2022年2月14日

尾身氏「重症者しばらく増える」 高齢者への対策強化訴え
政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は14日の衆院予算委員会で、当面の感染状況について「重症者数の増加はしばらく続く」との見解を示した。

尾身氏は「多くの県(の感染者数)がピークアウトしたとしても、重症者数は遅れて出てくる。多くの高齢者が感染し、高齢者施設のクラスター(感染者集団)が今も進行している」と説明した。「重症化しやすい人を早く検査して早く治療につなげることが今一番求められている」とも述べ、高齢者や基礎疾患を持つ人への対策強化を訴えた。

保育所の全面休園数微減 741カ所に 43都道府県
厚生労働省は14日、新型コロナウイルスの感染者が出たために全面休園している認可保育園や認定こども園が、10日時点で少なくとも43都道府県の741カ所に上ったと公表した。オミクロン株の感染拡大により過去最多だった前週3日時点の777カ所に比べ、36カ所減った。

遠山元議員、違法仲介認める 「政治不信招いた」 地裁初公判
貸金業の登録を受けずに日本政策金融公庫の新型コロナウイルス対策特別融資の仲介を繰り返したとして、貸金業法違反(無登録営業)に問われた元副財務相で元公明党衆院議員の遠山清彦被告(52)は14日、東京地裁(丹羽敏彦裁判長)で開かれた初公判で起訴内容を認め、「政治不信を招いたことを深く反省しております」と述べた。

起訴状などによると、遠山元議員は2020年3月~21年6月ごろ、計111回にわたり、特別融資を希望する企業や個人に日本政策金融公庫の融資担当者を紹介したとされる。一部は副財務相在任中に、環境関連会社役員の牧厚被告(74)=同法違反で在宅起訴=と共謀したとされる。公庫は財務省が所管する。

F15乗員2人の遺体発見 墜落現場付近の海中 空幕長「痛恨の極み」 石川県小松基地
航空自衛隊小松基地のF15戦闘機が離陸直後に墜落した事故で、空自は14日までに、墜落現場付近の海中から搭乗していた2人の遺体を発見したと発表した。1人は11日、もう1人は13日に見つかった。搭乗員2人の死亡が確認され、空自トップの井筒俊司航空幕僚長(元小松基地司令)は「優秀な操縦者2人を亡くしたことは痛恨の極み」とのコメントを出した。

F15は1月31日午後5時半ごろ離陸し、右方向に旋回してから洋上でレーダーから消えた。この海域では垂直尾翼など機体の主要部分が海中から見つかっており、空自は墜落したと判断している。

福島第1原発 処理水検証へIAEA調査団来日 海洋放出巡り
東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出を巡り、安全性を検証するため来日中の国際原子力機関(IAEA)の調査団が14日、経済産業省を訪れた。IAEAのカルーソ原子力安全局調整官は「国際的な安全基準に基づくレビューという重要な役割を与えられ、光栄だ。今回の日本政府による努力が国際的な理解を醸成し、透明性を向上させるため非常に重要と理解している」と述べた。今回の検証は18日までの予定で、15日に福島第1原発を現地調査。年内に中間報告書をまとめる。

「転載はバカボン」パパが逮捕? 海賊版対策のキャンペーン
出版社などでつくる一般社団法人「ABJ」は海賊版対策のために、漫画「天才バカボン」のキャラクターを使ったキャンペーンを始めた。著作権問題を題材にした全50話の漫画をツイッターで1話ずつ配信していく。

物語は、バカボンのパパが泥棒にそそのかされて海賊版サイトを作ってしまうところから始まる。14日正午に投稿された第1話は、泥棒が「全部コピーして無断転載するんです!」と海賊版サイトの制作を誘い、バカボンのパパが「なるほど! それは天才なのだ!」と応じている。ABJが発表したコマには、バカボンのパパが鉄格子の中にいて「わしはみんなのしあわせを願っていただけなのだ」と話している絵もあり、バカボンのパパが逮捕される未来が予告されている。

大雪予想の東京都心で積雪なし… 「予報士泣かせ」の複雑な条件
東京23区で13日から、最大8センチ(24時間降雪量)降ると見込まれていた雪。結局、都心では雪がちらついたが、積雪が観測されることはなかった。都心の気温は13日午後6時時点で4.8度と想定を大幅に上回った。同日夜遅くから14日明け方にかけても、おおむね1度台と予想より高めに推移した。気温があまり下がらなかったことなどから、雪ではなく雨が降ったという。「予報士泣かせ」とも言われる関東の雪の予測の難しさが、またあらわになった。

バイデン氏「侵攻に断固対応」 ウクライナ大統領と協議
バイデン米大統領は13日、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話協議した。ホワイトハウスによると、ロシアがウクライナに侵攻すれば「速やかに断固として同盟国と対応する」との意思を改めて明確にした。ロシアはウクライナ国境で軍備を増強してウクライナへの圧力を強めている。バイデン氏は電話協議で、ロシアの侵攻を止めるため外交を通じた解決策を探ることでゼレンスキー氏と一致した。

【1年前の今日の出来事】 2021年2月14日