2022年10月12日 今日の出来事

G7首脳声明「ウクライナを支持し続ける」 緊急会合で採択

ロシアによるウクライナへのミサイル攻撃を巡り、11日に緊急開催されたオンライン形式による主要7カ国(G7)首脳会合は、軍事、金融など多方面にわたり「必要な限りウクライナを支持し続ける」とする共同声明を採択した。冒頭に参加したウクライナのゼレンスキー大統領は、防空兵器の供与などを求めた。

共同声明では、民間施設を標的とし、一般市民の犠牲者を出したロシアの攻撃を強く非難。「(ウクライナの)喫緊の要請に見合った軍事、防衛装備を供与できるよう調整を続ける」ことで一致した。ゼレンスキー氏は冒頭で「十分な量の防空システムの供給を受けられれば、ロシアのミサイルは機能しなくなる」と述べ、支援を要請した。

クリミア大橋爆発 ロシア連邦保安庁が8人拘束「事件の準備に関与」

ウクライナ南部とロシアを結ぶ「クリミア大橋」で8日に起きた爆発を巡り、ロシア連邦保安庁(FSB)は12日、事件に関与したとしてロシア人5人とウクライナ人、アルメニア人の計8人を拘束したと発表した。ウクライナ国防省情報総局が爆発を実行したと指摘し、「ロシアの法に従い責任を追及する」と主張した。

発表によると、使用された爆発物は今年8月ごろ、建設資材に偽装されてウクライナ南部オデッサ港からブルガリアに輸出され、アルメニアとジョージアを経て10月上旬にロシアに運び込まれた。爆発物を載せたトラックはロシア人が運転し、クリミア半島に向かう途中で爆発させたという。FSBは拘束した8人について「事件の準備に関与した」としている。

ロシアFSB=連邦保安局が“クリミア橋爆発”関与で8人拘束

タリバン、中村哲さんの功績たたえる 襲撃現場近くに広場が完成

アフガニスタン東部ジャララバードで2019年12月に殺害された医師の中村哲さん(当時73)の功績をたたえようと、襲撃現場からほど近い道路周辺に「ナカムラ」と名付けた広場が完成した。11日に式典が開かれ、イスラム主義勢力タリバンの関係者や地元住民らがその死を悼んだ。

タリバン暫定政権によると、広場の整備は地元の当局などが実施。事業費は約550万アフガニ(約900万円)で、道路の中央分離帯にある広場に中村さんの名前と写真付きの碑が新たにつくられた。

元々は旧政権時代に持ち上がった計画だったが、昨年8月にタリバンが権力を握った後に停止。国際社会からの支援も減って財政難に陥る中で、「中村医師は旧タリバン政権時代も含めて数十年にわたり、この国のために農業や医療支援などをされてきた」として事業の再開が決まった。

ニュージーランド、牛げっぷ課税導入へ 温室効果ガス半分が農家から

ニュージーランドのアーダン首相は11日、牛や羊などの家畜のげっぷや尿によって温室効果ガスを排出する農家に直接課税する計画を発表した。2025年までに導入したい意向。世界初の取り組みとしている。ニュージーランドは世界最大の乳製品輸出国。農業団体は「価格競争力を失い、産業空洞化を招く」と猛反発している。

ニュージーランドの農家は乳牛と肉牛計1000万頭以上を飼育。人口の2倍以上に相当する。牛はメタンや亜酸化窒素を出し、ニュージーランド全体の温室効果ガスの約半分は農場から排出されているという。

川内原発1、2号機の運転期間20年延長を申請 九州電力

九州電力は12日、2024年以降に運転開始から40年を迎える川内原発1、2号機(鹿児島県、いずれも出力89万キロワット)について、運転期間の20年延長を原子力規制委員会に申請した。申請の可否を検討する特別点検を昨年10月から実施し、施設の劣化状況に問題がないと判断した。

ウクライナ情勢の影響で、電力需給が不安定になっていることも考慮したという。40年を超える原発の運転延長申請は、17年11月に日本原子力発電が申請した東海第2原発(茨城県)以来、4年11カ月ぶり。全国で5、6基目だが、九電では初めて。

川内原発。後方右が1号機、左が2号機=鹿児島県薩摩川内市

全国の新規感染者は4万5505人 前週から4461人増 新型コロナ

厚生労働省は12日、新型コロナウイルスの感染者が全国で新たに4万5505人確認されたと発表した。前週の水曜日から4461人増えた。東京都は4790人、大阪府は3436人だった。

【1年前の今日の出来事】 2021年10月12日