2023年8月18日 今日の出来事

最低賃金、時給1004円 全国平均、目安額超え24県

厚生労働省は18日、各都道府県の審議会がとりまとめた今年度の最低賃金(時給)の改定額を発表した。全国平均は昨年度から43円増の1004円。全国平均が1000円を超えたのは初めてで、引き上げ額、上昇率(4.5%)ともに過去最大となった。厚労相の諮問機関・中央最低賃金審議会が示した引き上げ額の目安を、24県で1~8円上回った。

同審議会は7月、都道府県を経済状況などに応じてA、B、Cの3グループに分け、目安を提示。Aで41円、Bで40円、Cで39円とした。これを基に、各地の審議会で議論され、18日までに実際の引き上げ額が決まった。

最も高い引き上げ額は、目安を8円上回った佐賀と、7円上積みされた島根の47円。山形と鳥取が46円、青森、長崎、熊本、大分が45円で続いた。

最低賃金の最高額は東京の1113円で、最低額は岩手の893円。差は220円で、昨年度より1円広がった。新たな最低賃金は10月1日以降、順次適用される。

コロナ感染者、前週比0.9倍 2週連続減少も注視必要

厚生労働省は18日、全国約5千の定点医療機関から7~13日の1週間に報告された新型コロナウイルスの感染者数は計6万7070人で、1医療機関当たり14.16人だったと発表した。前週比は0.90倍で、2週連続の減少となった。

増加したのは北海道や青森、秋田など12道県で、全国的に減少傾向となった。ただ、昨年までお盆明けに感染が増加していることから、厚労省担当者は「今後の感染状況の注視が必要だ」としている。

1医療機関当たりの感染者数が多いのは佐賀24.59人、石川21.06人、鳥取20.76人。最も少ないのは6~7月に感染が拡大した沖縄で6.72人だった。

お盆のJR利用、前年比37%増 コロナ禍前84%、台風影響も

JR旅客6社は18日、お盆期間(10~17日)に新幹線と在来線特急などの主要線区を利用した人数が、前年比137%の935万5千人だったと発表した。コロナ禍前の2018年比では84%だった。

台風7号の影響で、15日に東海道・山陽新幹線が一部で計画運休し、16日と17日も一時運転を見合わせるなど、各地でダイヤが乱れた。JR東日本の担当者は「前年より回復してきたが、台風の影響で出控えもあったのではないか」と分析した。

JR各社によると、各新幹線の利用実績は前年比で北海道160%、東北147%、秋田156%、山形162%、上越140%、北陸(JR東日本区間)139%、北陸(JR西日本区間)146%、東海道125%、山陽131%、九州153%。18年比では84~93%だった。東海道は16日に大幅なダイヤ乱れがあり、一部で未集計。

JR東日本によると、首都圏主要駅の定期券以外での利用者数は、いずれも前年比で東京が137%の128万人、東京ディズニーリゾートの最寄りの舞浜が120%の31万人だった。

中国恒大、米で破産手続き 円滑な立て直しへ債務再編

経営再建中の中国不動産大手、中国恒大集団は17日、米ニューヨークの裁判所に外国企業の破産手続きを調整する連邦破産法15条の適用を申請した。国際的な債務再編手続きの一環で、資産保全により円滑な経営立て直しにつなげる狙いとみられる。月内に予定されている債権者会合で再編計画への賛同を得られるかどうかが当面の焦点となる。

中国では新型コロナウイルス禍以降の需要回復の遅れによる不動産の販売不振が業界全体に波及、「不動産バブル崩壊」が懸念されている。業界大手の碧桂園や遠洋集団などでも米ドル建て債券の利払いが滞っており、恒大の手続きに対しても市場関係者の関心が高い。

第一生命経済研究所 首席エコノミスト 永濱利廣氏:「一言でいうと30年前の日本と似ている状況になっている。具体的には不動産バブルが崩壊して色々な分野で巨額の不良債権が積み上がり、かなり金融的に厳しい状況になっている」

第一生命経済研究所 首席エコノミスト 永濱利廣氏:「日本から中国への輸出額がこのところ減少を続けているが、仮に日本みたいにデフレに陥ってしまうと、さらに中国向けの輸出が減ったりとか、中国人の日本向けの団体旅行も当初の期待ほど盛り上がらなかったりと、日本経済に及ぼす影響も無視できない」

中国の脅威、8割近くが実感 信頼度トップは日本…フィリピン世論調査

フィリピンでは8割近くの人が中国に脅威を感じていることが、フィリピンの政治コンサルタント会社「パブリカス・アジア」が17日発表した調査結果で分かった。一方、どこの国を信頼するかとの問いでは、55%の支持を得た日本がトップだった。

中国を脅威と捉える人は79%と飛び抜けて多く、2位の米国は9%だった。中比両国などが領有権を争う南シナ海を巡るマルコス大統領の外交方針に関しては、6割が支持を表明した。

日本の次に信頼する国・地域は、45%の支持を集めた東南アジア諸国連合(ASEAN)、44%のカナダが続き、米国やオーストラリア、韓国はいずれも39%にとどまった。ロシアは14%、中国は9%だった。

調査は3月2~6日、全国から無作為に抽出したフィリピン人1500人を対象に実施した。

日米豪、比に大型艦派遣へ 南シナ海で23日に共同訓練

日本の海上自衛隊と米軍、オーストラリア軍が艦載機を積んだ大型艦をそれぞれフィリピンに派遣し、23日に南シナ海で共同訓練を行う計画を進めていることが18日、分かった。中国海警局の船が南シナ海でフィリピン軍の補給船を放水砲で妨げて緊張が高まる中、中国をけん制する狙い。複数の軍・防衛関係筋が共同通信に明らかにした。

海自は事実上の空母化を目指す護衛艦「いずも」、オーストラリアは強襲揚陸艦キャンベラの派遣を決めた。米国は強襲揚陸艦アメリカを送る見通し。南シナ海で「航行の自由」を確保する意志を鮮明にする。

黒海臨時回廊でトルコ到着 第1便の香港籍コンテナ船

ウクライナが独自に黒海に設けた臨時回廊を経由する第1便として16日に南部オデッサを出港した香港籍のコンテナ船が18日、トルコ・イスタンブールのボスポラス海峡を通過し、イスタンブールの港に到着した。アナトリア通信が報じた。

ウクライナ海軍は10日、黒海沿いの港に民間商船が出入りする際の臨時航路を設けたと発表した。ロシアの軍事的脅威や機雷の危険があるとも説明し、コンテナ船が安全に航行できるかどうかは不透明な状況だった。

船舶の追跡サイトによると、コンテナ船は公海を避け、ルーマニア、ブルガリアに沿った黒海の西側ルートを通過し、17日にトルコ領海に到達した。

【1年前の今日の出来事】 2022年8月18日