厚労省「エアロゾル感染」認める 「飛沫と接触」との見解を改め
新型コロナウイルスの感染経路について、厚生労働省は29日までにホームページを更新し、新型コロナはウイルスを含んだ空気中に漂う微粒子(エアロゾル)を吸い込むことで感染するとの見解を示した。これまで飛沫(ひまつ)感染と接触感染の二つしか挙げていなかったが、感染力が強いデルタ株による第5波を受けて換気対策を進めることが必要と考えたためとみられる。
WHOや米疾病対策センター(CDC)は今春、新型コロナの感染はウイルスを含んだエアロゾルを吸い込むことで起きるとした。エアロゾルは遠くまで漂い、より長く空中にとどまる可能性がある。一方、飛沫感染は感染者のくしゃみなどの飛沫を浴びた場合などに起きるが、飛沫はエアロゾルと比べて重いため数秒で地面に落ち、2メートル以上飛ぶことはないとされている。
海底火山噴火の軽石、11月末に関東に到達か スパコンで解析
海洋研究開発機構のチームは29日までに、小笠原諸島の海底火山「福徳岡ノ場」の噴火で生じた軽石が、11月末ごろに千葉県や神奈川県など関東地方の沖合に到達するとの予測をまとめた。スーパーコンピューターを使ってシミュレーションした。漂流中に沈む場合があり、どの程度の量が来るかは不明という。岸に漂着するかどうかは、波や風などの影響も考慮する必要があり、今回は解明できていない。チームの美山透主任研究員(海洋物理学)は「実際の観測データと突き合わせ、事前の対策の検討に活用してほしい」と話している。
日米首脳初会談、11月2日で調整 首相、COP26の英国で
岸田文雄首相は、国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)出席のため訪問予定の英国で、11月2日にもバイデン米大統領と会談する調整に入った。衆院選で与党が政権を維持することが前提となるが、実現すればバイデン氏との初会談となる。会談を通じて日米同盟の強化方針を確認し、個人的信頼関係を醸成したい考えだ。また、中国が覇権主義的な動きを強める中、日米首脳が早期に認識を共有する必要があると判断した。
米FB、「メタ」に社名変更 仮想空間事業に転換―安全対策を重視
インターネット交流サイト(SNS)最大手の米フェイスブック(FB)は28日、社名を「Meta(メタ)」に変更したと発表した。SNS運営への逆風が強まる中、今後の成長が見込まれる「メタバース」と呼ばれる仮想空間の開発を中核事業に据える姿勢を明確にする狙い。ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は同日のイベントで「私たちの活動の幅広さと、築き上げたい未来を反映した」と説明した。SNS運営に対する世論や米議会の厳しい批判が相次ぐ中、仮想空間の開発ではプライバシー保護や安全対策を重視する考えを強調した。