東・西日本、大雨警戒 九州北部は線状降水帯の恐れ…気象庁
梅雨前線が九州から四国沖に延び、27日は九州を中心に雨が強まった。前線は28日には東・西日本の日本海側に北上し、前線上を低気圧が東北東へ進む見込み。気象庁は西日本では28日まで、東日本では28日から29日にかけて大雨による土砂災害や低地の浸水、河川の増水に警戒するよう呼び掛けた。突風や落雷、ひょうにも注意が必要という。
28日午後6時までの24時間予想雨量は多い所で、九州北部と四国250ミリ、九州南部200ミリ、近畿180ミリ、中国と東海120ミリ、北陸80ミリ。その後、29日午後6時までの同雨量は、北陸100ミリ、近畿と東海80ミリ。
黒川氏の定年延長、文書開示判決 法務省協議の記録で大阪地裁
東京高検検事長だった黒川弘務氏=辞職=の定年を延長した2020年1月の閣議決定前に、法務省内で協議した記録などを不開示とした国の決定は違法として、神戸学院大の上脇博之教授が決定の取り消しを求めた訴訟で大阪地裁(徳地淳裁判長)は27日、一部の決定を取り消し文書の開示を認める判決を言い渡した。
徳地裁判長は判決理由で「合理的に考えれば(国家公務員法の)解釈変更は黒川氏の定年延長を目的としているほかあり得ない」と指摘した。
訴状などによると、政府は長年「国家公務員法の定年延長制は検察官に適用されない」との見解だったが、20年1月に法務省が検察官にも適用できると解釈変更。当時の菅義偉官房長官に近いとされた黒川氏の同2月だった定年が延長され、野党などから次期検事総長に就かせるための「官邸の意向だ」と批判が出た。
個人の金融資産、過去最高 3月末、2199兆円…日銀
日銀が27日発表した1~3月期の資金循環統計(速報)によると、3月末時点で個人(家計部門)が保有する金融資産の残高は前年同月末比7.1%増の2199兆円だった。株価上昇を背景に株式や投資信託などの残高が拡大。統計データの見直しも反映し、5四半期連続の過去最高となった。
個人金融資産の内訳は、株式等が33.7%増の313兆円、投資信託が31.5%増の119兆円。1月に新しい少額投資非課税制度(NISA)が始まったほか、日経平均株価が3月に史上最高値を更新するなど、株価上昇を受けていずれも過去最高となった。また、現金・預金は1.1%増の1118兆円。保険は円安で外貨建て保険の残高が押し上げられ、1.0%増の382兆円だった。
円下落、160円台半ば 4月の「介入ライン」超え…37年半ぶり安値圏
円下落、160円台半ば 4月の「介入ライン」超え―37年半ぶり安値圏
27日の東京外国為替市場で、円相場は1ドル=160円台半ばに下落した。午後5時現在は160円54~55銭と、前日比65銭の円安・ドル高。一時は160円73銭と1986年12月以来、約37年半ぶりの安値圏まで円が売られた。4月に政府・日銀が円買い・ドル売りの為替介入に踏み切ったとみられる水準を超えて円安が進み、市場では介入への警戒感も強まっている。
前日の米国市場で、早期利下げ観測の後退を背景に長期金利が上昇。日米の金利差拡大が意識され、一時は160円80銭台を付けた。