今日の出来事(2022年7月22日) 安倍氏国葬9月27日 半世紀ぶり、無宗教形式で―閣議決定

安倍氏国葬9月27日 半世紀ぶり、無宗教形式で―閣議決定

安倍晋三元首相の「国葬」、9月27日実施

政府は22日、参院選の遊説中に銃撃され亡くなった安倍晋三元首相の「国葬儀」(国葬)を、9月27日に日本武道館(東京都千代田区)で行うことを閣議決定した。葬儀委員長は岸田文雄首相が務める。葬儀は無宗教形式とし、費用は全額国費で賄う。

名称は「故安倍晋三国葬儀」。戦後の首相経験者の国葬は、1967年の吉田茂氏以来2例目で55ぶり。

政府は22日、関係省庁による約20人の事務局を内閣府に設置。外務省は国交のある195カ国や台湾を含む地域・国際機関に、式典の日時を順次通知した。吉田元首相の国葬には73カ国が弔問団を派遣しており、今回はこれを上回る規模になるとみられる。警察庁も警備対策推進室を設置した。

国葬をめぐっては「安倍氏の政治的立場を是認し、礼賛につながる」といった反対意見もある。岸田首相は22日、長野県軽井沢町での会合で「さまざまな意見があることも十分承知しているが、丁寧に説明し、できるだけ多くの国民に納得してほしい」と理解を求めた。

松野氏も会見で「国の儀式として行うもので、国民に政治的評価や喪に服することを求めるものではない」とした。9月27日は火曜日だが、松野氏は「休日とすることは検討していない」と述べた。

安倍元首相の国葬 警察庁が「警備対策推進室」を設置

安倍晋三元首相の国葬における警備を進めるため、警察庁は22日、警備対策推進室(室長=露木康浩次長)を設置した。国葬には世界各国から多数の要人の来日が予想される。事務局には約20人の職員を専従させ、準備の準備を本格化する。警視庁も山本仁副総監をトップとする警備対策委員会を設置している。

二之湯智国家公安委員長は25日で参院議員の任期切れとなる。ただ、安倍氏銃撃事件の警備体制に関する警察庁の検証作業や、国葬の警備があることから、二之湯氏は「仕事はやり遂げたい。辞めろと言われない限り一生懸命取り組んでいきたい」と述べ、民間人として閣僚を続ける考えを示した。

国家公安委「要人の警護を万全なものに」

安倍元首相追悼で決議 「自由と繁栄の礎築く」―米上院

米上院は21日までに、銃撃を受けて死去した安倍晋三元首相の追悼決議を全会一致で採択した。「安倍氏のリーダーシップは、日米が今後何十年にもわたり世界で自由と繁栄、安全を推進し、権威主義や独裁体制に対抗するため協力する礎を築いた」と功績をたたえた。

安倍氏が広めた「自由で開かれたインド太平洋」構想や、日米豪印4カ国の枠組み「クアッド」創設につながる戦略の考案など外交成果を列挙。「世界における民主主義の価値を支持し、主導した政治家を失った」と悼んだ。決議は前駐日米大使のハガティ議員(共和)らが提出した。

全国のコロナ感染確認 過去最多の19万5160人 22都道府県で最多

国内の感染者数

新型コロナウイルスの感染確認の発表が22日、全国で19万5160人となった。これまでで最も多かった21日の18万6000人余りを上回り、3日連続で過去最多を更新した。また、東京都、北海道、兵庫県など、全国22の都道府県で最多となっている。

東京新規感染、3万4995人 2日連続で最多更新 新型コロナ
東京都は22日、新型コロナウイルスの感染者が新たに3万4995人確認されたと発表した。2日連続で過去最多を更新し、前週金曜日(1万9059人)の1.8倍となった。新たに7人の死亡も確認された。

全国のコロナ感染確認 過去最多の19万5160人

重症者、1カ月で5倍超 専門家「BA.5、軽症でない」―病床逼迫、一部で深刻・新型コロナ第7波

新型コロナウイルス感染症の重症者数が急増している。オミクロン株の派生型「BA.5」流行に伴う「第7波」により、全国の重症者数は1カ月前の5.3倍になった。各地で病床逼迫が進み、一部では深刻な事態になっている。専門家は「オミクロン株が軽症で済むというのは誤りだ。夏休みになっても感染防止策をしっかり続けて」と呼び掛ける。

国立感染症研究所の推計では、国内のオミクロン株はBA.5にほぼ置き換わった。主流だったBA.2より人間の肺で増殖しやすいとの実験結果もあるが、重症化しやすいという知見はない。

ただ、重症化リスクが同程度でも、感染拡大に伴って重症者数は増える。「重症者と死亡者は、感染者急増から遅れて増加する傾向」(厚労省専門家組織)があり、病床逼迫が進むのは確実だ。

新型コロナ バイデン氏陽性、軽症で執務継続 「調子はよい」

米ホワイトハウスは21日、バイデン米大統領(79)が21日朝の新型コロナウイルスの検査で陽性だったと発表した。症状は「非常に軽い」と説明した。バイデン氏は重症化を抑える飲み薬を服用し、ホワイトハウスで自主隔離しながら、電話やインターネットを使って執務を続けた。自身のツイッターに「調子はよい」と語る映像を公開し、健在ぶりをアピールした。

ホワイトハウスによると、バイデン氏は20日夜から倦怠感があり、21日朝には鼻水やせきなどの症状が出た。21日朝の抗原検査とPCR検査でいずれも陽性反応があり、ホワイトハウスの住居スペースで自主隔離を始めた。バイデン氏はすでに4回のワクチン接種を済ませていた。定期的に検査を受けているが、陽性になったのは初めてだ。

バイデン氏がコロナ陽性、症状軽く職務継続へ

KDDIが数百万人に補償方針 auなど通信障害、29日に説明

KDDI(au)が起こした今月上旬の大規模な通信障害で、補償の対象になる利用者が数百万人に上ることが、22日明らかになった。同社の約款に基づき、通信障害でサービスを利用できなかった人に返金する方針。28日にも電気通信事業法に基づき、事故原因や再発防止策などを盛り込んだ報告書を総務省に提出する。

KDDIは個人向けの約款で、障害発生から24時間以上通信サービスを全く利用できない状態が続いた場合に「損害を賠償する」と明記している。障害が長引いた音声通話の利用者が中心となる見込み。約款上の補償対象の数百万人以外の利用者にも「おわび」として補償するか検討している。29日に高橋誠社長が記者会見し、報告書や補償について説明する予定。2013年に通信障害が発生した際は、約款の条件には当てはまらなかったが、利用料から一律で700円を差し引いた。

通信障害は2日未明に発生し、5日午後の全面復旧まで約86時間を要した。auや格安ブランド「UQモバイル」「povo(ポヴォ)」のほか、「楽天モバイル」などKDDIの回線を利用する他社で通話や通信ができなくなり、最大3915万回線に影響した。

6月消費者物価、コア指数2.2%上昇 消費増税除き13年ぶり

総務省が22日発表した6月の全国消費者物価指数(2020年=100)は、変動の大きい生鮮食品を除く総合指数(コア指数)が101.7と前年同月に比べて2.2%上昇した。上昇率は、4月と5月の2.1%から加速し、消費税増税の影響を除くと13年9カ月ぶりの大きさとなった。

ウクライナ危機に伴う世界的なエネルギー価格高騰を背景に、エネルギー関連が前年同月比16.5%上昇し、物価全体を押し上げた。内訳は電気代が18.0%、都市ガス代が21.9%、ガソリンが12.2%それぞれ上昇した。

この他、生鮮食品を除く食料は3.2%、家具・家事用品は3.9%それぞれ上昇。生鮮食品を除く指数を構成する全522品目のうち、上昇は365品目。下落は115品目、横ばいは42品目だった。

生鮮食品は前年同月に比べ6.5%上昇したが、前月比では1.7%下落した。この結果、生鮮食品を含めた総合指数の上昇率は、前年同月比2.4%と前月(2.5%)を下回った。

日銀は物価上昇率2%を政策目標に掲げ、大規模な金融緩和を継続している。目標水準に達するのは3カ月連続となるが、日銀は、足元の物価上昇はエネルギー価格高騰の影響を受けた一時的な動きとみており、黒田東彦総裁は21日の記者会見で「経済を支えるため金融緩和を継続する必要がある」と述べた。

海洋放出設備を認可 福島第1原発処理水―規制委

東京電力福島第1原発から出る放射性物質トリチウムを含む処理水の海洋放出について、原子力規制委員会は22日、必要な設備などを盛り込んだ東電の計画を認可した。

東電は地元自治体の了承を得た上で、海底トンネルなど本体工事に着手し、2023年春までに放出に必要な設備を完成させる方針。ただ、風評被害への懸念は根強く、実際の放出に当たっては地元漁業者らの理解が必要となる。

福島第1原発 処理水海洋放出の実施計画、規制委が正式認可

ロシア軍失速「力尽きる寸前」 人的不足、作戦行動一時停止も 英情報長官

英国の対外情報機関、秘密情報部(MI6)のムーア長官は21日、ウクライナに侵攻を続けるロシア軍について「失速し、力を失う寸前にある」とする見解を明らかにした。

長官は「今後数週間、人的資源の供給がますます困難になるだろう」と述べ、ロシア軍が作戦行動を何らかの形で一時的に停止せざるを得なくなる可能性を指摘した。

【1年前の今日の出来事】 2021年7月22日