亡を決断したと説明している。
全国のコロナ感染、12万5108人確認 厚労省発表
厚生労働省は18日、新型コロナウイルスの新規感染者が全国で12万5108人確認されたと発表した。
主な都道府県の新規感染者数は、北海道2645人▽東京都9187人▽愛知県8573人▽大阪府8246人▽福岡県6473人――など。
【1年前の今日の出来事】 2022年1月18日