フランス大統領選決選投票へ マクロン氏は「反極右」、ルペン氏は「反マクロン」の結集目指す
フランスで10日に行われた大統領選挙の第1回投票は、現職のエマニュエル・マクロン氏が首位で決選投票に進出することが確実になったが、2位のマリーヌ・ルペン氏の追い上げを受けた。「反極右」を掲げるマクロン氏に対し、ルペン氏は「反マクロン」勢力の結集を目指している。
決選投票でマクロン氏の大きな課題は、第1回投票で乱立していた左派候補の票の取り込みだ。善戦した急進左派「不服従のフランス」のジャンリュック・メランション氏は「ルペン氏に1票たりとも投票してはならない」と強調し、環境政党「欧州エコロジー・緑の党」のヤニック・ジャド氏らもマクロン氏への投票を訴えた。
だが、労働者層など左派系の有権者は、マクロン氏が実施した富裕層減税などに反発しており、楽観できる状況ではない。
一方、ルペン氏はマクロン氏への批判票を集めたい考えだ。10日には「第1回投票でマクロン氏に投票しなかった全ての人に、私に投票するよう呼びかける」と訴えた。
敗北したもう1人の極右候補、エリック・ゼムール氏は「私は自分の敵が誰かを認識している。ルペン氏に投票するよう呼びかける」と述べた。ルペン氏は決選投票でも、低・中所得者層への経済支援策などを訴え、左派、右派を問わず支持拡大を図る。
マリウポリで数万人が死亡 ゼレンスキー氏 韓国国会で演説
ウクライナのゼレンスキー大統領は、韓国でオンライン演説し、「ウクライナ南東部の街・マリウポリでは、数万人の市民が命を失っている」と、明らかにした。また、「マリウポリは、ロシア軍によって完全に破壊された」と話している。
そのうえで、「ミサイルを防ぐことができる装備が韓国にある」と強調し、韓国に軍事的支援を求めた。
プーチン氏、ウクライナ侵攻の総司令官を任命 シリアで無差別攻撃のドボルニコフ上級大将
ワシントン・ポスト紙など複数の米メディアは9日、ロシアのプーチン大統領がウクライナでの軍事作戦を統括する総司令官に、露軍の南部軍管区トップのアレクサンドル・ドボルニコフ上級大将を任命したと報じた。露軍ではこれまで作戦全体を統括する総司令官が任命されておらず、連携不足から苦戦の一因になったと指摘されている。
ドボルニコフ氏は、ロシアが2015年にシリア内戦に介入した際に露軍の軍事作戦を指揮し、無差別攻撃を仕掛けて多数の民間人死傷者を出したとされる。
ジェイク・サリバン米国家安全保障担当大統領補佐官は10日、米CNNのインタビューでドボルニコフ氏について「シリアで市民に対して残虐行為を働いた過去があり、ウクライナでも同様の行為に及ぶことが予想される」と述べ、攻撃の激化に懸念を示した。
素手で放射性物質 ロシア兵、チェルノブイリで相当量の被ばくか
ウクライナのチェルノブイリ原発で立ち入り制限区域を管理する当局は10日、撤退したロシア軍が原発の研究施設に保管していた放射性物質を持ち去ったとフェイスブックで発表した。露軍の撤退後に原発周辺に入った欧米メディアの報道では、放射性物資を素手で触るなど、ロシア兵たちの無謀な行動が次々と明るみに出ている。
「危険だからやめるように言ったが、無視された」。米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は8日に掲載したチェルノブイリ原発の現地ルポで、安全管理担当者の話を伝えた。
全国で新たに3万3205人感染 前週月曜より3000人増
新型コロナウイルスの感染者は11日、全国で新たに3万3205人確認された。前週の月曜より約3000人増えた。死者は34人、重症者は465人だった。東京都では4562人の感染が確認され、感染者数は5日連続で前週を上回った。
東京で新たに4562人感染 5日連続で前週上回る 新型コロナ
東京都は11日、都内で新型コロナウイルスの感染者が新たに4562人確認されたと発表した。前週月曜日(4384人)から178人増え、5日連続で前週を上回った。新たに2人の死亡も確認された。
オミクロン「XE系統」を国内で初確認 米から入国 新型コロナ
厚生労働省は11日、新型コロナウイルスのオミクロン株のうち、複数の派生型が組み合わさった「XE系統」の感染者が国内で初めて確認されたと発表した。
厚労省によると、感染が確認されたのは3月26日に米国から入国した30代女性。入国の際、成田空港の検査で陽性と判明し、国立感染症研究所のゲノム解析で確認された。入国時の女性は無症状で、すでに待機期間を終えたという。ファイザー社製のワクチンを2回接種していた。
XE系統はオミクロン株の派生型「BA.1」と、「BA.2」の遺伝情報が混ざったウイルス。両方に同時に感染した人の体内で、ウイルスの遺伝子の組み換えが起きてできたとみられる。感染研によると、英イングランドでは、BA.2派生型に比べて感染者が増えるスピードが12.6%高いとの報告があるという。
ワクチン3回目、20~30代は20%台 年代別接種率、初公表
高齢者を皮切りに新型コロナウイルスワクチンの一般住民への接種が開始されてから、12日で1年となる。1、2回目は人口の80%近くが打ち終えたが、年明けから本格化した3回目の追加接種は45.4%にとどまる。政府は11日、3回目の年代別接種率について初公表。20~30代が20%台と若い年代ほど低い傾向が浮き彫りになった。
国際医療福祉大の和田耕治教授(公衆衛生学)は「3回目接種が一定数進んでいることがブレーキになるが、これから5月の連休にかけ人の接触機会が増えると、さらなる感染拡大があり得る。年代を問わず接種できる時期が来たら早めに打ってほしい」と話している。
【1年前の今日の出来事】 2021年4月11日