「マスク」ほとんどしなくなった…でもマスクは毎日交換すべき? マスクの外側に、糞便の中にいる「セレウス菌」検出のケースも

マスクの外側に、糞便の中にいる「セレウス菌」検出のケースも 社会

「マスク」ほとんどしなくなった…でもマスクは毎日交換すべき? マスクの外側に、糞便の中にいる「セレウス菌」検出のケースも TBS NEWS DIG 山陰放送 2023年11月7日(火) 19:15

日常生活でマスクを着用する時間が減ったという人も多いと思いますが、それに伴ってマスクを交換する頻度も減ったという人もいるようです。

そこで疑問。たとえ、マスクの着用時間が数分であったとしても、毎日交換すべきなのでしょうか?

街の人に聞きました。
あなたはどれぐらいの頻度でマスクを交換していますか?

街の人は
「仕事の時と外出する時は、とりあえずマスクをしておこうかなという感じで」

Q マスクを変える頻度や捨てる頻度は? 「1日1回ぐらいですね」

街の人は
「1回きりでは捨てずに、何回か使ってから捨てる感じになりました、春以降は」
Q 日をまたいでも?「日をまたいでも使うことありますね」

街の人は
「あんまし変えないですね。1週間に1回ぐらい変えるけど」
Q 不織布マスクでも? 「はい、1日では捨てないですね。あんまり長時間していないので。ちょっと汚いなと思ったら捨てる程度で、あんまり考えていないです」

「少しの時間しか使わない」「もったいない」などの理由で、同じマスクを日をまたいで使う人は、少なくないようです。

2022年にプラネットが行った調査(調査人数:2645人)では、

不織布マスクを交換する頻度に関しては
「1日に何度も交換する」(5.1%)
「毎日交換する」(53.0%)
「2~3日に一度交換する」(27.0%)
「4~6日に一度交換する」(5%)

などの結果が出ました。

半数以上が毎日交換していますが、およそ3割の人は2日以上同じ不織布マスクを使用しているようです。

マスクの交換頻度について、医師の見解は…

武本クリニック 武本祐 院長
「マスクは使用する時間が長ければ長いほど表面にウイルスなどが付着する可能性が高まりますので、環境によってはマスク表面に付いたウイルスが繫殖しやすくなるので、定期的なマスク交換が感染予防上重要だと考えています」

武本医師は感染予防上、清潔なものを使用するのが望ましく、たとえ数分、数十分であっても、毎日の交換を推奨すると話します。

一方、不織布マスクに付いた「菌」についてはこんな研究結果も…

近畿大学医学部の研究グループが使用済み不織布マスクの内側と外側の細菌・カビなどの真菌について調べた結果、内側に付着していた大部分は皮膚の常在菌などの通常病気を起こさない菌でしたが、外側には「セレウス菌」という糞便の中にいる食中毒を起こす細菌も検出されたということです。
また、マスクの使用日数が長いほどカビなどの真菌の数は増加。一方、細菌の数は増加しなかったということです。

近畿大学医学部 微生物学教室(研究時)朴雅美 講師
「意外と細菌の数って、2~3日使っている人と一日で使い捨てている人は変わらなかったです。それは細菌が、水分がないと生きていけない細菌がほとんどだから。つけていると呼気からの水分があるので潤っているんですけど、外してその辺に置いて乾燥が進んでしまうと、その時点でほとんどの菌が死ぬからだと思います」

ただ、外側からは病気の原因になる有害な菌も検出されたことから、マスクの継続使用には注意が必要で、1日程度で交換することを推奨しています。

近畿大学医学部 微生物学教室(研究時)朴雅美 講師
「外側と内側を間違って使ってしまうと、外側には糞便中の菌がついている場合もあったので、間違えて使うと良くないことが起こるかもしれない」

マスクを外した直後に袋に入れて密閉すると、菌が死なないケースも予測されるため、一日のなかで再使用する場合は、外した直後に乾燥させることが重要だということです。

また、場面に応じての着用で、マスクの着け外しが増える中、注意すべきこととは…

武本クリニック 武本祐 院長
「マスク表面にウイルスの汚れが付着している可能性がありますので、表面に触れないように取り外していただくことが重要だと思います」