全国で新たに3692人の感染確認 大阪、兵庫で過去最多
新型コロナウイルスの感染者は10日、全国で新たに3692人確認された。重症者は前日から28人増えて511人となった。死者は新たに27人が確認され9404人となった。大阪府の新規感染者は918人で1日当たりの過去最多を更新した。兵庫県も351人で過去最多。東京都は570人で4日連続の500人台、3月に2度目の緊急事態宣言が解除されてからは最多となった。
汚染処理水保管タンク増設を検討 政府と東電、放出遅れに備え
東京電力福島第1原発の汚染処理水を巡り、政府と東電は13日にも予定される海洋放出方針の決定に合わせ、処理水を保管するタンクの増設について具体的な検討に入る。実際に放出するまで手続きや工事で約2年かかるが、既存のタンクは2023年3月ごろに満水になる見通しであり、放出に向けた風評被害対策の調整に時間がかかる場合に備える。政府は13日にも関係閣僚会議を開き、海洋放出を決定する方針を固めている。
温室ガス削減強化 2030年の対13年比45%減
日本の新たな2030年までの温室効果ガス排出削減目標について、政府は「13年比45%減」とすることを軸に調整に入った。20日にも政府の地球温暖化対策推進本部を開いて決定する。バイデン米大統領が22、23日に主催する気候変動に関する首脳会議(気候サミット)までに欧米と同水準の新目標を表明することで、世界の対策強化をリードする狙いがある。16日の日米首脳会談でも30年目標について意見交換する可能性がある。
東シナ海で日米共同防空戦闘訓練 尖閣念頭に中国牽制
航空自衛隊は10日、九州西方の東シナ海上空で8日に日米共同の防空戦闘訓練を実施したと発表した。目的を「日米同盟の抑止力・対処力を強化するため」としており、沖縄県・尖閣諸島周辺での活動を強める中国を牽制する狙いがあると見られる。
空自によると、新田原基地(宮崎県)のF15戦闘機4機、築城基地(福岡県)のF2戦闘機4機が参加。米軍は、海兵隊のF35Bステルス戦闘機2機、空軍のF15戦闘機4機、E3空中警戒管制機1機、KC135空中給油機2機を投入した。
ウイグル問題、踏み込まぬ日本 「ジェノサイド」国際社会が非難
民族や宗教などの集団を破壊するために、そのグループに属する人たちに重大な危害を加える、出生を阻む措置を強制する――。中国政府が新疆ウイグル自治区で行っていることが「ジェノサイド(大量虐殺)」の定義に当てはまるかどうかが、国際社会の大きなテーマになっている。米政府は新疆ウイグル自治区での人権弾圧を「ジェノサイド」と認定したが、日本はそうした表明には慎重だ。
ミャンマー国軍弾圧強化、市民19人死刑
ミャンマー国営テレビは9日夜、軍法会議が市民19人に対し、国軍関係者を殺害したとして死刑を言い渡したと報じた。これまでに治安部隊がデモ参加者ら600人以上を殺害するなど、国軍による市民への弾圧はいっそう強まっている。戒厳令下での死刑判決は初めてで、抵抗を続ける市民を萎縮させるのが狙いだ。
米国務省、台湾との実務者会合を解禁 「重要なパートナー」
米国務省のプライス報道官は9日、米国と外交関係のない台湾との政府間交流を促進するために同省が新たな指針を策定したと発表した。これまで禁止されていた連邦政府庁舎などでの実務者レベルの会合が開けるようになる。バイデン政権は軍事的圧力を強める中国を念頭に「民主主義のとりで」として台湾を重視しており、米台関係強化の姿勢を明確にした形だ。