「勇ましい発言、窮地、サプライズ、成果ゼロ」これが「岸田サイクル」 立民・馬淵氏が命名

衆院予算委員会で答弁する岸田文雄首相=2日午前、国会・衆院第1委員室 政治・経済

「勇ましい発言、窮地、サプライズ、成果ゼロ」これが「岸田サイクル」 立民・馬淵氏が命名(産経新聞 024/3/2 13:05)

2日の衆院予算委員会で、立憲民主党の馬淵澄夫元国土交通相が岸田文雄首相の行動パターンを解説し「岸田サイクルと呼んでもいい」と名付け、首相が反論する一幕があった。

馬淵氏は「しょっぱなは華々しく勇ましいことを言う。その後放置プレー、リーダーシップを取らない。そして窮地に陥る。そのときには目先を変えるサプライズで報道や国民の目を別に向ける。しかしこれでは結果が出ない。成果ゼロだ」と述べた。

具体例として、自民党派閥パーティー収入不記載事件を巡る首相による衆院政治倫理審査会への出席と岸田派(宏池会)解散表明を挙げた。

政倫審への対応に関し馬淵氏は「信頼回復のために『火の玉になる』と勇ましい言葉で姿勢を示した。ところが、政倫審開催と公開については『国会で決める』と我関せずを貫いた」と述べた。その上で「令和6年度予算案の年度内の自然成立に必要な採決の期日(2日)が迫ると、慌てて自分が出てきた。結果、現職首相が初めて政倫審出席が取り沙汰されたが、真相解明には程遠かった」と指摘した。

岸田派解散に関しては「裏金問題が出たときに、関係者が次々と立件されていく中で、唐突に派閥解消を表明してけむに巻こうとした。派閥解消は直接的に裏金の解決にならない。30年前に決められたが意味をなさなかった」と述べた。

首相は政倫審について「弁明と質疑を通じて明らかになったことはあった」と反論した。派閥解消に関しては「けじめとして行った。派閥からお金や人事を切り離し、派閥の政治資金パーティー禁止というルールを設けたことに大きな意味がある」と説明した。その上で「的外れだとか、窮地に陥って目先を変えようとしているという指摘は当たらない」と強調した。