気象庁が大雨に警戒呼びかけ 東日本~西日本の太平洋側中心に
気象庁は2日、梅雨前線の影響により、東日本と西日本の太平洋側を中心に3日午前にかけて大雨が降る恐れがあるとして、土砂災害や低い土地への浸水、河川の増水・氾濫に対する警戒を呼びかけた。気象庁によると、太平洋側に延びた梅雨前線が3日にかけて次第に北上し、前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んで大気の状態が不安定になると見込まれる。落雷や竜巻などの激しい突風にも注意が必要だとしている。
太平洋・島サミット、首相がワクチン300万回供与を表明
日本と18の太平洋島しょ国・地域による首脳会議「第9回太平洋・島サミット」が2日、テレビ会議形式で開かれ、菅義偉首相が島しょ国などに新型コロナウイルスワクチン計300万回分を供与すると表明した。今月中旬以降、途上国へのワクチン提供の国際枠組み「COVAX(コバックス)」を通じて送る。
菅首相は島サミットで、海洋進出を図る中国を念頭に「権威主義との競争など太平洋地域が新たな挑戦に直面している」と発言。同日採択された首脳宣言には「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、海上安全保障などでの協力を強化する方針や、東京オリンピック・パラリンピックの開催支持が盛り込まれた。
島サミットは1997年から3年ごとに参加国の首脳を日本に招き開催してきた。今回は新型コロナ感染拡大の影響で、三重県志摩市で開催する計画をテレビ会議形式に切り替えた。
検査不正放置35年以上 三菱電機、技術過信で自浄作用働かず
三菱電機の検査不正問題は2日、杉山武史社長の辞意表明に発展した。検査を軽んじ、不正を認識してから公表するまでの対応も後手に回るなど、35年以上にわたり不正を見過ごしてきた企業体質の甘さが浮き彫りになった。同社は外部弁護士による調査で原因究明と再発防止を進めるが、大きく傷ついた信頼を回復する道のりは険しい。
今回発覚した検査不正は遅くとも1985年には存在していたうえ、90年からは、実際はやっていない検査を適正に実施したように装うため、検査成績書に別の検査データを自動的に転載する「偽装プログラム」まで利用していた。組織ぐるみの意図的な不正だったことは明白で、杉山社長は「私にとっても非常にショック。組織的な不正と認めざるを得ない」と肩を落とした。
仏当局、ユニクロなど捜査 ウイグル強制労働で人権抑圧の疑い
中国新疆ウイグル自治区での人権問題を巡り、フランス当局は、人道に対する罪の隠匿の疑いで、衣料品店「ユニクロ」のフランス法人を含む衣料・スポーツ靴大手の4社の捜査を始めた。フランスメディアが1日報じた。ニュースサイト、メディアパルトによると、中国の少数民族ウイグル族に対する強制労働など人権抑圧に関するフランス当局の捜査は初めて。捜査は6月末に始まった。
専門家「まさに今 1都3県は感染の『第5波』入り口に」
東京都内では2日、新たに660人の感染が確認された。先週の金曜日より98人増え、13日連続で前の週の同じ曜日を上回った。
新型コロナウイルス対策にあたる政府の分科会のメンバーで、東邦大学の舘田一博教授は現在の感染状況について、「首都圏の1都3県では、1か月以上、夜の滞留人口の増加が続いている。東京では、1週間平均の感染者数が500人を超えて、感染状況が最も深刻な『ステージ4』の状態に入ってきた中で、さらに増加傾向が見られ、今後1、2週間でさらなる感染者数の増加が見られる可能性が高い。まさに今1都3県では、感染の第5波の入り口に差しかかっている」と話している。