2021年4月1日

首相「往来自粛で封じ込め」 大阪・兵庫・宮城に「まん延防止」適用
政府は1日の新型コロナウイルスの対策本部で、感染が急拡大する大阪、兵庫、宮城の3府県の計6市に対し、飲食店への営業時間短縮などを命令できる「まん延防止等重点措置」を適用することを正式決定した。期間は5日から5月5日までの31日間。

政府の緊急事態宣言が都道府県単位の適用であるのに対し、同措置は市町村単位や一部地域に限定し、感染防止策を取る。今回の対象区域は、大阪府は大阪市、兵庫県は神戸・西宮・尼崎・芦屋の4市、宮城県は仙台市の計6市。山形、沖縄両県への適用も検討したが、両県の意向も踏まえ、見送った。

聖火リレー、大阪市内の中止を表明 コロナ対策でまん延防止、ランナーは落胆
吉村洋文大阪府知事と松井一郎大阪市長が1日、大阪市内で14日に予定されている東京五輪の聖火リレーについて、「まん延防止等重点措置」に基づく新型コロナウイルス対策の徹底を理由に中止する考えを示した。本番を約2週間後に控えた突然の判断に、ランナーには落胆が広がった。

武田総務相への不信任決議案を否決 衆院、反対多数
衆院は1日午後、本会議を開き、立憲民主、共産、国民民主、社民の野党4党が提出した武田良太総務相への不信任決議案を採決し、与党などの反対多数で否決した。4党は不信任案で、菅義偉首相の長男正剛氏らに絡む総務省職員の接待問題を巡り、武田氏の国会答弁など接待問題への対応が消極的だったとして「総務省を指揮監督する資格はない」としていた。

バイデン氏 220兆円投資、数百万人雇用創出、中国へ対抗強調
バイデン米大統領は3月31日、東部ペンシルベニア州ピッツバーグで演説し、インフラ整備や製造業強化に向け、8年間で総額2兆ドル(約220兆円)規模を充てる投資計画を発表した。バイデン政権では11日に成立した新型コロナウイルス感染拡大に対応する1.9兆ドル規模の追加経済対策に続く大型経済対策で、新型コロナで悪化した米経済の力強い成長を図る。

バイデン氏は演説で「この計画は数百万人の雇用を創出し、技術力を強化することで世界的な競争力が高まる。米国の未来に必要な投資だ」と強調し、議会に法案成立を呼びかけた。3月に成立した第1弾の経済対策は新型コロナで打撃を受けた世帯や中小企業の「救済」が目的だった。今回の提案は、バイデン氏が大統領選で掲げた成長戦略「ビルド・バック・ベター(より良き再建)」の中核となる「雇用創出」と「製造業強化」に焦点を当てた。

新型コロナが死因3位 昨年の死亡率上昇―米CDC
米疾病対策センター(CDC)が3月31日に公表した2020年の死亡率に関する暫定統計によると、米国では同年、新型コロナウイルスが主因で34万5000人余りが死亡し、死因別で心臓病(約69万人)、がん(約59万9000人)に次いで3番目に多かった。主な死因ではないものの新型コロナに関連する死者を含めると38万人近くに上り、死者全体の11.3%を占めた。

仲邑菫二段、中学生最初の対局で勝利 女流本因坊戦本戦T1回戦
囲碁の仲邑菫二段(12歳)は1日、東京都千代田区の日本棋院で打たれた第40期女流本因坊戦の本戦トーナメント1回戦で、吉原由香里六段(47)に256手で白番7目半勝ちし、中学生最初の公式戦を白星で飾った。この日の勝利で今年に入って14勝2敗となった。

藤井王位に最優秀棋士賞 18歳受賞は羽生九段以来 将棋大賞
第48回将棋大賞(日本将棋連盟制定)の選考会が1日、東京都内で開かれ、最優秀棋士賞に史上最年少で王位・棋聖の2冠を獲得した藤井聡太王位が初めて選ばれた。18歳での最優秀棋士賞受賞は、1989年の羽生善治九段以来。

他の受賞者は次の通り。
優秀棋士賞=渡辺明名人▽敢闘賞=豊島将之竜王▽新人賞=池永天志四段▽最多対局賞=永瀬拓矢王座(69局)▽最多勝利賞=永瀬、藤井(44勝)▽勝率1位賞、升田幸三賞特別賞=藤井(8割4分6厘)▽連勝賞=澤田真吾七段(14連勝)▽升田幸三賞=大橋貴洸六段▽名局賞=棋聖戦五番勝負第1局(渡辺―藤井)▽名局賞特別賞=竜王戦2組ランキング戦準決勝(藤井―松尾歩八段)▽最優秀女流棋士賞=里見香奈清麗▽優秀女流棋士賞=山根ことみ女流二段▽女流最多対局賞=加藤桃子女流三段(43局)▽女流名局賞=女流王座戦五番勝負第5局(西山朋佳女流王座―里見)▽東京将棋記者会賞=杉本昌隆八段。

聖徳太子1400年遠忌記念 法隆寺で27年ぶり公開の仏像展示
聖徳太子1400年遠忌を記念した特別展示「法隆寺の信仰と宝物」が1日、奈良県斑鳩町の法隆寺大宝蔵殿で始まった。27年ぶりの公開となった文殊菩薩騎獅像(室町時代)など普段公開していない仏像などの宝物を展示している。6月30日まで。