自民・菅家元副復興相に「裏金で寄付控除」疑惑…マフィアさながら卑劣“マネロン”に国民呆れ(日刊ゲンダイ 公開日:2024/05/27 14:50 更新日:2024/05/27 14:50)
よくもまあ次々と悪い手口が思いつくものだ。
自民党派閥の政治資金パーティーの裏金事件を巡り、菅家一郎元副復興相(69=衆院比例東北ブロック)が2021年に安倍派(清和政策研究会)からキックバックされた678万円を原資として、自身が代表を務める党支部に計1201万円を寄付し、所得税の一部を控除される税優遇を受けた疑いがあることが判明した――と27日付の毎日新聞がスクープ報道した。
毎日新聞が福島県選挙管理委員会に菅家氏の控除申請に関する書類を情報公開請求して発覚。菅家氏は税優遇を受けた事実を認めたというのだが、そもそも違法、脱法行為である裏金を寄付する形で自身が控除を受け、私腹を肥やしていたとは驚くばかりだ。
寄付控除を悪用した「マネーロンダンリング」と指摘されても仕方がなく、今後、寄付控除制度の見直しや、悪用した場合の罰則規定を設ける議論が浮上する可能性もあるだろう。
■カネに執着する熱意をほんの少しでも国民生活に向けろ
裏金事件を機に政治資金を懐に入れる手口が次々と発覚している自民党。収支の公開基準が厳しい国会議員関係政治団体から、基準の緩いその他の政治団体に資金を移動して使途公開を逃れたり(いわゆる「茂木方式」)、任意団体「主催」の形で実質的な政治資金パーティーを開きながら、収支を公表しなかったり(いわゆる「岸田方式」)。さらに今回は寄付控除を悪用した新たな手口が明るみになったわけで、政治資金問題の本質は「政治とカネ」というよりも、「自民とカネ」と言った方が適切なのかもしれない。
《今度は寄付控除を悪用したマネロンか。これは怒りを通り越して呆れるしかない。自民党議員は一体何のために政治家になったのか》
《政商という言葉もあるが、それより酷い。自民は政治家と名乗っているマフィア。カネを隠す手口は他にもあるんじゃないのか》
SNS上では批判の声が目立つが、政府与党である自民党議員が、カネに執着する「熱意」をほんの少しでも国民生活に振り向けてくれれば、よりよい日本社会になると思うのだが……。