2021年7月3日

熱海で大規模土石流、多数の家屋巻き込む 自衛隊に災害派遣要請
梅雨前線の影響で2日から関東や東海地方を中心に激しい雨が降り、静岡県熱海市伊豆山地区で3日午前10時半ごろ、大規模な土石流が発生した。県によると、多数の家屋が流されて約20人が安否不明になり、2人の女性の死亡が確認された。県は同日正午、自衛隊に災害派遣を要請した。

伊豆山地区はJR熱海駅の北約1.5キロにある急傾斜地の多い地域で、住宅や旅館が点在する。県によると、雨で地盤が緩み、同地区を流れる逢初(あいぞめ)川に土砂が流れ込んで土石流が複数回発生した可能性があるという。土砂は川に沿うように東に約1キロの伊豆山港に到達していた。

東京、新たに716人感染 前週比182人増―新型コロナ
東京都は3日、新たに716人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。1日当たりの感染者数が700人を超えるのは3日ぶり。前週の土曜日と比べ、182人増えた。国内全体の新規感染者は1882人で、3日ぶりに1800人を上回った。死者は9人。重症者は前日比10人減の501人だった。

藤井二冠が棋聖初防衛 3連勝で最年少記録更新―18歳、初の九段に
将棋の藤井聡太棋聖(18)=王位と合わせ二冠=に渡辺明三冠(37)=名人、棋王、王将=が挑戦する第92期棋聖戦5番勝負の第3局が3日、静岡県沼津市内で指され、後手の藤井二冠が100手で勝ち、3連勝で初のタイトル防衛を決めた。

日本将棋連盟によると、18歳11か月でのタイトル防衛は、屋敷伸之九段(49)が1991年に棋聖を防衛した19歳0か月の最年少記録を30年ぶりに更新。さらに、タイトル獲得通算3期となり、規定で九段に昇段した。2005年の渡辺三冠の21歳7か月を大幅に塗り替え、初の十代の九段となった。

狭まる巨大IT包囲網 影響力に世界が警戒―デジタル課税合意
経済協力開発機構(OECD)の会合で1日、世界の130か国・地域が共通のデジタル課税を導入することで大筋合意した。国境を越えて事業を展開する巨大IT企業を狙い撃ちした枠組みで、実現すれば米グーグルなどの税負担が増えるのは確実だ。各国経済への影響力を強める巨大ITについては、欧米で「解体論」も浮上。包囲網は次第に狭まりつつある。

GAFAには欧州などで「収益に見合った税金を納めていない」という批判がつきまとう。英国やフランスは相次ぎ独自の新税を採用。デジタル課税の国際ルール化は、IT勢が本拠を置く米国の反発で停滞していたが、事態の混乱を回避するためにも議論を進展させる必要が生じた。

GAFAに対しては、競合企業の買収や市場の寡占化で健全な競争をゆがめているという見方も強まっている。米下院の司法委員会は6月、GAFAの事業分割を視野に入れた反トラスト法(独占禁止法)改正案を可決。欧州連合(EU)でも巨大IT企業に事業分割を命じることが可能な規制強化策が検討されている。OECDではデジタル課税の導入をめぐり、10月の最終合意を目指しているが、決着後もGAFAに対する圧力が弱まる気配はない。