ペロブスカイト太陽電池を高性能化 シリコン型超える発電効率に…京都大など
ペロブスカイト太陽電池を高性能化 シリコン型超える発電効率に―京都大など
軽量薄型で折り曲げ可能な「ペロブスカイト太陽電池」について、京都大や英オックスフォード大などの研究グループが、高性能の多層型構造を作成する新手法を開発した。発電層の膜を塗る際の添加剤を改良して高品質の結晶を作ることに成功し、膜を複数重ねることで従来のシリコン型(26%程度)を超える発電効率を達成した。論文は英科学誌ネイチャー電子版に掲載された。
ペロブスカイト太陽電池は薄くて軽いのが最大の特長。フィルムなどに発電層の膜を印刷や塗布することで作成できるため、軽量化が可能で設置場所を選ばない一方、発電効率が課題となっていた。
今回は塗布前の材料溶液にアミノ酸の一種「フェニルアラニン」を添加することで結晶を高品質化。発電効率をさらに向上させるとともに、発電膜の層を複数重ねる手法を導入した。1層では発電効率23.9%だったが、2層でペロブスカイト型として世界最高となる29.7%を達成。3、4層でも28%前後を実現した。
農水省、備蓄米放出へ転換 1年以内の買い戻し条件
農林水産省は31日、政府備蓄米の放出に向けた新制度の概要を発表した。価格高騰が続く中、大凶作などに限っていた方針から転換する。1年以内に同量を買い戻すことを条件とし、全国農業協同組合連合会(JA全農)などの集荷業者へ売り渡す運用を想定。民間在庫を正確に把握するため、調査対象を農家や小規模な卸売業者などにも広げる考えだ。
両陛下、7月前半にモンゴルへ 歴代天皇初、3度目の親善訪問
政府は31日、天皇、皇后両陛下が国際親善のため、7月前半にモンゴルを公式訪問される方向で調整していると発表した。両陛下の国際親善目的での外国訪問はインドネシア、英国に続いて3度目。在位中の天皇、皇后のモンゴル訪問は初となる。
両陛下は政府専用機で同国を訪れ、大統領との会見や、同国最大の祭り「ナーダム」の式典への出席のほか、戦後80年に当たり、日本人抑留者の慰霊碑への訪問も調整されている。期間は1週間程度の見通し。
皇族確保「今国会で結論を」 衆院議長、政府2案基に
衆参両院の正副議長は31日、与野党各党の代表者らを衆院議長公邸に集め、皇族数の確保策に関する協議を再開させた。額賀福志郎衆院議長は、政府の有識者会議が示した(1)女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持(2)旧宮家の男系男子が養子として皇籍に復帰―の2案に絞って検討を進め、今国会中に結論を得たいと表明。ただ、各党の立場にはなお溝があり、合意できるかは不透明だ。
「ディープシーク」利用を制限 世界で数百、中国へ情報流出懸念
「ディープシーク」利用を制限 世界で数百、中国へ情報流出懸念
中国の新興企業「DeepSeek(ディープシーク)」が開発した生成人工知能(AI)を巡り、少なくとも数百の世界の企業や政府機関が従業員や職員の利用の制限に動いていることが30日、分かった。AI利用による中国政府への情報漏えいやプライバシー侵害への懸念が背景にある。米ブルームバーグ通信が報じた。
北朝鮮兵、前線から消える 対ウクライナ、損失で一時撤退か…報道
北朝鮮兵、前線から消える 対ウクライナ、損失で一時撤退か―報道
米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は30日、ウクライナ侵攻を続けるロシアに派兵されていた北朝鮮兵が前線から姿を消したと伝えた。「約2週間目撃されていない」といい、混乱や兵力損失が背景にあるとのウクライナ当局者の証言を紹介している。
北朝鮮はロシアに1万人以上の兵士を派遣したとされる。ウクライナ軍との交戦で死傷者が増加して前線から一時撤退したという見方は、英スカイニューズが1月下旬に報じたばかり。
約3割が死傷したとされる中、北朝鮮が近く増派に踏み切るとの観測は根強い。同紙も米当局者の話として、今回の撤退は恒久的なものではなく、後方での追加訓練の後に前線に戻る可能性を指摘した。
韓国サムスン、営業利益2.3倍 半導体市場回復で…24年10~12月期
韓国サムスン、営業利益2.3倍 半導体市場回復で―24年10~12月期
韓国サムスン電子が31日発表した2024年10~12月期決算によると、営業利益は前年同期比2.3倍の6兆4900億ウォン(約6900億円)だった。半導体市場の回復が寄与した。売上高は11.8%増の75兆7900億ウォンだった。
トランプ米大統領、2月1日からメキシコ・カナダに関税発動 25%、移民・麻薬対策不備で
トランプ米大統領、2月1日からメキシコ・カナダに関税発動 25%、移民・麻薬対策不備で
トランプ米大統領は30日、メキシコとカナダからの輸入品に対し、2月1日から25%の関税を課すと改めて表明した。不法移民と合成麻薬の米国流入対策が不十分と判断した。貿易不均衡の是正も求める。メキシコには日本メーカーも含めて自動車関連工場が多く、混乱も懸念される。
トランプ氏はこの日、記者団に「石油については今夜決定するだろう」と説明。価格制限や適用除外などの措置を検討するとみられる。